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【SDGs時代の解】「捨てる包装」はビジネスチャンス アイプレゼンツが実現した再利用可能ギフトラッピングの経済効果

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【SDGs時代の解】「捨てる包装」はビジネスチャンス アイプレゼンツが実現した再利用可能ギフトラッピングの経済効果
提供:アイプレゼンツ株式会社

ギフト包装のゴミ削減が課題となる中、アイプレゼンツはラッピング自体を再利用可能なエコバッグとし、飾りタグにはシードペーパーを採用した新ギフト〈ecorara(エコララ)〉を開発した。包装を「消費材」から「付加価値」へと転換させる独自の視点は、持続可能なビジネスモデルを構築するヒントに満ちている。

 

エコバッグとシードペーパー採用、廃棄ゼロを目指す〈ecorara〉の革新

アイプレゼンツ株式会社は、2025年12月1日より、再利用可能なエコバッグとシードペーパーを組み合わせたギフトラッピング〈ecorara〉シリーズの販売を開始した。

従来のギフト包装資材は、受け取り後に廃棄されることが前提であり、アンケート調査では回答者の約半数以上が「もらった包装紙を捨てる」と回答し、「もったいないが使い道がない」という声が多く寄せられていたという。同社はこの包装ゴミの問題に着目し、環境と顧客体験の両立を目指した。

新シリーズでは、従来の包装紙や紙タグを廃止し、ラッピング資材をそのまま日常使いできるオーガニックコットン製のエコトートバッグに置き換えた。さらに飾りタグには、水に浸して土に埋めると草花が育つシードペーパーを採用している。これにより、包装そのものがゴミにならず、利用者に「育てる楽しみ」という新たな付加価値を提供している。

他社にない「ラッピングが機能する」循環型デザイン戦略

近年、環境配慮型のラッピングとして簡易包装や再生紙の利用は広がりを見せているが、その多くは資材削減に留まり、「包装自体を繰り返し使える」という発想にまでは至っていないのが現状である。

〈ecorara〉の決定的な独自性は、「ラッピングがそのままギフトとして機能する」という点にある。同社は包装を単なる覆いではなく、実用的なアイテムとして捉え直した。従来のラッピングが最終的に「捨てる」運命にあったのに対し、〈ecorara〉は「使い続ける」「育てる」という循環型の体験を提供する。

アンケート結果からも、約9割の人が「あとで使えるラッピングが嬉しい」と回答しており、特に普段使いできるエコバッグが最も支持を集めた。この市場の潜在的なニーズに対し、同社は包装資材を機能的な製品へと大胆に転換することで応えた。これは、単なる環境負荷の低減を超え、利用後の生活にまで価値を残す循環型のデザイン哲学である。

環境配慮を付加価値に変える、アイプレゼンツのブランディング

 

アイプレゼンツは、創業時から「贈る楽しさ、選ぶワクワク」をテーマにソーシャルギフトを提供してきた企業である。この哲学は、環境配慮という社会的な課題を、ギフト本来の喜びを増幅させる好機と捉える考え方に繋がっている。

代表取締役の土本秋彦氏は、顧客が抱える「もったいないけど捨てる」というジレンマを解消することが、次世代のギフトの必須条件だと認識したのだろう。同社は、環境対策をコストや義務と捉えるのではなく、「エコだからこそ嬉しい」と感じられる新たな付加価値の創造として実現させた。包装資材を減らす「引き算」ではなく、エコバッグやシードペーパーという実用性や体験を付加する「足し算」によって、環境問題への解を導き出している。

サステナブル経営に不可欠な「本質的な価値転換」

アイプレゼンツの〈ecorara〉の取り組みは、サステナブルな経営を目指すあらゆる企業に対し、重要な示唆を与えている。

一つは、「サステナビリティの追求は、顧客体験の向上と一致する」という点である。包装を再利用可能なアイテムに変えることで、ユーザーは環境に良いだけでなく、実用性という二重の便益を得る。これは環境配慮を、顧客満足度と競争力を高める戦略的な要素として活用する成功例である。

もう一つは、「本質的な価値転換」の重要性である。同社は、自社のビジネスプロセスにおける「当たり前」の機能であった包装を、「コスト」から「実用的なギフトの一部」「循環型の体験」へと、その存在意義自体を再定義した。環境意識の高まりにより、「捨てる」前提のビジネスモデルは今後通用しなくなる。同社の事例は、環境配慮を単なるコストではなく、企業の成長を牽引する機会として捉えるべきことを明確に示している。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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