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札幌の建設会社花井組七戸義昭社長が社員に暴行 鯉の薬剤ミス巡る騒動、ヤクザ顔負けの暴行動画が拡散

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SNSで拡散された衝撃映像、地元老舗企業の暗部が露呈

花井組 HP
花井組 HPより。目指せ100年企業へとあるが、こんな暴行スタイルで持続できるのだろうか?

札幌市西区の建設会社「株式会社花井組」で、社長の七戸義昭氏が社員に暴行を加える様子を収めた動画がSNS上で拡散され、波紋を広げている。拡散元はSNSインフルエンサーの滝沢ガレソ氏。投稿された映像には、七戸氏が男性社員を執拗に怒鳴りつけながら拳や足で暴行を加える様子が克明に映っていた。

録画時間は10分以上に及び、社員は「自分ではない」と繰り返し否定していたが、七戸氏は聞く耳を持たず暴力を継続。後方では専務が社員を羽交い締めにし、逃げることも困難な状況が確認できる。被害社員は大声で泣き叫んでおり、その異様な光景にSNSでは強い非難が相次いだ。

 

発端は「鯉の水槽」 テロップで「婦人のミス」との指摘

暴行の引き金となったのは、社内で飼育していた観賞用の鯉に関連する出来事だったとされる。水槽内に細菌が発生し、その原因をめぐって殺菌用薬剤の分量が問題となった。七戸氏はこれを社員のミスと決めつけ暴行に至ったとされるが、動画内にはテロップで「実際に誤ったのは社長夫人」との記載が確認されている。

花井組社長ご夫妻。
花井組社長ご夫妻。鯉が大好きなことは伝わってくる。その愛を社員にも向けてあげれば……(Instagramより)

また、暴行後には「この件は俺も忘れるから、お前も忘れろ」との発言がテキスト表示されており、七戸氏がミスの真相に気づいた可能性を示唆している。いずれも音声での確認はできないが、被害社員にとっては精神的な影響が残る深刻な事件であることは疑いようがない。

堅気ではない、反社な見た目とそのままな暴行スタイル

 

SNSでは、「とても堅気には見えない」「ヤクザよりヤクザすぎる」などドン引きの反応やこのような反社会的企業を許してはならないといった投稿が目立つ。しかも、実際に社長夫妻がSNSでタトゥーを誇示している社員まで拡散されている。写真を見る限り、バッチリ不良テイストな和彫りそのものであり、他の写真から判断できるのも、それもおそらく全身入っているような長袖スタイルな洋服姿が多いことから、想像するに、かなりの高確率で全身びっちり入った「どんぶり」なのではないかとも思われる。いや、実に気合の入った夫妻である。さながら三社祭でしか見ないような、迫力あるヤツだ。

花井組 社長のInstagram入れ墨の写真
花井組 社長のInstagramより。迫力ある刺青。これで背中には鯉の刺青を背負っていたら、ホンモノだぁ

さて、社員への集団暴行を行った映像が流布された今、公共工事の適格業者としての信用は大きく揺らぐ。労働安全衛生法違反や暴行罪に問われれば、指名停止も視野に入る。ところで、この花井組、開示されているHPの情報によると、外面はとてもいい企業のようだ。

健康経営・SDGsを掲げる「老舗優良企業」の実態

 

花井組は1939年(昭和14年)11月、北海道三笠町で「土木請負業花井組」として創業。2025年時点で創業88年を迎える地域密着型の老舗企業である。厚生年金保険・適用事業所システムによると厚生年金を支払っている正社員数は13名。企業規模は小さいながらも、札幌市からはワーク・ライフ・バランス企業(ステップ3)の認定を受け、2022年にはSDGs宣言を発表、2024年には経済産業省系の「健康経営優良法人(ネクストブライト1000)」に選定されている。

花井組 SDGs
花井組 SDGs宣言 HPより

まぁ、健康経営は自己申告だからな、としかいいようがないが、社員を不健康にしまくっているボッコボコ動画を見るに、国には、ネクストブライトならぬネクストドブラックを贈ってもらいたいものだ。

しかし、こうした“社会的に優良”とされてきた看板と、映像に映る実態との乖離に、SNSでは「持続可能なのは暴力だった」「健康経営とは名ばかり」といった皮肉混じりの批判が飛び交っている。

公共工事の適格性に疑念 行政・金融機関にも波及

 

同社は札幌市や北海道の公共事業を受注してきた実績を持ち、近年も歩道バリアフリー工事などに携わっていた。しかし、今回の騒動によって「反社会的な企業が公共事業を受けてよいのか」との疑念が広がっている。現時点で札幌市などの関係当局が本件に対し公式なコメントを発表した事実は確認されていないが、市の認定制度の信頼性や審査基準に対する疑問の声は、市民やネット上で高まっている。

また、同社のSDGs宣言を支援した北洋銀行などの取引金融機関に対しても、CSR支援の在り方や融資審査の妥当性に対する疑念が浮上しつつある。企業倫理をめぐる議論は、今後行政・金融機関にも波及する可能性がある。

企業の持続可能性とは何か 「老舗」という看板の重み

 

観賞魚の薬剤投入という些細なミスを発端に、社員への集団暴行にまで発展した今回の事件は、企業の持続可能性が「言葉」で担保されるものではないことを如実に示している。

創業88年の花井組は、地域インフラの整備を支えた実績を持つ企業であることに疑いはない。しかし、その歴史と信頼は、一瞬の暴力によって音を立てて崩れかねない。法令順守と倫理的経営が求められる今、企業の社会的責任を問う声は今後ますます強まることが予想される。

さて、HPには「目指す100年企業へ」と書かれているが、100年持つのか怪しい雲行きである。堅気のハズなのに、こんな不良さながらな生き恥を晒してしまい、きっと長いこと会社のバトンを紡いできたご先祖様たちは泣いているだろう。

社員をはじめステークホルダーの利潤を守るためには、社長ご夫妻には、猛省を促したい。鯉に恋してる場合じゃないでっせ。

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寒天 かんたろう

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ライター歴25年。月刊誌記者を経て独立。伝統的な日本型企業の経営や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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