新居浜市と連携、地産地消で地域循環目指す
アサヒグループホールディングス傘下のアサヒユウアスは、これまで焼却処分されていた住宅建築用木材の端材を活用したリユースカップ「森のタンブラー」の新たな取り組みを愛媛県新居浜市で開始する。
地元企業と連携し、端材をタンブラーとして生まれ変わらせ、地域イベントや公共施設などで活用。資源の循環利用と地域経済の活性化を目指す。
アサヒグループホールディングスは、酒類事業の枠を超え、サステナビリティを経営の根幹に据えた事業展開を加速させている。その一環として、2022年1月に設立されたのがアサヒユウアスだ。
同社は、「すべての価値は、未来のために。」をパーパスに掲げ、リユース可能なカップやボトルの製造・販売、コーヒー粕のアップサイクルといったサーキュラーエコノミーの実現に貢献する事業を展開している。
地元の木材を有効活用、地域課題の解決に貢献
今回、アサヒユウアスが取り組むのは、新居浜市で発生する住宅建築用木材の端材を有効活用した「森のタンブラー『Hello!NEWエコライフ』」の展開。新居浜市では、住宅建設に伴い、木材の端材が発生しており、その一部はこれまで焼却処分されていた。
そこで、アサヒユウアスは、新居浜市や地元企業と連携し、この端材を有効活用した「森のタンブラー」を開発。地元企業である三王ハウジング株式会社の協力のもと、端材を約120kg使用し、460mlサイズのタンブラーを5種類、計1,420個制作した。
多様なデザインで地域の魅力を発信
タンブラーのデザインは、新居浜市の水道創設70周年記念ロゴマーク、市のスローガンである「Hello!NEW」のロゴマーク、旧端出場水力発電所のイラストなど、地域に根差したものを採用。新居浜水道フェスタ2024での記念品配布や、道の駅「マイントピア別子」での販売、福祉作業所での利用など、幅広いシーンでの活用が予定されている。
地域循環型社会の実現を目指す
アサヒユウアスは、今回の取り組みを通じて、廃棄物削減、資源の循環利用、地域経済の活性化といった、複数の社会課題の解決を目指している。同社は今後も、全国各地の自治体や企業と連携し、「森のタンブラー」をはじめとするサステナビリティ商品の展開を強化していく方針だ。