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公益財団法人ミダス財団

https://midas-foundation.org/

〒107-0052 東京都港区赤坂八丁目11番37号 いちご乃木坂ビル5階

イングリウッドがミダス財団と、ひとり親家庭に食事支援 「食を通じて安心感や喜びを届けたい」

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イングリウッド 黒川隆介氏
提供:イングリウッド

衣食住を中心としたリテール特化の事業を展開する、株式会社イングリウッドは公益財団法人ミダス財団と連携し、ひとり親家庭約300世帯に冷凍宅配食「三ツ星ファーム」を無償提供するプロジェクトを5月からスタートします。

長引く物価高騰で、家計が圧迫される中、ひとり親家庭を支援するプロジェクトを立ち上げた背景や思いについて、イングリウッド代表取締役社長兼CEOの黒川隆介氏に聞きました。

 

手軽さと満足感の両立 自らの体験から生まれた「三ツ星ファーム」へのこだわり

── はじめに、イングリウッドの事業概要について教えてください。

当社は衣食住やビューティ・ヘルスケアを含むブランド群を展開する、コングロマリット企業を目指しており、今期は約400億円の売り上げを目指しています。

最大の強みは、徹底したデジタル・AI活用です。

マーチャンダイジングのAI解析や商品企画開発、フルフィルメント、倉庫、コールセンターに至るまで自動化を推進し、業務全体の効率化を実現しています。

販売チャネルとしてはECを中心に、ドラッグストア・バラエティショップをはじめとするリアル店舗への卸売も行っています。またグローバルでは、アメリカや中国にも拠点を構え、現地市場向けの事業基盤を構築しています。

── 2021年に冷凍宅配食「三ツ星ファーム」を立ち上げ、食の領域に参入したのは、どのような背景があったのでしょうか?

生きるうえで「衣食住」は欠かせません。特に「食」は日々の幸福度に直結する重要な領域です。しかし、日常的に満足できる食事をとるには、時間やコストといった面で一定の努力が必要です。私自身、一人暮らしが非常に長かったのでそう感じる場面が多かったです。さまざまな食事の宅配サービスを検討しましたが「メニュー数、美味しさ」と「手軽さ」と「満足感」を両立できるものは見当たりませんでした。

イングリウッド 食事
提供:イングリウッド

そこで自分でつくるしかないと考え、「三ツ星ファーム」を立ち上げたのです。

日本一の品揃えを誇る冷凍食品ブランドを目指し、メニュー数の拡充に注力したほか、低糖質・高タンパクでありながら美味しさを両立する点にもこだわり、健康志向と利便性を兼ね備えたサービスを追求してきました。

今では、冷凍おかずのメニュー数と品質で国内トップクラスのポジションを確立し、2026年1月には、累計出荷数が4,000万食を突破するなど多くのお客様に支持されています。

 

子どもは家庭環境を選べない だからこそ教育が重要

── イングリウッドは、これまでに本社がある渋谷区内の「子ども食堂」へ食事を提供するなど社会的責任(CSR)活動も行ってきました。黒川さん自身はどのような社会課題に関心をお持ちですか。

特に子ども時代の機会の平等に関心を持っています。子どもは生まれる環境、家庭環境を選ぶことができません。実際に経済格差や、親の教育への考え方、関わる人や環境によって、学力や進路に差が生まれ、社会に出た後も厳しい状況に向き合い続ける人がいると感じています。次世代を担う子どもたちが希望を持てる環境づくりにどう貢献できるか。将来の選択肢や可能性を広げるために、まずは家庭環境に左右されず、学ぶ場を得られるような支援が必要です。

事業のスケールメリットを社会へ還元 イングリウッドが重視する「価値の最大化」

── 今回、「三ツ星ファーム」をひとり親家庭約300世帯に無償提供するプロジェクトを始める経緯や、社会的意義を教えてください。

日本国内の貧困格差が広がるなか、まずは自国に対して責任を果たしたいと考え、このプロジェクトを立ち上げました。今回のプロジェクトでは、学校給食がなくなり家庭の負担が大きくなる、夏休み期間に、1家庭あたり14食分の冷凍宅配食品を、4〜6回お届けする予定です。

保存用の小型冷凍庫
保存用の小型冷凍庫を利用できるプランもある(提供:イングリウッド)

栄養バランスと、おいしさ、便利さという価値提供とともに、「食」という身近な体験を通じて、心が豊かになる時間を届けたいです。美味しい食事は、誰にとっても気持ちを前向きにし、小さな安心感や喜びにつながります。

恒久的な課題解決よりも、まずは一時的であっても家庭の助けとなり、食事がおいしかった、楽しい時間だったと感じていただけるような体験を提供することに意義があると考えています。

── 今回のプロジェクトはCSR活動の一環として、今後も継続する取り組みかと思いますが、どのように発展させていきますか。

「食」は最も直接的にお客様の満足度に貢献できる領域の一つでもあると認識しています。だからこそ今回の取り組みを起点に、社会をよりよくするために提供できる価値を最大化していくことが重要になります。

そのため、今回の支援を実際に利用した方のお声なども踏まえながら、「三ツ星ファーム」単体に限定せず、会社全体の成長に応じて、支援の拡充も含め広く検討していけたらと考えています。

食品事業の伸長によるスケールメリットで、より効率的に高品質な商品提供ができるフェーズに入っていますが、その価値をさらに社会へと還元していく循環を生み出していくことを重視したいですね。

会社全体で、ひとり親家庭が抱える課題に対して理解を深め、会社として何ができるかを考え、実際にアクションにつなげていきます。今回はミダス財団の提供する仕組みを活用し、連携していくことで、会社としてできるアクションにしっかりと貢献します。

 

ミダス創業時から変わらない「ビジネスを通じた社会貢献」への志

── ミダス財団と連携してプロジェクトに取り組むメリットについて教えてください。

社会貢献の領域において専門家ではないので、このプロジェクトを当社単独で進めた場合、支援を必要とする方々への届け方や細やかな配慮が不足してしまうリスクがあると思っていました。

この分野は非常にセンシティブであり、発信の仕方には細心の注意が必要です。

このため、NPO法人などとのネットワークや、社会貢献事業について知見のあるミダス財団と連携しながら進めるのが最適だと考えています。また、ビジネス領域の出身者が参画し運営している、ミダス財団が関わることで、寄附金を「中長期的な社会的リターンの創出」へとつなげられるのが大きな価値になると考えています。

イングリウッド 黒川隆介氏
提供:イングリウッド

単に資金を投じるだけではなく、その使い方や仕組みづくりまで含めて最適化できるのは、ミダス財団との連携の非常に優れたメリットだと言えます。

── ミダス財団は、ミダスキャピタルの収益の一部などを恒久的な財源としています。ミダスキャピタルの吉村英毅代表の財団への考え方についてはどう感じていますか?

吉村さんとは長いお付き合いですが、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏、グラミン銀行を創設したムハマド・ユヌス氏に強い影響を受け、ビジネスを成長させ、その結果として生まれた利潤を純然たる社会貢献活動に振り分けていくという構想に共感しています。

吉村さんがミダスキャピタルを立ち上げた当初は、今と比べ、経済的に余裕がある状況ではありませんでしたが、当時から財団設立の構想を持っていました。

ミダス財団が取り組む社会貢献事業や方向性についても、吉村代表が主体的に関わっています。「もっと効率化できるのでは」「より大きなインパクトを出せないか」といった視点を常に持っていることも起業家としての合理性を感じます。その点では、吉村さんの考えがミダス財団に深く反映されているのではないでしょうか。

「本に親しんでほしい」未来を担う子どもたちのためにできることに貢献

── 最後に今後の展望やメッセージをお願いします。

今回の取り組みでは三ツ星ファームの冷凍弁当をお届けしますが、今後は読書の習慣が少しでも身につくようなサポートも検討したいです。というのも私自身が「子どもたちに読書の習慣を身につけてほしい」という思いがあり、日常的に本を手に取るような環境づくりに貢献したいからです。

また、子育てにおいて大切なのは、大人が子どもの自己肯定感を育むことではないかと思います。子どもが何かをやり遂げた時に「よくやったね」と声をかける。自己肯定感が挑戦や成長の原動力になりうると私自身も強く感じています。無理のない範囲でできるちょっとした関わりを、保護者の方に知っていただき、日常に取り入れてほしいです。

今後も、未来を担う子どもたちのために私たち企業ができることは何かを考え、具体的なアクションにつなげます。

◆プロフィール
株式会社イングリウッド 代表取締役社長兼CEO
黒川 隆介(くろかわ・りゅうすけ)氏
大学卒業後、米国製品のインポート事業をスタート。2005年に有限会社イングリウッドを設立し、取締役社長となる。2014年、株式会社イングリウッドに組織変更し、現職に就任。アメリカのDEXTERNYC,CO.,LTD.CEOも兼任。コンシューマ事業、マーケティング/コンサルティング支援事業を2本柱に、リテール業界の課題解決を目指す。

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ライター:

2014年から主にWebメディアでの編集・校正・執筆・取材を経験。近年はビジネス、旅行、イベント、カルチャー、ライフスタイルなどさまざまな媒体で執筆活動を行っている。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている。

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