「驚くべき提案」に応じ関税引き下げも検討

トランプ米大統領は3日、他国や地域が米国に対して「驚くべき」提案を行う場合、関税の引き下げに応じる可能性があると語った。エアフォースワン内での記者団とのやり取りのなかで明らかにし、政権として交渉に応じる意向をにじませた。
大統領は、株式市場が下落する中でも、自身の関税政策について「関税はわれわれに交渉のための偉大な力を与える」と主張。「あらゆる国がわれわれに接触してきている」として、自らの強硬姿勢が各国を動かしているとの見解を示した。
TikTok売却と引き換えの関税緩和も
発言の中でトランプ氏は、中国バイトダンス傘下の動画共有アプリ「TikTok」の米国事業売却問題にも言及。中国政府が売却を承認すれば、見返りとして関税軽減を提示する用意があるとあらためて表明した。TikTokをめぐる売却期限は当初1月19日であったが、同氏は就任直後に4月5日まで延長していた。
「われわれは取引に非常に近づいている」と語るなど、交渉は最終局面にあることを示唆した。今後、再延長の是非や売却の成否が、米中間の関係に大きな影響を及ぼす見通しだ。
各国との交渉継続 ネタニヤフ首相とも会談
トランプ氏は同日、自動車メーカーの経営幹部らと面会し、関税の軽減を求める関係者との協議を続けたことも明かした。さらにイスラエルのネタニヤフ首相とも電話で協議を行っており、外交・経済両面で活発な対話を展開している様子がうかがえる。
政権内でも関税政策をめぐってはさまざまな意見が飛び交っており、今後の方針転換の可能性も取り沙汰されている。
SNS上では懸念と冷ややかな視線
こうした一連の発言に対し、SNS上では懐疑的な見方が広がっている。あるユーザーは、「世界中に吹っかけているトランプ氏の政策は、各国とのチキンゲームになる」と指摘。米国の物価上昇やモノ不足を懸念する声も相次ぎ、対抗関税を掲げる中国やEU、カナダなどが一層の圧力を加える可能性が高いとの見方も出ている。
「米国抜きのサプライチェーン構築などが本格化すれば、トランプ氏はますます不利になる」との声や、「スタグフレーションのリスクが高まる米国に投資する理由が見つからない」といった投稿も多く見られた。
経済の予見可能性が問われるなか、トランプ政権が打ち出す“ディール”が、どこまで実効性を持つかは不透明なままだ。