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法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

Lifree株式会社

https://lifree.world/

東京都品川区北品川5-5-15 大崎ブライトコア4階

十全化学にとって、Lifreeは社員が元気で楽しく働ける環境をつくるパートナー

ステークホルダーVOICE お客様
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取材はZoomにて行いました。十全化学 廣田大輔さん

「人間関係で悩んでいる会社・組織には、ぜひLifree株式会社の生活習慣改善プログラムを勧めたい」と語る十全化学株式会社 取締役社長 廣田大輔さん。

30代で楽天の管理職に就任し、タイ法人のCOO(最高執行責任者)を務めた経験から、「このプログラムは楽天がメンバーの信頼関係を強固にしているシステムに通じるものがある」という廣田さんに、プログラム導入の経緯や社員に与えた影響について語っていただきました。

製薬会社の黒子として医療用医薬品の開発・製造を支える

十全化学は富山に拠点を置いている、薬の有効成分である「原薬」及び「中間体」の製造受託メーカーとのことですが、どういった業務内容なのでしょうか。

廣田

弊社は製薬会社さんの黒子のような会社です。

医薬品を開発・製造しているのは製薬会社さんというのが一般の方のイメージでしょうが、弊社は医薬品の有効成分である『原薬』やその前工程の『中間体』の製造を行っています。
また、既に世の中に上市されている薬だけでなく、臨床試験で使われる開発中の薬の原薬も作っています。薬の詳しい内容は言えないのですが、ドラッグストアで購入できる薬ではなく、医師の処方箋が必要な医療用医薬品がほとんどです。

従来、製薬企業は、研究開発から製造・販売まで一貫して手掛けてきましたが、今は弊社のようなパートナー企業に任せるところは任せて、強力なリレーションシップを築きながら、プロジェクトを推進するようになっています。

具体的には、開発中の薬は初期段階では、少量を製薬会社さんのラボで製造されますが、実際に製品化の段階では大量に作ることが必要になってきます。このことを「スケールアップ」と呼びますが、その過程でいろいろな問題が起きます。

例えば大量に作った時と少量に作った時とで同じ物ができるかというと、そうではないケースも出てきます。またラボで少量を作る時は原料が高価なものを利用するのでもよいですが、製品化するには大量に製造するので売価が高額になり、医療現場では使いにくい。

さらに危険物を使って作るケースもあるので、大量に作る場合は危険度が増すため作り方を変えなければいけないこともあります。

弊社がご評価を頂いているのは、こうした開発段階から商用製造に至るまでのあらゆるステージのアウトソーシングに対して製薬会社さんの要望に的確に応えることができることにあります。

環境への取り組みと副業人材の活用

サステナビリティ対応として、どのようなことに取り組んでいますか。

廣田

弊社の場合、電力や水をたくさん使います。工場からの廃水も非常に多いですから、以前からISO14000シリーズの認証を取得しています。昨今のESGの流れなどを見るに、上場企業だけではなく、サプライチェーン上にいる我々のような中小企業にも取り組みの範囲が拡大していくことが予想されます。

もとより、持続可能な社会を醸成していく責任が企業各社にはありますから、弊社としても今後CO2排出量や廃水の削減、われわれが使った物の二次利用など、いろいろな取り組みを継続・改善していくことを通して、広範なステークホルダーに貢献できるようにしていきます。
実際に、近年は、環境への取り組みに関する査察も行われているので、この部分を年々強化していきたいと考えています。

直近の『日経新聞』に、御社の副業人材の活用に関する取り組みが紹介されていました。ダイバーシティも推進しているのですね。

廣田

今は2名の副業人材の方に活躍していただいております。
情報システムと人事の方々です。人事部門の方は、ある会社の総務部長経験者です。弊社の人事制度を時代に適合するものに変更するためにアドバイス等を頂いています。

そもそも人事制度を変えようと思ったのは、私の前職の楽天での経験からです。
楽天のいいところは、年齢や経歴に一切関係なく活躍できる機会が与えられていたことです。
私も30代で管理職になりました。悩み苦しみながら失敗もたくさんしましたが、いろいろな学びを得る機会にもなりました。

人材育成には教育も必要ですが、やはり経験が重要です。
現場に身を置き、起きていることをわが身で体験することが最も人を育てると思っています。弊社でも、そのようにチャレンジできる人事制度を構築できないかと考え、副業人材で参画いただいた者たちにいろいろ相談しています。

その他に御社の特徴として挙げられることはありますか。

廣田

私は楽天を退職後、今から7年前の2015年に富山県へ戻りましたが、その際に驚いたことがあります。
弊社では、社員たちに対してお昼に仕出し弁当を無料で配布していたのです。年間を通じると、それ相応のコストになりますが、先代はこの食事の無料配布を重要視していました。

実は楽天も、Googleなどのシリコンバレーの会社を参考にして、食事が無料にしていました。
ですから、富山県の医薬品製造会社が楽天やGoogleと同じことをしているということに感動したものです。先代が行ってきたことで良いと思うことは継承するつもりでしたので、今でも無料配布は続けています。

新社屋の建設は「一緒に楽しく働こう」という未来人材へのメッセージ

十全化学の新社屋イメージ図(提供:十全化学)

現在、御社では新社屋を建設中ですが、これも何らかの課題を解決するための選択だったのでしょうか。

廣田

3カ所に分散しているオフィスや会議室の機能を集約して、コミュニケーションを密にしたいという理由もありますが、弊社の将来を担ってくれるモチベーションの高い人たちに入社してもらいたいという動機が強いです。
愉しく働くことができる環境づくりです。「一緒に愉しく働こう」というメッセージです。

弊社は製薬会社さんの黒子の立場ですから、仕事の内容も明かせないことが多く、何をしているのか分からないということがあります。6~7年間、リクルーティング活動に時間を割いて、大学を回って会社の説明をしてきましたが、なかなか大変です。まず知ってもらうことが大事だと思っています。

そこで、建築士さんにお願いして、一緒に愉しく働きたくなるような外観にしてもらいました。
2023年3月に完成します。新社屋には食堂をつくって、ランチを無料にしようと考えています。

こういった環境の中で一緒に働きたいという方にどんどん参画していただきたいので、採用活動を積極的に行っています。

Lifreeのプログラムで、お互いの知らない一面に気付くことができた

LIFREEさんについてはこちらから

Lifreeさんとのつながりの経緯を教えてください。

廣田

2022年頃、あるウェブ上での集まりに参加した時、その主催者がLifreeさんの研修を導入していたことがきっかけでした。

一人ひとりの社員のエンゲージメントを向上させるための「睡眠研修」と聞いて参加したのですが、実際には睡眠というのはきっかけで、社内のチームビルディング、関係の質を高める、心理的安全性を高めるといったアクティビティでした。
これは良いと思ったので、弊社でも取り入れることにしたのです。

最終的には何名の社員が参加したのですか。

廣田

研修期間の1クールに約10名ずつで、現在までに2クール20名程度が参加しています。

参加者は、現段階では特定部署のメンバーが中心です。
というのも、その部署の仕事の仕方が特殊で、これまでは、各人が個人技で仕事を進めることができる部署でした。メンバー間で連携を取る必要があまりないので、普段の業務では、コミュニケーションを必要以上に取らなくても仕事ができ、それが長く続いてきました。

それが課題になっていたのですか。

廣田

お互いにコミュニケーションをとる必要がなく、仕事が回っていましたので、その影響から、お互いのことを意外と知らないというか、休憩時に横に座っている人とも話さないというところがありました。
会社に仕事しに来るけれども、「親しいのは誰?」と聞いても明確に答えることができない人もいました。実際に、仕事で聞きたいことがあっても、躊躇して質問できないことに、軽いストレスを感じる人もいました。
こうした状態を改善するべく、部署の仕事の仕方を個人プレーからチームで取り組めるものに変えたかったのです。

Lifreeさんの研修に参加した目的もそこにあり、研修に参加する過程で、お互いのコミュニケーションが活発になり、そのうえで睡眠も改善し、皆に元気で働いてもらえたらという考えがありました。

プログラムに参加した社員からの反応を教えてください。

廣田

とても楽しく参加できた。

毎日の生活の中で工夫するようになった。自分の気持ちをフレッシュにして1日が始まるようになった。寝る前にスマホを全然見ないようにして、眠りがスムーズになった。寝る何時間か前には照明を暗くしてみた、など多くのメンバーが楽しみながら取り組んでくれました。

また、「お互いの知らない一面にも気付くことができて、その後のコミュニケーションも円滑になった」という良いフィードバックも聞いています。

人間関係で悩んでいる会社・組織には、ぜひ勧めたい

研修プログラムで印象的だったことは何ですか。

廣田

パフォーマンスコーチの角谷リョウさんが、いい意味で参加者の気持ちを乗せるのが非常に上手で、弊社のメンバーの新しい一面、知らなかった一面を垣間見ることができました。
こうした側面は、普段の仕事では見えてこないものですから、非常にありがたかったです。

また、研修では、一人ひとりの社員がどのメニューに取り組むか意思決定を求められる機会が多々あります。仕事を通して受け身な性格が強い人と思っていた社員が、実際には積極的に情報発信をするなど、やはり仕事だけではその人の人格は推し量れないものだなと再確認させてもらいました。

メンバー間で円滑なコミュニケーションを喚起したいという導入目的は、一人の発言に対して、他のメンバーたちがコメントを重ねたり、応援したりする様を見るに、達成できたと思います。

さらによかったのは、1回の研修期間が終わった後、次の時期までに、自分が取り組んだことや思ったことをSNSに投稿することを求められました。
その投稿の回数を各人が事前に宣言するのです。そして、途中経過で回数が告げられていくのです。
「○○さん、あと何回です。頑張りましょう」などと、お互いがエンパワーしあう環境を醸成してもらいました。皆で目標を成し遂げること、一緒に成長を目指すことという連帯のプロセスは、これまでの弊社には足りないものでしたので、チーム制に移行する下準備として「これだ」と思えるものでした。
お互いに励まし合って、チームワークが芽生える瞬間に立ち会えたことは経営者としてとても嬉しいものがありました。

じつは、この研修を通じて楽天にいた時と似たような印象を受けました。
楽天に在籍していた思い出の中で忘れられない標語が「Get things done(物事が完了された状態にせよ)」です。
この標語には「一人一人が物事を達成する強い意思をもつことが重要」という説明が添えられていました。いわば「100%やりきれ」ということです。その「100%やりきるプロセス」の中で、協力してくれたメンバーとの信頼関係が強固になっていきました。これが楽天という会社の強みです。
拙著『楽天で学んだ100%やりきる力』も、そういった体験がベースになっています。

今回の研修でも同じように、信頼関係が強まるプロセスを見ることができました。

楽天で学んだ100%やりきる力

このプログラムを他社にお勧めするとしたら、ポイントは何でしょうか。

廣田

まさにチームビルディング、コミュニケーション、お互いを知るという意味では、短期集中でアイスブレークできるきっかけになります。
本当にお互いの知らない一面を知ることができる非常に良い機会になると思います。
人間関係で悩んでいる会社・組織には、ぜひお勧めします。

最近は、プライバシーの範疇の事柄は安易に聞いてはいけない風潮が強いですよね。
こういった時代の移り変わりに適合しながらも、やはり人間関係というものについては、本来お互いが不快に感じずに会話ができる関係性を事前に築くことが大事だと考えています。
そういった関係の質を深めていく上では、この研修は良い機会になると思います。

御社にとってLifreeさんはどういった存在ですか。

廣田

弊社が抱えている課題の一つとして、組織の中でのチームワークやコミュニケーションがあった中で、メンバーに元気で楽しく働いてもらう環境をつくってくれるパートナーという位置付けです。

今後、Lifreeさんに期待することは、どういったことでしょうか。

廣田

つい先日、2クール目が終わったので、良かったことや、もっとこうしたらいいということなど、振り返りを行いたいです。
その内容を踏まえて、他のメンバーに参加してもらうためにサポートをお願いしたいと思います。

◎企業概要
社名:十全化学株式会社
URL:https://www.juzen-chem.co.jp/
創業:1950年11月16日
資本金:6,500万円
代表:廣田大輔
所在地:本社:富山市木場町1番10号
連絡先:TEL:076-433-1111 FAX:076-432-1165
従業員数:320名(2022年11月末現在)

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ライター:

1964年生まれ、群馬県出身。国立群馬高専卒。専攻は水理学と水文学。卒業後、日刊紙『東京タイムズ』をはじめ、各種新聞・雑誌の記者・編集者を務める。その後、映像クリエーターを経て、マルチメディア・コンテンツ制作会社の社長を6年務める。現在は独立し、執筆と映像制作に専念している。執筆は理系の読み物が多い。 研究論文に『景観設計の解析手法』、『遊水モデルによる流出解析手法』、著書に科学哲学啓蒙書『科学盲信警報発令中!』(日本橋出版)、SFコメディー法廷小説『科学の黒幕』(新風舎文庫、筆名・大森浩太郎)などがある。

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