ITコンサルティングのフューチャー株式会社は、企業のサステナビリティ経営を包括的に支援する「ESG経営共創サービス」の提供を2024年7月より開始した。
傘下のワイ・ディ・シーが開発したESGマネジメントプラットフォームと、フューチャーグループの知見を生かしたコンサルティングサービスを組み合わせ、GHG排出量算出の効率化や削減貢献による企業価値向上を支援する。
ESG経営共創サービス開始の背景
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、企業には事業活動に伴う温室効果ガス(GHG)排出量の削減が求められている。特に、サプライチェーン全体での排出量を可視化し、削減していく取り組みが重要性を増している。
しかし、多くの企業が、排出量算出のためのデータ収集や計算の複雑さ、削減施策の立案・実行に課題を抱えているのが現状だ。
ESG経営共創サービスの概要と特長
こうした課題を解決するため、フューチャーは企業のサステナビリティ経営を包括的に支援する「ESG経営共創サービス」を提供開始した。傘下のワイ・ディ・シーが開発したESGマネジメントプラットフォーム「Kkuon(ケークオン)」と、フューチャーグループの知見を生かしたコンサルティングサービスを組み合わせることで、排出量算出の効率化と削減貢献による企業価値向上を支援する。
「Kkuon」は、サプライチェーン全体のGHG排出量データを一元管理し、効率的に排出量算出とデータ分析を行うサービスだ。企業は画面上の事業活動リストから自社の活動と排出係数を選択し、活動量を入力するだけで、GHGプロトコルのスコープ1〜3(*)に従って排出量が自動計算される。
企業全体の排出量を自動集計できるだけでなく、スコープ別、組織・拠点別でのグラフ分析も可能で、排出量削減のボトルネック発見や削減方法の立案に役立てることができる。
ESGコンサルティングでは、フューチャーグループが幅広い業界で培ってきた知見を基に、個々の企業の特性やニーズに合わせた支援メニューを提供する。排出量算出に必要なノウハウの提供やデータ収集、計算ロジックの作成をはじめ、削減シナリオの立案から実行、情報開示までを支援するとのこと。さらに、企業がビジネスを通じて他の経済主体の排出削減に貢献した量を示す「スコープ4(削減貢献)」への取り組みもサポートするという。
フューチャーグループの取り組み
フューチャーグループはITコンサルティングファームとして、エネルギーや製造をはじめ、金融、物流、流通、ヘルスケアなど広範な業界のDX推進を支援している。2023年には、フューチャーと早稲田大学、様々な業界にまたがる賛同企業6社が参画する「Sustainable Future Leadership コンソーシアム」を設立し、サステナビリティ経営のあるべき姿を検討している。
今後の展望
フューチャーグループは今後も、次世代のサステナビリティ経営モデルやエコシステムを共創し、環境・社会課題の解決に取り組んでいく。企業のESG経営推進と企業価値向上を支援するサービスの提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。