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overE「男性は関与お断り」ブランドがグラビアモデル起用で炎上 代表・和田真由子氏の対応に賛否

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「overE」がグラビアモデル起用とSNS発信をめぐり炎上
画像:overE公式X

胸の大きな女性のための衣料品を手がけ、「男性は関与お断りします」というアカウント名を掲げてきたアパレルブランドがある。バストサイズによる既製服の不具合を解消するという明快なコンセプトと、女性のための場を守るという姿勢は、多くの支持を集めてきた。

しかし9月、そのブランドがモデル起用とSNS上での発信をめぐって激しい議論の渦中に置かれることとなった。愛用者からの懸念に対し、公式アカウントが示した対応が、支持してきたはずの顧客層をも巻き込む形で波紋を広げている。

 

「男性は関与お断りします」を掲げるブランドで何が起きたのか

騒動の中心にあるのは、overEというアパレルブランドである。同ブランドは、バストサイズが原因で市販の衣服が体に合わないという悩みの解消を目的に掲げ、公式アカウント名に「男性は関与お断りします」と明記するなど、女性のための場を守る姿勢を強く打ち出してきた。その明確なコンセプトは、既存のブランドでは満たされにくいニーズを抱える層から厚い支持を受けてきた。

議論の発端となったのは、同ブランドがグラビアの仕事をしてきた人物をモデルに起用したことである。この起用そのものに対し、愛用者の一部から戸惑いの声が上がった。X上では、ある利用者が、グラビアという仕事の性質上、そのモデルを通じてブランドに性的なイメージが結びついてしまうのではないかという懸念を投稿している。新作を楽しみにしていたにもかかわらず、購入をためらう心境に至ったという趣旨の内容だった。

この懸念は、ブランドを否定するものではなく、むしろ愛用者ゆえの心配として語られていた点に特徴がある。胸の大きさによって不快な思いをしてきた当事者だからこそ、性的な視線と結びつけられることへの不安が根強く存在する。その懸念が、今回の起用によって改めて表面化した形といえる。

 

顧客の懸念に公式アカウントが返した言葉 「遠慮いただいた方が」

事態を大きく動かしたのは、こうした懸念に対する公式アカウントの反応だった。overEの公式アカウントは、9月23日深夜、利用者に向けて長文の返信を投稿した。

その内容によると、同ブランドはバストサイズによる市販服の不具合の解消を目的としており、それぞれの女性が「胸を張って生きていく」生き方を応援するという。自身の胸の大きさをネガティブに捉えるかポジティブに捉えるかは各人の自由であり、どのような仕事を選びどのように生きていくかも同様だとした上で、モデル本人のアカウントからの発信については積極的にリポストしてきたと説明した。そして、ブランドに対するイメージにギャップを感じるのであれば、フォローや今後の利用を遠慮いただいた方が、顧客にとって心地よい環境になるのではないかという見解を示した。

支持してきた顧客に向けて利用を控えるよう促すとも受け取れるこの返信は、瞬く間に拡散された。投稿は75万回を超える表示を集め、賛否入り混じる反応が広がっていった。

擁護しがたいと感じた利用者からは、「解ってたけど想像通りの対応」といった、諦めにも似た声が上がった。一方で、あるユーザーは、際どい仕事をしているモデルの起用を好まない気持ちや、職業に貴賎はないという理念、起用したモデルや社員を守る姿勢には理解を示しつつも、引用やモデルの名指しでもない一利用者の独り言のような投稿に対し、深夜に長文でもう買わなくてよいという趣旨を伝えに行く運用には疑問を呈した。懸念の中身ではなく、公式アカウントの発信のあり方そのものが問われる展開となった。

 

「ダブルスタンダードではないか」起用と理念の間で問われた一貫性

論点は、ブランドの理念と実際の起用との間にある整合性へと移っていった。

X上では、性を売る仕事とされるグラビアなどの領域で活動する人物を起用しておきながら、その男性ファンが群がることを懸念するのであれば、日頃「男性は関与お断り」と掲げていることと矛盾するのではないか、モデルの起用によって結局は男性を引き寄せているのではないか、という指摘が投じられた。この投稿は27万回を超える表示を集め、理念と行動の一貫性を問う声として一定の共感を広げた。

もっとも、批判一色だったわけではない。ブランドを応援しているという前提を明示した上で、グラドル起用そのものには賛成だとしつつ、男性フォロワーの多いアカウントでブランドをPRすることはミスマッチが起きやすいと、冷静に構造的な問題を指摘するユーザーもいた。

かつて同ブランドのECサイトでモデルを務めた経験を語る投稿も現れた。その内容によると、投稿者はグラビアのモデルが日頃からボディメイクをしており、服の魅力を最大限に引き出せる存在であることを認めている。その上で、身体を魅せるグラビアという仕事は男性がメインターゲットであるため、overEが性的な表現を排除したとしても関連づけられてしまう危険性は残ると述べ、服の魅力を最も引き出せるモデルを求めるとグラビアに行き着く事情も理解できると、双方の立場に目を配った。単純な善悪では割り切れない問題であることが、当事者に近い視点から示された形である。

 

代表・和田真由子氏が示した見解 モデルは「大切な仲間」

議論が続く中、24日、overE代表の和田真由子氏が自ら見解を投稿した。

和田氏はまず、自身も以前は胸が目立つことを避けたいと感じていた当事者であり、異性からの望まない注目を受けたくないという気持ちは理解できると述べた。その上で、これまでブランド自身や一般の利用者、さまざまな業種の人にモデルを依頼してきたが、その中で衣服の魅力を最大限に引き出してくれたのがグラビアの仕事をしてきた人々だったと説明した。彼女たちもまた胸の大きさによって衣服に悩んできた当事者であり、検討の参考にとブラサイズなど本来は公開したくない体型情報まで提供してくれていると、モデルへの感謝を示した。和田氏はモデルを「大切な仲間」と位置づけ、原則として所属や提携の事務所を通じ、信頼関係を築いた上で仕事をしていると強調している。

同時に和田氏は、一部に未成年の顧客もいるため法令に沿った活動を前提としていること、胸が大きい女性といっても価値観や好むファッションはさまざまであることにも触れた。胸の大きさに特化したブランドがまだ少ないために、本来なら複数のブランドに分散するはずの期待がoverEに集まっている面もあると述べ、すべての人にとって最適なブランドであり続けることはできないと、力不足を詫びる言葉も添えている。SNSでの言葉がきついという指摘については真摯に受け止めるとした上で、10年にわたるSNS運営の中で現在の方針に至った経緯があることへの理解も求めた。

 

SNS運用と顧客対応の境界線 ブランドに問われるもの

今回の騒動は、ブランドの理念やモデル起用の是非という個別の論点を超えて、SNS時代における企業アカウントの発信のあり方という、より広い問いを浮かび上がらせた。

理念を明確に掲げるブランドほど、その理念と実際の振る舞いとの間に生じるわずかなずれが、支持層の目に鋭く映る。overEが守ろうとしてきた「女性のための場」という価値と、服の魅力を引き出すためのモデル起用という選択は、それぞれに筋が通っていながらも、受け手によっては矛盾として立ち現れた。そこに、一利用者の懸念へ深夜に長文で応じるという発信のあり方が重なり、懸念の当否とは別の次元で議論が加熱していったといえる。

熱心な顧客は、ブランドにとって単なる購入者ではなく、その価値観を共有し支えてきた存在でもある。理念を旗印とするブランドが、その旗のもとに集まった人々の懸念とどう向き合うのか。overEが今後どのような姿勢を示していくのか、その行方が注目される。

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ライター:

女性向け雑誌にて取材・執筆及び編集に従事。独立後は、ライフスタイルやファッションを中心に、実体験や取材をもとにリアルな視点でトレンドを発信。読者が日々の生活をより豊かに楽しめるような記事を提供し続けていることがモットー。

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