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エムアンドエーが伊丹の工場をスーパーに変える 多世代共創の挑戦

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エムアンドエーが伊丹の工場をスーパーに変える 多世代共創の挑戦
提供:株式会社エムアンドエー

店舗デザインのプロが工場の扉を地域に開放し、世代を超えた「共創」の場を創出する。株式会社エムアンドエーが仕掛けるオープンファクトリーは、単なる見学に留まらない、持続可能な地域社会とものづくりの未来を提示している。

 

工場の中に「スーパー」を建てるという熱狂

兵庫県伊丹市の静かな工業地帯。その一角にある株式会社エムアンドエーの工場が、熱気あふれる「建設現場」に姿を変える。5月22日と23日に開催される「あるこ~ば!2026」の目玉は、前代未聞の体験型ワークショップだ。

「工場の中に、みんなでスーパーをつくろう」

そんな合言葉のもと、参加者はヘルメットを被り、プロが実際に使う図面を手に取る。野菜売り場、精肉コーナー、お菓子売り場。

普段、私たちが無意識に歩いているあの空間が、どのような構造で、どんな職人技によって支えられているのか。その「裏側」を、自分の手で組み立てながら解き明かしていく。5回の工程を経て、一つの店舗が完成に向かうプロセスは、まるで壮大なパズルのようだ。

廃材を「宝」に変える高校生たちの反乱

提供:株式会社エムアンドエー

このプロジェクトの真の主役は、大人だけではない。特筆すべきは、地元・伊丹市立伊丹高校の生徒たちとの化学反応だ。

ものづくりの現場には、どうしても「端材」や「廃材」が出てしまう。これまでは「捨てるもの」だった木材やアクリル板を、高校生たちは独自の視点で見つめ直した。彼らは何度も工場へ足を運び、職人たちと対話を重ね、「もったいない」を「価値あるもの」へ転換するアイデアを練り上げた。

中学生はフォトプレートを制作し、大学生は運営の根幹を支える。そこにあるのは、企業が一方的に「教える」風景ではない。世代も立場も異なる人々が、同じ「つくる」という目的のために混ざり合う、泥臭くも鮮やかな共創の姿だ。

「空間」とは「人の心」を動かす装置である

 

なぜ、一民間企業がここまで地域を巻き込み、手の内をさらけ出すのか。その答えは、エムアンドエーが大切にしている「空間づくり」の哲学にある。

店舗をつくるということは、単に棚を並べることではない。そこを訪れる人がワクワクし、誰かと会話をしたくなるような「体験」をデザインすることだ。今回のオープンファクトリーも、その延長線上にある。工場をひらかれた場所にすることで、ものづくりの楽しさを次世代に繋ぎ、地域全体を一つの「表現の場」へと変えていく。

彼らにとって、サステナビリティとは教科書の中の言葉ではない。廃材に新しい命を吹き込み、若者の感性をビジネスに取り入れる。そんな日々の地道な、しかし情熱的な試行錯誤の積み重ねこそが、持続可能な未来をつくると信じているのだ。

境界線が溶け出す、新しい地域の形

エムアンドエーの取り組みが私たちに教えてくれるのは、企業の「透明性」が持つ圧倒的な力だ。完成された製品だけを見せるのではなく、試行錯誤のプロセスを共有する。その「余白」があるからこそ、地域の人々が自分事として関わることができる。

工場の扉が開かれるとき、そこは単なる作業場ではなく、地域の夢が形になる舞台へと変わる。23日の夕刻、参加者たちの手によって完成した「仮想スーパー」を眺めるとき、私たちは気づくはずだ。

「つくる」という行為が、いかに人と人を強く、温かく繋ぎ止めるのかを。この小さな工場から始まる挑戦は、日本の製造業が忘れていた「誇り」と「遊び心」を、鮮やかに取り戻そうとしている。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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