株式会社Personal(東京・豊島)は、自社が運営する20代向け就職・転職支援サービス「パーソナルファイル【相性転職・就職】」の会員ユーザーを対象に、「資格取得やスキルアップに関する意識調査」を実施した。
調査結果には、若年層のキャリア形成に関する興味深い傾向が浮き彫りとなった。
調査概要
調査対象:20代の会員ユーザー
調査期間:2024年6月12日~7月1日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによるアンケート回答
有効回答数:264名
約7割が資格取得やスキルアップに取り組む現状
調査によると、回答者の68.24%が「何らかの形で資格取得やスキルアップに取り組んでいる」と回答した。さらに、25.69%の回答者が「取り組みたいが行動に移せていない」と答えており、多くの20代が学習意欲を持ちながらも、行動に移すことができていない実情が明らかになった。
主流は「独学」 自宅での学習が中心に
資格取得やスキルアップに向けた具体的な取り組みとしては、「自分で資格の勉強をする」「関連書籍を読む」といった自宅での独学が主流であり、これらの方法が70%以上を占めた。通信講座やオンライン講座、集合型の学び場を活用する動きもある一方で、手軽さやコスト面の理由から、自宅学習が多くの若者に支持されているとみられる。
ITスキルへの関心が顕著に
スキルアップのために興味がある分野としては、「Microsoft Office(Word、Excel、PowerPoint)」が14.13%、「Webデザイン」が13.54%、「Webマーケティング」が13.30%という結果となり、PCスキルやITスキルへの関心が高いことが明確になった。デジタル分野のスキル習得がキャリア形成において重要視される時代背景が、調査結果にも反映されている。
一方、簿記・経理関連の講座は10.45%、医療・福祉・介護関連の講座は3.44%と少数だった。
「収入アップ」や「やりたい仕事」が学習の目的に
資格取得やスキルアップを行う目的としては、「収入アップ」や「やりたい仕事に就く」といったキャリアアップが主な動機となっている。また、これに加えて「自己肯定感の向上」や「仕事の満足度向上」など、人生設計全般に関連する目的意識も少なからず見られた。
キャリアコーチングの認知度は依然低い状況
一方で、「キャリアコーチング」については「分からない」と回答した人が約半数を占め、認知度の低さが課題となっている。同サービスがスキルアップやキャリア形成にどう役立つのか、理解が進んでいない現状が浮き彫りとなった。
調査結果が示す20代のキャリア形成の意識
今回の調査から、20代の若年層が明確な目標を持ちながらも、スキルアップや資格取得に意欲的であることが伺える。特に、ITスキルやPC操作能力といったデジタル領域の知識習得に関心が高まりつつあり、時代の変化に対応しようとする意識が見て取れる。しかしながら、キャリアコーチングについては認知が広がっておらず、スキルアップの手段としての選択肢拡大には今後も課題が残るといえそうだ。
Personalの取り組み
調査を実施したPersonalは、就職・転職支援サービス「パーソナルファイル【相性転職・就職】」を運営しており、20代の若者たちが自身のポテンシャルを活かしたキャリア形成をサポートしている。同社では、AI技術を活用したキャリアパーソナリティ診断を基に、最適な仕事を提案するサービスを提供しており、今後も20代のキャリアアップ支援に注力していく方針だ。