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天皇陛下65歳の誕生日 令和時代の歩みとこれまでの出来事 まとめ

コラム&ニュース コラム
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宮内庁より

2024年2月23日、天皇陛下が65歳の誕生日を迎えられた。記者会見では、戦後80年の節目に平和の尊さを語り、即位以来の国内外の出来事を振り返られた。即位からの5年間、日本は新型コロナウイルスの流行や自然災害、国際的な激動の時代を経験したが、陛下は常に国民に寄り添い、その存在を示してこられた。

本記事では、令和の時代が始まってからの出来事を時系列で振り返りつつ、天皇陛下の発言や皇室の役割について詳しく解説する。

天皇陛下、65歳の誕生日を迎える

天皇陛下は2024年2月23日、65歳の誕生日を迎えられた。誕生日に先立ち行われた記者会見では、戦後80年の節目にあたる今年、戦争の記憶を後世に伝える重要性について言及された。

「戦争の記憶が薄れようとしている今日、戦争を体験した世代から戦争を知らない世代に、悲惨な体験や歴史が伝えられていくことが大切であると考えております」

と述べられ、ご自身と皇后陛下は戦後生まれではあるが、上皇陛下ご夫妻の戦時中の体験や平和を願う気持ちを折に触れて聞いてきたことを明かされた。

また、能登半島地震や豪雨災害など、近年の自然災害についても言及され、被災者へのお見舞いの気持ちを表された。

即位後の日本と世界の出来事まとめ:2019年〜2024年

2019年(天皇陛下:59歳)

5月1日: 令和時代が始まる
上皇陛下(当時の天皇陛下)が退位し、天皇陛下が新たに即位。日本では約200年ぶりの譲位が行われ、元号が平成から令和に改元された。
国民の間では「新しい時代への期待」と「天皇制の継続」に対する関心が高まった。

10月22日: 即位礼正殿の儀
天皇陛下が皇位継承を国内外に正式に宣言する儀式が皇居・宮殿で行われた。
日本全国からの祝賀ムードの中、世界各国の元首や要人が参列し、国際的な関心も集まった。

10月: 台風19号(令和元年東日本台風)発生
関東・東北地方を中心に記録的な豪雨をもたらし、多くの河川が氾濫。
死者・行方不明者は100名以上にのぼり、多くの住民が避難を余儀なくされた。
陛下は被災者への深い哀悼の意を示し、復興を願うお言葉を述べられた。

2019年の国際情勢
・香港で「逃亡犯条例改正」に反対する大規模デモが勃発。市民と警察の衝突が続き、民主化運動が国際問題化。
・米中貿易戦争が激化し、世界経済に影響を与え始める。

2020年(天皇陛下:60歳)

1月~: 新型コロナウイルス感染拡大
中国・武漢で発生した新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中に拡大。
日本でも最初の感染者が確認され、次第に感染者数が増加。都市部を中心に不安が広がった。

4月: 全国一斉の緊急事態宣言
政府は感染拡大を防ぐため、全国に緊急事態宣言を発令。
外出自粛や休業要請が行われ、経済活動が大きく制限された。
人々の生活や働き方が大きく変わる転機となった。

5月: 天皇陛下、コロナ禍の国民に向けたメッセージ
医療従事者への感謝と国民の健康を願うお言葉を発表し、「困難な状況の中で助け合う大切さ」を訴えられた。

7月: 九州豪雨(令和2年7月豪雨)
熊本県や鹿児島県など九州南部を中心に記録的な豪雨が発生。球磨川の氾濫により、広範囲で浸水被害が発生した。

2020年の国際情勢
・WHOが新型コロナウイルスを「パンデミック」と宣言。世界各国でロックダウンが実施され、経済が停滞。
・アメリカでジョージ・フロイド氏の事件をきっかけに「Black Lives Matter(BLM)」運動が拡大
・イギリスがEUから正式離脱(ブレグジット)

2021年(天皇陛下:61歳)

2月: 東日本大震災から10年
陛下はオンラインで追悼式に出席し、「震災の記憶を風化させず、防災意識を高めることが大切」と述べられた。

7月~8月: 東京オリンピック・パラリンピック開催
コロナ禍の中、史上初の無観客での開催となった。開会式では陛下が開会宣言をされ、世界中からのアスリートを迎えた。

8月: 豪雨による全国的な水害
九州や中国地方を中心に長期間の大雨が続き、土砂災害や洪水被害が発生

2021年の国際情勢
・アフガニスタンでタリバンが政権を奪還。国際社会に衝撃を与える。
・COP26(気候変動会議)開催、各国が温室効果ガス削減目標を強化

2022年(天皇陛下:62歳)

2月: ロシアによるウクライナ侵攻
国際社会が大きく揺れる。日本も制裁を実施し、経済やエネルギー問題に影響

3月: 東北地方で大規模地震(福島県沖地震)
東日本大震災の余震とされる強い地震が発生し、多くの住宅が被害を受けた。

9月: 安倍晋三元首相の国葬
2022年7月に銃撃事件で亡くなった安倍晋三元首相の国葬が日本武道館で実施された。
国内外の要人が参列したが、国葬に公費を投じることへの賛否が分かれ、抗議デモも発生。
国民の間で議論を呼んだ出来事となった。

2021年の国際情勢
・ウクライナ戦争の影響で世界的なエネルギー・食料危機が発生
・イギリスのエリザベス女王が死去、チャールズ国王が即位

2023年(天皇陛下:63歳)

5月: G7広島サミット開催
広島で主要7カ国(G7)の首脳会議が開かれ、ウクライナ支援、核軍縮、経済安全保障について議論。
ゼレンスキー大統領(ウクライナ)が来日し、世界の注目を集めた。

国際情勢:
・イスラエル・パレスチナ紛争が激化(ガザ地区で戦闘)
・AI技術が急速に発展、ChatGPTなどが普及

2024年(天皇陛下:64歳)

1月1日: 令和6年能登半島地震発生
石川県を中心にM7.6の大規模地震が発生し、多くの建物が倒壊。
避難者が数万人規模となる中、陛下も被災地訪問をし、被災者に寄り添う姿が報道された。

2024年の国際情勢
・ウクライナ戦争が長期化し、世界経済やエネルギー問題に影響
・アメリカ大統領選挙が控え、世界の政治が大きく動く可能性

天皇陛下の記者会見での応答

戦後80年:平和への思いと歴史を語り継ぐ重要性

陛下は宮内記者会代表質問にて、戦後80年を迎えるにあたり「戦争の記憶が薄れようとしている今日、戦争を体験した世代から戦争を知らない世代に、悲惨な体験や歴史が伝えられていくことが大切」と述べられた。

この言葉には、戦争を直接知らない世代が増える中で、歴史を風化させず、次世代に伝えていくことの重要性を強調する意図が込められている。陛下ご自身も戦後生まれであるが、上皇ご夫妻から戦争の経験や平和への思いを聞いてきたことを明かし、それを受け継ぎながら象徴天皇としての責務を果たしていく決意を述べられた。

また、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が昨年ノーベル平和賞を受賞したことに触れ、被爆者の長年にわたる活動を評価しつつ、「平和な世界を築くために、お互いの理解に努め、協力していくことが大切」と語られた。

これは、戦争体験者が高齢化し、直接の語り部が減少する中で、次の世代がどのように歴史を学び、継承していくかという問題意識を示している。陛下が訪れた広島、長崎、沖縄などの地での経験は、その思いを強くするものとなっているのだろう。

度重なる自然災害と被災地への思い

同質問会で陛下は、この1年で最も印象に残った出来事のひとつとして、相次いだ自然災害を挙げられた。

「能登半島地震から1年1か月が過ぎましたが、地域の復旧・復興の途上で豪雨災害に見舞われたことは本当に大変なことだと思います」と述べ、実際に被災地を訪れた際に、住民の方々の苦しみを感じ取ったことを明かされた。

「私たちの訪問が少しでも力になるのであればと思いました」という言葉には、皇室としての役割を果たす中で、直接被災者と向き合うことの意義を改めて実感したという思いが滲む。

また、日本国内だけでなく、世界各地での気候変動による自然災害にも言及し、地球規模での環境問題への関心の重要性を示された。

家族との時間:皇后陛下、愛子さま、悠仁さまへの思い

皇后雅子さまについては、昨年の英国訪問でオックスフォード大学を共に訪問したことに触れ、「長年二人で訪れたいと思っていた場所に、一緒に行くことができたことは感慨深い」と語られた。雅子さまが体調を整えながら公務に臨まれていることについても、「一つ一つの公務に向けて心を込めて準備し、臨んでいる」と敬意を示された。

愛子さまについては、社会人2年目を迎えるにあたり、日赤での業務に励む中でボランティア活動や防災に関心を深めていることを明かされた。「私自身、社会人として仕事をしたことがないので、愛子が話す職場での経験は新鮮に感じる」と述べられ、愛子さまの成長を喜ぶ姿が印象的だった。

また、悠仁さまが成年を迎え、筑波大学に進学することについて、「小さい時から甥として成長を見守ってきましたが、最近は皇室の一員としての務めを果たしていることを頼もしく思います」と語られた。大学生活を通じて「本当に自分がやりたいことを見つけ、多くの人と出会い、実り多い時間を過ごしてほしい」と、期待を寄せられた。

皇室の役割:変わりゆく時代の中で

近年、皇室の情報発信について議論が活発になっており、陛下は、昨年から宮内庁がインスタグラムを開始したことに触れつつ、「国民と皇室の信頼関係を築く上で、適切な情報発信が重要」との認識を示された。

また、インターネット上での誹謗中傷についても言及し、「人々が自由に意見を述べ合えることは大切だが、他者の心や立場を傷つけることもあると心に留めておく必要がある」と、社会全体に対する配慮を呼びかけた。

これは、情報化社会における皇室の立ち位置を模索しながら、時代に即した形での国民との関わり方を模索している姿勢を反映している。

国際親善と平和への願い

戦後80年という節目の中で、国際情勢も不安定な状況が続いている。
陛下は、「人と人との結びつきが、やがて国と国の平和に結びつく」と述べられた。

外交の場において皇室が果たす役割は、国家間の正式な交渉とは異なるが、長年の国際親善の積み重ねが、日本の信頼を築く要素となってきた。陛下はその重要性を再認識し、今後も外国訪問を通じて日本の姿勢を示していきたいとの思いを述べられた。

陛下の言葉に込められたメッセージ

今回の質問会では、戦後80年の節目における平和の大切さ、自然災害への思い、家族との関わり、皇室の役割、そして国際親善の重要性が語られた。

天皇陛下は、象徴天皇として「国民を思い、国民に寄り添いながら務めを果たす」との決意を新たにされた。時代の変化とともに皇室の在り方も変わりつつあるが、その根底にある国民との結びつきは揺るがない。陛下の言葉には、未来へ向けて平和と調和を大切にする日本の姿勢が込められていた。

まとめ:国民に寄り添う天皇陛下の姿勢

天皇陛下は即位以来、自然災害やパンデミック、国際情勢の変化など多くの困難に直面する中、国民に寄り添い続けてこられた。コロナ禍では医療従事者への感謝を述べ、被災地訪問では被災者を励ます言葉をかけられるなど、その存在が多くの国民にとって安心感を与えるものであった。

本記事で振り返った出来事を通じて、陛下の歩みと皇室の役割について、今後も考えていくことが求められる。

【参照】宮内庁

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ライター:

女性向け雑誌にて取材・執筆及び編集に従事。独立後は、ライフスタイルやファッションを中心に、実体験や取材をもとにリアルな視点でトレンドを発信。読者が日々の生活をより豊かに楽しめるような記事を提供し続けていることがモットー。

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