育児と喪失の狭間で 変貌した「こじるり」の姿

芸能活動を休止し、表舞台から距離を置いていた小島瑠璃子(30)が再び世間の注目を浴びている。6月7日、関東郊外の閑静な住宅街で見かけられた彼女の姿を、ニュースサイト『SmartFLASH』が報じた。
記事によれば、小島は明るい金髪に染めた髪をなびかせ、ミニスカート姿で現れ、生後間もない我が子を優しく抱きかかえていたという。その華やかな装いとは裏腹に、内に秘めた覚悟が、その穏やかな笑みににじんでいた。
夫・北村氏との生活と、突然の別れ
2023年春、小島はスタートアップ企業を経営していた北村功太氏と結婚。その後、妊娠・出産を経て家族としての生活が始まった。しかし、2025年2月、小島が都内の自宅で倒れている北村氏を発見。すでに意識はなく、現場には遺書のような文面もあったとされる。突然の喪失に、小島自身も深いショックを受け、救急搬送されたという。
夫が遺した会社を引き継ぎ、そして閉じるという決断
北村氏が手がけていたサウナ事業会社「Habitat」は、起業間もないスタートアップだった。財務は厳しく、2024年の決算では利益剰余金が約3億円の赤字。こうした状況下で、小島は2025年4月に代表取締役に就任。一時は会社を継ぐ道を模索したとみられるが、結果的に解散を選ぶに至った。経営判断として冷静な選択だったことが、関係者への通知などからもうかがえる。
「Kinacoco」の起業、そして再始動の布石
実は小島はすでに、2024年に美容関連の会社「Kinacoco」を自ら設立していた。Habitatの整理とは対照的に、自身が主導する事業は静かに継続されており、第二のキャリアとしての布石が見えてくる。今後は、芸能活動と育児を両立させながら、この事業をどう育てるかが注目される。
復帰の可能性は「未定」ながらも 本人が語った現在地
芸能活動の再開については未定としつつも、小島は亡き夫の会社Habitatの今後について関係者と協議中であることや、子育てを優先して日本を拠点に暮らしている現状を明かした。具体的な活動方針は落ち着いてから関係者と相談のうえ決めていくとしており、慎重に復帰のタイミングを見極めている様子がうかがえる。
SNSでは「金髪は母の防具」共感の声多数
金髪姿については、SNS上でさまざまな意見が交わされた。その多くは、見た目に込めた心情に対する理解と共感だ。
「金髪にしたのは、自分を鼓舞するためじゃないかな。ワンオペ育児って、強くならなきゃやっていけない」
「派手髪にすると、ベビーカーを押してても“なめられにくくなる”。これは防具なんです。母の知恵です」
「会社の清算も、育児も、ひとりで背負っててすごい。ちゃんと休んでほしいな」
また、ネットでは過去の出演番組『有吉の壁』の再放送を見たという声も。「やっぱり面白い」「戻ってきてくれたら嬉しい」という反応がある一方、「もうバラエティじゃなくて、知性を生かしてコメンテーターとかどう?」「事業家としてやっていく道も似合ってる」という冷静な声も目立つ。
個人事務所か、ホリプロとの業務提携か
復帰の方法については、ホリプロへの完全復帰ではなく、自身の会社を基盤としながら、旧所属事務所と連携する“セミ独立型”のスタイルが現実味を帯びている。かつて松田聖子が取った方式に近い。自身の裁量を確保しながら、家庭とのバランスも取りやすい。
“再起”とは、声を上げることではなく、静かに立ち上がること
人は傷ついた時、しばし沈黙を選ぶ。そして、その静けさのなかに、次の一歩が芽生える。小島瑠璃子は、いままさにそうした時間を生きている。芸能界に戻るか否か、答えはまだ出ていない。ただ、母としての覚悟と、人としての責任感が、その装いにも言葉にも表れていた。
金髪は奇抜ではなく、鎧である。明るく笑うその奥で、彼女は確かに前を向いている。