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警視庁保安課が、吉本興業に所属する複数のタレントに対し、オンラインカジノで賭博を行った疑いで任意の事情聴取を進めていることが分かった。捜査関係者によると、事情聴取を受けたタレントの中には、漫才日本一決定戦「M-1グランプリ」の優勝経験者も含まれており、「とろサーモン」の久保田かずのぶ(45)、「令和ロマン」の高比良くるま(30)の両氏が関与を疑われている。
高比良くるま「グレーだと思っていた」、久保田は関与否定
関係者の話では、高比良氏を含む一部のタレントは大筋で関与を認め、「(違法ではなく)グレーゾーンだと思っていた」と説明。一方で久保田氏は関与を否定している。
問題の発端は、第三者からの情報提供だった。吉本興業にはすでに警察から事情聴取が行われており、社内調査も進められているという。警視庁は関与した疑いのあるタレントの聴取を順次進め、立件の可否を慎重に検討している。
オンラインカジノは違法?「パチンコも同じでは?」の声も
今回の騒動を受け、SNS上では「オンラインカジノは違法なのに、パチンコはグレーでOKなのか?」という疑問が噴出している。
「どうしても我慢できずにトイレを借りにパチンコ屋に入ったら、トイレの壁に『オンラインカジノは違法』ってチラシが貼ってあった。ギャンブルをやらない自分からすると、どちらも同じ穴のムジナでは?」
こんな投稿も話題になっている。パチンコは「三店方式」と呼ばれる特殊な換金システムによって合法的な娯楽とされている。客がパチンコ屋で遊技し、獲得した玉やメダルを景品と交換。その景品を「たまたま」近くにある景品買取所が現金で買い取るという流れだ。
「例えばゲームセンターのクレーンゲームで景品を獲得し、それをフリマサイトで現金化したら同じことでは?」という指摘もあり、オンラインカジノだけが違法とされる線引きに疑問を抱く声も多い。
識者「吉本興業の対応に注目」
同志社女子大学教授でコラムニストの影山貴彦氏は、「1981年にザ・ドリフターズの仲本工事さんと志村けんさんが競馬のノミ行為により謹慎処分を受けたことを思い出した」とSNSでコメント。当時の処分は略式起訴となり、謹慎期間は1か月だったという。
「今回の件はまだ任意聴取の段階であり、事実関係が不明な部分が多い。過度な憶測は避けるべきだが、吉本興業の対応は注目に値する。闇営業問題以降、コンプライアンス強化を進めてきた同社が、今回どのような対応を見せるのかは重要だ」と指摘する。
SNSでの反応
SNS上では、スポーツ界と芸能界での対応の違いを指摘する声もある。
「卓球の丹羽孝希選手は散々叩かれたのに、高比良くるまさんとなると捜査機関や国に批判の矛先が向かうのは面白い傾向だ」
「久保田さん単独だったら本人が叩かれていたかも。高比良さんがいることで、世論が違う方向に向かっているのが興味深い」
今後の展開と予測
今後、警視庁は事情聴取を継続し、関与したタレントの処分を検討するとみられる。過去の事例を踏まえると、違法性が認定されれば書類送検の可能性もある。特に、賭博額が大きい場合や、積極的な参加が認められた場合には起訴も視野に入るだろう。
一方で、芸能界側の対応としては、吉本興業が早期に事態収拾を図るべく厳格な処分を下す可能性が高い。コンプライアンス違反が疑われるタレントは活動自粛を余儀なくされ、最悪の場合、契約解除もあり得る。
また、世論の動向によっては、オンラインカジノ規制の強化が進むことも考えられる。特に、パチンコとの法的な違いについての議論が活発化し、カジノ関連の法整備が加速する可能性もある。