
Amazon Prime Videoの人気婚活リアリティ番組「バチェラー・ジャパン」シーズン6の主役として、共立美容外科の御曹司で現役医師の久次米一輝(くじめ・かずき)氏が選ばれたことが5月13日に発表された。
シリーズ史上最年少の30歳での抜擢となり、その端正なルックスと華麗な家系背景から、SNSでは「正真正銘のバチェラー」「釣り合う一般人いるのか」などの声が相次いでいる。
“令和のリアル王子様”は、共立美容外科運営の医療法人社団美人会の御曹司
久次米氏は、全国26院を展開する大手美容整形クリニック・共立美容外科に所属する美容外科医。運営母体である医療法人社団美人会の被保険者数は169名(厚生年金健康保険適用事業所検索システム、5月14日現在)にのぼり、国内有数の規模を誇る美容医療法人として知られている。
共立美容外科は1989年に開院し、長年にわたり患者ファーストの信念を掲げ、脂肪吸引をはじめとする施術の質の高さで業界をリードしてきた。
そんな同院の創業者であり、現在も理事長を務めるのが久次米一輝氏の父・久次米秋人氏である。脂肪吸引を日本に普及させたパイオニアであり、患者との丁寧な対話と術後フォローの重要性を説く人物として、美容医療界に確かな足跡を残してきた。
順天堂医学部卒のエリート 形成外科から美容外科へ
久次米氏は、順天堂大学医学部を卒業後、附属の順天堂医院で臨床研修を経て、形成外科学講座へ進んだ。共立美容外科へ入職後は、美容外科医として患者の美しさと向き合う日々を送り、「目立たない縫合」「安心できるカウンセリング」「一人ひとりに寄り添う治療」を信条とするプロフェッショナルな姿勢を崩さない。
美容医療が初めての患者に対しても不安を取り除くカウンセリングを重視しており、「患者様の“なりたい自分”に伴走するのが自分の使命」と語っている。
父親の背中を見て医師の道へ 美容医療に懸ける想い
番組のプロモーションとして公開されたYouTubeインタビューでは、久次米氏が医師を志した原点について語る場面もあった。彼は「小さい頃から父の姿を見て、患者さんに真剣に向き合う姿に憧れた」とし、父・秋人氏の影響で医師を目指したと明かしている。
また、共立美容外科の自社YOUTUBE動画では「初めて人を縫った時は手が震えるほど緊張した」と当時のエピソードを振り返りながら、「美容医療はゼロをプラスに変える力がある」と語った。
整形によって見た目が変わること以上に「患者さんの笑顔が増えることで、人生そのものが前向きになる瞬間を見てきた。それが自分にとって大きなやりがい」と述べ、医師としての信念と誇りをにじませた。
過去バチェラーと比較して見える「異質さ」と「本気度」
過去のバチェラーたちも各界の成功者や高年収層で構成されてきたが、久次米氏のように医師免許を持ち、なおかつ有名美容医療法人の直系という家系背景は他に類を見ない。たとえば初代バチェラーの久保裕丈氏は東大卒・起業家、4代目の黄皓氏は実業家だったが、いずれもここまで家族ぐるみの登場はなかった。
この“家族全面参加型”の演出は、番組側の意図としても「ただの恋愛ショーにとどまらない」方向性を感じさせ、今後の展開では、参加女性たちが“結婚”や“資産背景”といった重みをよりシビアに捉えざるを得ない展開になる可能性が高い。
女性参加者にとっては、“恋愛”の勝負であると同時に、“格差”と“覚悟”を問われる心理戦にもなりそうだ。これまで以上に視聴者の「ヒリヒリするような緊張感」を掻き立てることになりそうだ。
一方で、今回のバチェラー抜擢には、共立美容外科の明確な狙いが漏れ出てしまっており、興ざめという指摘もあるようだ。見るからに恋愛強者な久次米氏が恋愛相手探しに困るハズもなく、バチェラー出演意図は、恋愛相手を求めることよりも、自身の認知獲得なためなことが明白なのだ。同時に、バチェラー運営側は運営で、前回の5代目が運動神経にステータスを全振りしたようなバチェラーらしからぬ男性の起用で視聴者をげんなりさせてしまったこともあり失敗が許されない状況。
ようは両者の思惑が合致したうえでの抜擢となったのだろう。
バチェラー出演は、サクセッション戦略か
結局、個の時代が加速する中で、今回のバチェラー出演は共立美容外科のサクセッションプラン(後継者戦略)の一環と見るのが自然なのだ。番組出演によって一輝氏の認知度は一気に上がり、若年層を中心とした新規ファンの獲得にもつながる。カリスマの父親から次代に事業承継するにあたって、医局の世界とは違い、美容整形といった個のドクターのプレゼンスがものを言う世界で、バチェラー出演はこれ以上ない広告効果が約束されるものであり、戦略的な意味合いが強い起用とみる向きもある。
それだけに、番組内では“完璧で優しい理想の男”を徹底して演じる可能性が高い。まさに、美容整形のように「本当の素顔を隠しながらブランディングに努めるバチェラー」という構図が重なる。
視聴者としては、あまり期待できない“台本的バチェラー”になる懸念もあるが、それでもなお、そうした演技の奥に潜む、覗ける下心ではない、剥き出しの人間・久次米一輝が垣間見える瞬間が訪れることを期待して、番組を見るのだろう。楽しみである。
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