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デイサービスの空白時間が1回100円のシニアジムに 征峯会「イマカラ」が筑西市で始動

ステークホルダーVOICE 地域社会
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デイサービス施設が静まり返る朝と夕方の時間帯を、地域の高齢者に開放する。

茨城県筑西市で高齢者・障がい者福祉サービスを展開する社会福祉法人征峯会が、セルフ型シニアフィットネス「イマカラ」を6月1日に開始した。筑西市の地域支援事業モデル事業で、65歳以上の市民なら1回100円で当日から利用できる。

 

リハビリを卒業した後の「受け皿不足」という課題

同法人によると、国や自治体は現在、リハビリテーションなどにより短期間で心身機能の維持・向上を図る「短期集中予防サービス(通所C型)」への移行を推進している。しかし、3〜6か月のサービスを経て状態が改善し、施設を卒業したシニアが、その後も継続して運動できる手頃な「通いの場」が地域に不足していることが課題となっていた。

せっかくリハビリで取り戻した体力も、続ける場がなければ再び衰えていく。「イマカラ」は、この通所C型からの出口戦略として設計された。健康寿命の延伸が叫ばれる一方で、卒業後の継続支援は制度の狭間に置かれがちだった。その空白を埋める一般介護予防の新しい仕組みの提案である。

 

朝夕の「すきま時間」を地域の資産へ

舞台となるのは、同法人が運営する「しらとりハワイアンデイサービスセンター」だ。着目したのは、デイサービスが稼働していない朝8時30分から10時と、夕方16時から17時30分の送迎・準備の時間帯である。この隙間時間を地域のシニアに開放することで、既存の専門設備と南国リゾート風の空間をそのまま活用した、自立性の高い運動の場が生まれた。

新たな施設整備を伴わず、既存資源の使い方を変えるだけで地域課題に応える。社会福祉法人ならではの発想の転換といえる。利用時間は朝の部が8時30分から10時、夕の部が16時から17時30分。対象は施設まで自家用車など、自身で来られる筑西市在住の65歳以上で、送迎は行わない。

 

予約不要・月謝なし、「自由に来て、自由に帰る」

「イマカラ」は決められたプログラムに合わせるのではなく、自身の体調に合わせて運動できるフリーフロースタイルを採用する。プロジェクターやモニターに流れる職員出演のお手本動画を見ながら、天井から吊るされたコードでストレッチを行う「レッドコード」や油圧式トレーニングマシンを各自のペースで利用できる。初回のみ予約してスタッフから施設・マシンの使い方説明と運動評価を受け、2回目以降は予約不要。来所時にチケットを出し、体調をセルフ入力すればすぐ運動を始められる。

料金は入会金・月謝なしの1回100円のチケット制で、事前のチェックリスト該当や市への申請も不要で、筑西市在住の65歳以上なら誰でも利用できる。追加チケットで、水圧で心身をほぐすウォーターベッドマッサージ、衣類を着たまま体を芯から温める陶板浴、運転の癖を把握して安全な運転寿命を延ばすドライブシミュレーターといった設備も選択可能だ。さらに半年に1回を目安に、5m歩行速度、片足立ち時間、握力の体力測定を実施し、身体の変化をデータで実感できるようにする。

 

「最高の笑顔をあなたに」隙間時間が生む地域共生

理事長の渡辺和成氏は「デイサービス施設の営業前後という『隙間時間』を地域に還元する、社会福祉法人としての新たな地域共生の取り組み」と位置づけ、リハビリを卒業した人々が住み慣れた筑西市で笑顔で自立した生活を続けられるよう支援するとコメントした。

施設長の清水直人氏も「私たちが『教える』のではなく、健康になれる場を提供するスタンス」と語り、散歩がてら気軽に立ち寄れる心地よさを強調する。

征峯会は1986年の設立以来、茨城県西地域を中心に高齢者・障がい者福祉サービスを多角的に展開し、アロハシャツや南国リゾートをコンセプトにした明るい施設運営など、福祉の固定観念を変える発信を続けてきた。高齢化が進む地方都市で、介護施設の空白時間をどう地域の健康づくりに活かすか。筑西発のこのモデルは、全国の福祉施設にも応用可能なヒントを含んでいる。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、エンタメ関係が多め。

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