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船舶メンテナンスで“船を元気にする会社” 株式会社エヌワイの大切なステークホルダーとは

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船の寿命は約20年。保守・整備が丁寧であるほど、船は元気で長生きします。しかし、今の船舶はメーカー、年度ごとにマイナーチェンジが繰り返され、さらに一隻ごとにほぼオーダーメイドの世界。メンテナンスを怠れば故障し、短命でその一生を終える船もあります。船主にとっては財産である大切な船の維持管理ができるエンジニアが、年々日本からいなくなっていると船舶業界の人材不足に危機感を募らせるのが株式会社エヌワイ代表取締役社長の吉川伸也さんです。その危機を社員、船舶業界に関わる人々と共に乗り越えていきたいと語る吉川さんに株式会社エヌワイを取り巻くステークホルダーについてお話を伺いました。

株式会社エヌワイとは

―御社について教えていただけますか?

株式会社エヌワイは船舶機器・部品の商社です。大きなコンテナ船やタンカー船から漁船、個人が所有する船まで様々な船舶のメンテナンスや機器・部品の販売、修理などを行なっています。創業は1976年。海上機関士を経て船舶の工務監督をしていた父・吉川規良が独立して作った会社です。一方、私は新卒から10年ほど三菱重工業株式会社で火力発電所のプラント建設や試運転などに関わる仕事をしたのち2011年に入社。7年前の2013年に会社を引き継ぎました。

―御社の理念はどのようなものですか?

「船を元気にする会社!!」というスローガンを掲げています。船の寿命って一般的に大体20年と言われているんですね。でもきちんとメンテナンスしてあげなければ15年で壊れてしまうこともある、保守・管理の難しい乗り物なんです。船は高価なものですし、船主さんにとっては財産そのものです。

私たちの使命は船主さんたちが大切にしている船をできる限り元気で長生きさせることです。船を元気にすることで船主さん、その船に関わる方みんなを元気にしていきたいと思っています。そのためにも弊社では、エンジニアの立場からお客様や船と接するということを大切にしています。弊社は商社ですが、お客様からご注文頂いた品物を単にご提供するのではなく、今まで培ってきたエンジニアとしての知識と経験を活かし、商社マンとしてではなくエンジニアとして船の管理に取り組むことで、お客様の立場に立った営業活動を心掛けています。

―そのためにされていることは?

弊社では社員は船のメンテナンスの技術を身につけるため、まず数年間サービスエンジニアとして現場に入ります。現場には全てが詰まっています。技術はもちろん、いろんな経験値を身につけることが、お客様から頼ってもらえる存在になるためには必須なことです。問題が発生した際の迅速な解決力、それを実行するための決断力、外国船員とコミュニケーションを取るための語学力。そこで身に付けた技術はお客様のために役立てることはもちろんですが、社員自身の大きな武器にもなります。今の船舶業界には船のメンテナンスができるエンジニアの人材が圧倒的に不足しています。それは船舶業界にとって大きな課題なんです。

―船舶業界の人材育成の課題について

エヌワイ社長室の壁に貼られているポスター

社長室の壁に貼られているポスター

世界的なインフラとしてこの先も船の需要は無くならない中、船舶を管理できる人材は日本ではどんどん減っています。もういまの若者は想像もできないでしょうが、私の父の世代になりますが、船乗りという職業が大変注目を浴びていた時代がありました。いまその人たちがどんどん引退していって、じゃあ若い人たちがこの業界に入ってくるのかといったらそんなに入ってこない。何故なら船舶業界は余りにもニッチで、一般の人にはなかなかその情報自体が入って来ませんので、随分前から現場では人手不足が起きています。

こういった時代背景があるからこそ、弊社では入社した社員はまずサービスエンジニアとして数年間現場に入り、技術を身に付けてもらうようにしています。まだまだ弊社一社でどうこうできる世界ではありませんが、ゆくゆくは志を同じくする他企業たちとも連携をしながら、こうした船舶業界が抱える課題を解決していけるよう貢献できればと思っています。

株式会社エヌワイのステークホルダーへの向き合い方

―御社のステークホルダーへの向き合い方を伺っていきたいと思います

私が企業理念として掲げているのは「家族の幸せが社員の幸せ、社員の幸せが会社の幸せ、会社の幸せが社会の幸せとなり、世界中の人たちが幸せになる。私たちの使命は幸福連鎖の架け橋である」というものです。

エヌワイの企業理念

株式会社エヌワイの企業理念(画像提供 株式会社エヌワイ)

家族が幸せであれば社員も幸せになり、その幸せはお客様へも伝わり、会社が、そしてこの社会が幸せになると私は信じています。そして継続した幸せを皆様に保証するために会社って立ち止まってはいけない。だから私は“百年企業”を目指したいと考えています。

社員とその家族に対しての思い

―社員に対しての思いをお聞かせください
あらためて言うのも気恥ずかしいのですが、社員に対しては感謝しかないですね。

お客様や取引先との信頼関係を築いてきてくれた社員たちがいるからこそ今日のエヌワイがあると思いますし、毎日のことで言えば、みんな本当に気持ちよく仕事をしてくれる。私ひとりでは会社は成り立たないですし、仕事をお願いした時非常に真面目に取り組んでもらえて、本当にありがたいと思っています。

―「家族の幸せが社員の幸せ、社員の幸せが会社の幸せ」という理念を伺いましたが、改めて社員の家族に対しての思いをお聞かせください

私自身、自分ができること、絶対にしなくてはいけないことって何だろうと考えたとき、まず身近な人から幸せにしなければいけないと思っているんですね。だから会社は社員とその家族全てをひっくるめて幸せにするために機能するべきだと私は思っています。

―人材育成の視点からは、社員には今後どのように仕事をしていってほしいですか?

これはどんな仕事もそうだと思うんですけれど、仕事の上で成長するために必要なのは小さな成功体験の積み重ねだと考えています。上手くいったという経験が積める仕事をしていってほしいし、会社としてもさせてあげたいなと思います。技術面、知識面だけではなくて精神面含めてちょっときつい仕事もしなくてはならないときは必ずあります。

現場では色々なトラブルがあります。そんな時にお客様と同じ熱量で一緒に汗をかいて、最後までやり遂げて、最後にはお客様から心からの「ありがとう」という一言がもらえる、そんな仕事をしてほしいなと願っています。

社内報

社員の思いが溢れる手書きの社内報

―社員からの心に残っている言葉はありますか。このGURULIは感謝を伝えたいステークホルダーにその言葉を届け、その輪を広げていくことで企業がステークホルダーを大切にするという企業文化を社会に根付かせていきたいと考えているメディアです。できればお名前をあげて具体的なお話を伺えればと思うのですが

社員1人1人の一言で気づかされることって本当にたくさんあって、1つ1つをあげていくことは難しいのですが、あえて言及するとなると、当社を巣立っていった社員の言葉ですごく心に残っている一言があります。

櫻庭さんという女性社員で、最終的に彼女は自分がやりたいことを見つけて会社を退職したのですが、私が会社を引き継いでから、社内をみんなで盛り上げていく雰囲気を作りたいと思って、飲み会、旅行といったイベントを定期的に開催していたんです。社長からの誘いですから、各人そんなに行きたいわけではないことも理解していたのですが、会社で団結していきたいと考えていたので、ここで諦めちゃいけないと思っていました。

あるとき、いつも通りみんなの反応が良くないときに、櫻庭さんが「なんでみんな自分たちのことなのにちゃんと考えないの」と他の社員に言ってくれたことがあって。本来なら自ら言わなくてもいいところで彼女が私の為に、私の代わりに言ってくれた一言が、当時の私にとっては言いたくても言えなかった心の裡を代弁してくれたようで嬉しかったですし、そうやって共感してくれる人がいることが本当に励みになったのを憶えています。社長として想いを伝え続けていくことが、やはり本当に大切なことだなと思えた一言でした。

オフィス風景

オフィス風景

お客様に対しての想い

―感謝を伝えたいお客様とのエピソードなどあれば教えてください

どんな商売でもそうなのでしょうが、当社もお客様にお客様をご紹介していただくことがあります。それはお客様から信頼をいただいている何よりの証ですし、本当にありがたいことだと思います。ご紹介してくださったお客様への感謝はもちろんですが、お客様との間で信頼していただけるに足る人間関係を築くことができた社員にも、本当によくやったなと感謝しています。

仕事の本質ってこういった人と人との信頼関係の醸成にあると思うんです。お客様をご紹介いただくということは、モノの売買で得られるものではなく、エヌワイという会社の信用を買ってもらってしか得られることのできない、お客様からの信頼に他なりません。

だからこそ何かあったときに、「そういえば、エヌワイさん、一人紹介したいんだけど」とご紹介いただけると、この仕事をしていて本当に良かったと嬉しく思います。

―特に感謝を伝えたい会社などはありますか?

1)ISCコーポレーション(社名:株式会社アイエスシー)

感謝しているお客様は多々いらっしゃるのですが、同じ業界のISCコーポレーション(社名:株式会社アイエスシー)という会社さんで、社長の堀内さんと、会社は違いますが福島さんには本当にお世話になり感謝しています。

実は、堀内さんたちは父と同じ弓削商船という商船学校の出身で、私のことを「ジュニア」と呼んでくれて、私が船舶業界に入ってまだ右も左もわからない頃、道しるべとなっていろんなことを教えていただきました。堀内さんや福島さんは父とは一周り以上、歳が違うんですが、学校の繋がりが非常に強い業界でもあって、堀内さんや福島さんが若いときに父に世話になったということで、私にいろいろと繋いでくださったんです。堀内さんと福島さんをはじめ、他の弓削商船出身の諸先輩方には本当にお世話になっておりいくら感謝してもしきれないぐらい、本当に感謝しておりまして、私もいつの日かこの業界の若い方々に、このご恩をお返ししてかなければと考えております。

2)シド海運

また、いろいろご紹介いただいて感謝しているということでいうと、シド海運のキムさんですね。シド海運は韓国のとても大きな海運会社で、キムさんはその会社の番頭役のような立場の方です。日本で働く中でいろいろなご苦労もされて、当時から父に公私で相談にのってもらっていたという深い繋がりがあったので、今度は私のことをすごく気遣ってくださって、いろいろな方々を紹介していただきました。キムさんとは「フレンドシップの会」という日韓の海運業の交友会を発足させて、東京近辺での活動になりますが、韓国の方がこちらに転勤でいらっしゃる時や帰国される時に歓送迎会を開いたり、年に2回ゴルフコンペを開いたりしています。とても楽しくお付き合いさせていただいており、人との繋がりもいろいろ広げていくことができ、とても感謝しています。

取引先への思い

―御社が成長する上で鍵になったサプライヤーなどはありますか?

1)三浦工業株式会社
父が当社を設立して以来、お世話になっているのが三浦工業株式会社さんです。三浦工業さんとのお取引きの開始が、当社の礎となっています。松山に本社があるのですが、まだ関東まで営業が行き届いていなかった時代に、当社が関東中心にボイラー販売のサービスを担当させていただいことで父はようやく会社を軌道に乗せることができたそうです。三浦工業さんは一部上場企業でもあり、その正規代理店というのは、起業して間もないころの当社にとっては、何よりも強い名刺がわりになる信用であって、多大な恩恵をいただいたと思っております。この場を借りて感謝申し上げます。

三浦工業株式会社など各社からの感謝状

三浦工業株式会社をはじめとした、各社からの感謝状

 

地域社会への思い

―地域社会への取り組みなどはされていますか?

会社としての地域貢献は残念ながらなかなかできていないのですが、ただ私自身ようやく経営者として、多少余裕が出てきたところもあり、今までお世話になっているところに恩返しをしたいと考えられるようになってきました。地方の海運組合のセミナーに積極的に参加して地方との交流を深め、自分の住んでいる地域への貢献などもしていきたいと考えています。

―何か具体的にされていることはありますか?

1)平塚市消防団

これは私個人の話なのですが、私の地元は神奈川の平塚で、その地元の消防団に入っています。今まで仕事仕事で出張も多かったですし、自分が住んでいる地域を顧みることが出来なかったので、消防団に入ることで何かしら貢献できたらと。入ってみて仕事抜きで一つの地域のためにボランティア精神で人と繋がるというのはすごく新鮮でした。

消防団って2年に1回くらい大会があるんですね。私も新人団員として出場させていただいたんですが、皆で団結して練習したり、仕事から帰って8時過ぎくらいからの自主練習に先輩が駆けつけてくれたり、いい経験を積ませてもらいました。最後は大会で優勝までできて、あの時は分団長はじめ皆で涙を流して喜びました。本当に感動したんですよね。そんな地域への貢献を職場の地域含めてちょっとずつ広げていければと思っています。


金融機関への思い

―金融機関に感謝を伝えておきたいことありますか?

弊社が今お取引させていただいている銀行は三井住友銀行三田通支店、りそな銀行田町支店、商工組合中央金庫東京支店、あと新規で横浜銀行品川支店の4行です。先代はお金で本当に苦労しました。既に基盤が整って継いだ二代目の私には想像もできないような苦労を経てきています。

父と話をした際に伺っているのは、金融機関は非常時だけ頼るのではなく、常日頃感謝の気持ちも含めて定期的にお金を借りることが大事なんだよ、ということです。必要でなくても借りる。やっぱりずっと続けてきた信頼関係があるからこそ、緊急時にもお金を貸していただける間柄になる。そのような信頼関係を金融機関さんとこれからも持ち続けていきたいと思っています。

株主への思い

―株主は?

会長である父・吉川規良が株主です。

―会社を継ぐことになったきっかけは?

大学院を出て、三菱重工業株式会社(三菱重工)に就職し、世界中の現場を回り、仕事も楽しく充実した日々を送っていました。その頃は当社を継ごうとは思っていなかったのですが、いくつかの要因が重なり、事業承継を決意しました。その要因の1つは私自身の結婚でした。三菱重工にいた頃の私は半年に1回くらいしか日本に帰ってこなかったんです。家庭を持つことになった時に、あらためて事業承継について考えたんです。私が恵まれていたのはこの会社を継いで新しいことができる会社だったということ。そういう機会って誰しもが持っているものではないので、このチャンスを活かしたいなと思ったんです。

ただ三菱重工の方々には11年勤めて本来であればこれから会社に貢献できるという時に辞めてしまったので、本当申し訳ないなと思っています。社会人として初めて働かせていただいて、今のベースとなる人との繋がりの大切さを教えてくれたのが三菱重工の諸先輩方です。本当にいい会社でしたし、素敵な方々ばかりだったので、お世話になった方々にはいまも本当に感謝しています。

―お父様に改めて伝えたい思いなどはありますか?

私自身、先代にとって、父にとって決して出来のいい息子ではありませんでした。言うことは聞かないし、相当迷惑をかけたし、比較的親不孝なことばかりして迷惑をかけてきたという反省があります。いま言えることは、私自身、社会人として働き出して、いろんなことを勉強させていただいて、結婚して夫になって、実際に父親になったいまだからこそ、父と母に本当に感謝できるようになりました。

さらに父に対しては、会社をこうやって築き上げてくれたことへの感謝ですね。何より、素晴らしい人材を残してくれた。人というのは社員のみならず、お取引先やお客様、先ほど申し上げたISCコーポレーションの方々など、当社に関わっていただいている全てのステークホルダーの皆様のことを指します。社員が中心となって私を支えてくれるからこそ、少しずつですけれども、こうやって会社を成長させることができています。人を残してくれたという部分で本当に父に感謝しています。だからこそ、尚一層、私も次の世代に財産と呼べる人を残していかなければと思っています。

―こういった話はお父様とはされますか?

絶対しないですね(笑) やはり恥ずかしいですよ。多分、父もそうなんですよね。新橋にしんばし和寿という飲み屋さんがあるんです。すっぽん料理の店ですが、その店には父も私もよくお世話になっていて、父はそこのおかみさんに私がエヌワイに入る前の話とか、入社した時のことを話していたようで、父の思いをおかみさんから聞いたりして。私には絶対面と向かっては言わないんですよね(笑)。

未来について

―最後にこれからの株式会社エヌワイについて思っていることなどを教えていただけますか?

私たちがやるべきことは次に繋いでいくことだと思っています。ビジネスはやはり「人」であって、教育をしっかりしていかなければと思っています。本来、企業は永遠に続けていくことが前提にあるべきもので、立ち止まってはいけないものです。たとえ振り返ったとしても、もう一歩もう一歩と常にあゆみを止めずに前進していくことが大切で、そのためにはその中にいる人間が一歩一歩成長しなければならない。それは、私自身もそうですし、社員、そしてお取引先含めてみんなでこれからのために成長していって、次の世代に引き継ぐ。それが私を含めいまの時代を生きる私たちの使命だと思っています。

【プロフィール】

吉川 伸也(よしかわ しんや)

株式会社エヌワイ代表取締役社長。芝浦工業大学大学院機械工学科卒業。その後、三菱重工業株式会社に入社。11年間、火力発電所のプラント建設、試運転の業務に従事したのち、2011年に株式会社エヌワイに入社。2013年、代表取締役社長に就任。以後、現職。

 

<企業概要>

株式会社エヌワイ

本社 〒105-0023 東京都港区芝浦1丁目13番10号 第3東運ビル4階
 TEL  03-6809-4540

http://www.ny-tokyo.com/

1976年 東京都港区高輪にて吉川規良氏が創業

2013年 港区芝浦に事務所拡大のため移転

2013年 代表取締役に吉川伸也氏が就任

2014年 フィリピンにマニラに事務所を開設

社員数15名(2021年2月現在)

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WRITER
関谷 ゆりこ
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ドキュメンタリーや教養テレビ番組のディレクターを経て、現在テレビ、WEBメディアなどの映像制作及びライティングで活動中。趣味は和菓子屋探索。

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