
公開価格135ドル(約2万1500円)、調達額約750億ドル、評価額約1.77兆ドルという史上最大級の規模だ。日本人投資家はSBI証券、楽天証券、みずほ証券を通じて抽選に応募可能で、一部証券会社では申込がすでに終了している。
火星移住やStarlink衛星インターネット、軌道上AIデータセンターという壮大な夢を背景に、個人投資家たちの期待が高まり、お祭りムードが広がっている。一方で売上高の約93倍という高評価額への慎重論も。
史上最大のIPO、個人投資家枠30%の異例の規模
スペースXは2025年に売上高約187億ドルを達成したが、研究開発費の負担で営業損失42億ドルを計上した。
それでもIPOでは約5億5556万株を135ドルで発行し、約750億ドルの資金を調達する計画だ。
評価額は約1.77兆ドルに達し、サウジアラムコの記録を更新する見込みとなる。個人投資家への割当比率を最大30%に設定した点が異例。
通常のIPOでは5〜10%程度のため、10倍近い規模となる。日本向け募集枠は当初から拡大され、最大25億ドル超(約3200億円超)に達した。
1株から申し込み可能で、数万円台から参加できる手軽さが日本人投資家を強く引き寄せている。NISA成長投資枠対応も可能で、若手・中堅層を中心に申込が殺到した。
抽選申込状況 SBIは終了、楽天は12日早朝まで
申込締切に差が出ている。SBI証券は購入申込期間を6月5日から6月11日10時59分までとし、すでに終了。
抽選結果は本日11日20時以降に発表される予定だ。SBIハイパー預金残高10万円以上で当選確率アップの特典を設け、ドル事前準備が必要だったため、締切直前に慌てた投資家も多かった。
楽天証券はブックビルディング申込期間を当初より前倒しし、6月12日2時00分まで受け付け中(入金締切も同時間)。円貨決済対応で初心者にも優しく、抽選結果発表は12日9時30分頃となる。
みずほ証券は大口中心の需要申告ベースで、ネット抽選の詳細は限定的だ。
締切の違いが投資家間の駆け引きを生み、「楽天だけにした」「SBIのドル準備で間に合わなかった」といった声がXや掲示板で飛び交っている。
日本人個人投資家の声「家族分も申し込んだ」お祭りムード全開
Yahoo!ファイナンス掲示板やXでは興奮の投稿が溢れている。
「50株当たれ」「生涯ガチホ枠でNISA100株」「家族みんなで応募した」との報告が相次ぎ、強く買いたいという投資家感情は約7割に達する。
宇宙好きやイーロン・マスクファン層の熱気が際立ち、「当選したら人生変わるかも」「夢のチケット」との声が目立つ。抽選の実務面でも活発だ。
結果発表を目前に控え、「当選したら即売り?それとも長期保有?」「余力カツカツなので記念で1株だけ」との議論が盛り上がっている。
初心者向け解説動画や当選イメージ生成の共有も急増し、投資リテラシーの向上を促す動きが見られる。
一方で「ドル転換が間に合わず悔しい」「ハズレても次に活かす」といった現実的な声も並ぶ。
お祭りムードの裏側 割高懸念と貧乏くじ論
熱狂の一方で冷静な声も多い。売上高の約93〜100倍という評価額に「バブル」「初値調整を待って上場後に買う」という意見が専門家や個人投資家から上がる。
Morningstarは公正価値を約7800億ドルと試算し、48%過大と指摘している。「個人投資家は機関投資家の出口になる」「資金シフトで日本株が売られる」との不安も広がる。
巨額調達による市場需給の歪みは避けられず、日経平均や半導体株への下押し圧力も懸念される。
実際、抽選倍率は2〜3倍超と予想され、外れた人の資金が他市場に流れる可能性もある。
夢はあるが、リスク管理を徹底し余裕資金で臨むべきとのアドバイスが目立つ。
市場全体への波及効果 Nasdaq100早期組み入れの衝撃
上場後15営業日でのNasdaq100指数採用という特例が決定しており、パッシブファンドの強制買い入れが株価を支える要因となる。
追跡資産総額1.4兆ドル超の影響で、数千億ドルの買い需要が発生する可能性がある。
一方で他のセクターのウェイト低下で売却圧力も生じる。宇宙・AI・衛星関連産業への資金流入は確実で、NVIDIAやTSMCなど半導体株、国内では三菱重工業やispaceなどの宇宙関連日本株にポジティブな影響が期待される。
長期的に宇宙経済規模28.5兆ドルという総 addressable marketの本格化を加速させる触媒となるだろう。
S&P500入りは1年後以降の見込みだ。日本人投資家にとって、米国株投資の裾野を広げる歴史的機会となる。
抽選結果と初値動向が今後の市場センチメントを左右するだろう。
宇宙時代の本格到来を個人レベルで体感できる貴重な瞬間だ。余裕資金と分散投資を心がけ、夢と現実のバランスを取った判断を。



