ログイン
ログイン
会員登録
会員登録
お問合せ
お問合せ
MENU

法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

2025年のゴールデンウィークどう過ごす?有給で11連休に?“休めない日本人”のリアルな連休像 データから探る飛び石連休の動向

コラム&ニュース コラム ニュース
リンクをコピー
羽田空港イメージ
DALL-Eで生成

「せっかくのゴールデンウィーク、どう過ごす?」そんな問いに、今年は「家でのんびり」が増加傾向だ。有給を取れば11連休も夢ではないが、現実には“休めない”日本人の姿が浮かび上がる。物価高と飛び石連休が影を落とす2025年のGW、その実態に迫る。

 

物価高と飛び石連休で変わる「ゴールデンウィーク」の過ごし方

2025年のゴールデンウィーク(以下、GW)は、4月26日(土)〜5月6日(火・祝)の間に3つの平日が挟まる“飛び石型”の連休だ。カレンダー上では有給休暇を活用すれば最大11連休も可能となるが、実際には「休めない」「予定が立てにくい」との声が多く聞かれる。

調査会社のインテージ(東京都)が実施した調査によると、「自宅で過ごす」と回答した人の割合は37.3%で、前年から3.2ポイント増加。反対に「外食」(17.5%)、「ショッピング」(16.1%)、「国内旅行」(13.6%)はいずれも減少傾向にあるという。

これは単に日並びの問題だけではない。インフレによる物価高が、消費マインドや旅行計画に明らかな影響を与えているようだ。

シニアは日帰り、若者は泊まり派 世代で異なる旅行スタイル

カレンダー共有アプリ「TimeTree(タイムツリー)」を提供するTimeTree未来総合研究所によると、旅行スタイルには明確な世代差が表れている。

「日帰り旅行」の予定登録数を世代別に見ると、最も多かったのは70代。2024年と比較して2倍以上の増加が見られた。次いで60代、50代と続いており、シニア層が近場で“無理のない旅”を楽しむ傾向が鮮明になっている。

一方で、20代・30代の若年層は「宿泊旅行」の登録が多く、体験価値や非日常性を求めた旅への意欲がうかがえる。特に大阪万博の開催をきっかけに「大阪万博旅行」などを予定する若年層も目立っており、目的を伴った移動が増加傾向にあるようだ。

“動く日”と“動かない日”が明確に分かれたGW

TimeTreeに登録された旅行予定によると、最も多くの人が行動するのは「5月3日(土)」、次いで「4月26日(土)」である。これらはいずれも土曜日であり、有給を使わずに済む休日だ。

一方、平日の4月30日(水)〜5月2日(金)は「谷間の平日」となっており、予定登録数が軒並み平均以下のようだ。休みが取れなければ“動かない”、逆にそこに有給を取れば“動ける”という、明確な線引きができている状況だ。

海外旅行は“近場アジア”が主流に

 

海外旅行に関しては、依然として距離と費用のバランスが重視されている。TimeTree未来総研の集計によれば、最も多かった渡航先は「韓国」。次いで「台湾」「タイ」といった近隣アジア諸国が上位に並んでいる。

年末年始と同様、欧米など長距離移動を伴う旅行は減少し、短期かつ高コストパフォーマンスな旅先が選ばれている。これも「現実的に行ける範囲で満足する」選択志向の一環だと言えるだろう。

Z世代は推し活、アパレル購買と“旅以外の楽しみ方”も

コマースメディアを展開するCriteo(クリテオ、本社:フランス)の調査(2025年3月実施)によると、Z世代の58%がGW中に「推し活」をする可能性が高いと回答している。旅行だけでなく、ライブやイベント、ファン活動といった自己表現型のレジャーが注目を集めている。

さらに、GW前後にアパレルを購入する割合は35%(前年比+6pt)と高く、GWを「衣替え」や「買い替え」のタイミングと捉える消費行動も見られる。

「有給、取れない」日本人の現実とメンタルブロック

厚生労働省が公表した2023年の年次有給休暇に関するデータでは、労働者1人あたりの平均取得日数は11.0日、取得率は65.3%と過去最高となった。政府が目標とする2028年までの70%には届かなかったものの、改善傾向にはある。この改善は企業の休みに対する捉え方が変化していることが考えられる。

しかし、年次有給休暇を「ためらいなく取れる」と回答した人は60.8%にとどまり、残りの約4割は「ためらいを感じる」と答えている。

この“ためらい”の要因として指摘されているのが、「直属の上司が休みを取っていない」職場環境だ。上司が積極的に休暇を取得していない職場では、「ためらいを感じる」人の割合が29.8%と高く、組織風土が個人の休み方に影響を与えている現状がある。

特に飛び石連休のように“取るか、取らないか”で大きく変わる連休では、企業の休みに対する姿勢や文化、管理職の意識や動向も問われることになっているようだ。

【まとめ】 “休めない”現実とどう向き合うか

飛び石連休となった2025年のゴールデンウィーク。最大11連休を取得できる人がいる一方で、職場や経済的事情から“休みたくても休めない”人も多い。日本の働き方や消費意識の課題が、連休の過ごし方という身近なテーマに浮かび上がっている。

「有給を取ることに罪悪感を持たない社会」「無理のない旅を楽しめる生活設計」。そんな環境が整えば、連休の過ごし方はもっと豊かになるのではないか。

さて、今年のGW、あなたはどんな“非日常”を見つけるだろうか。みんなが幸せに過ごせる期間となることを願うばかりだ。

【参照】
2025年は飛び石連休型GW 旅行需要は高水準も前年よりやや減少 〜今年のピークは「4月26日」と「5月3日」に集中〜(TimeTree)
「2025年度ゴールデンウィーク消費動向レポート」を発表(Criteo)

Tags

ライター:

女性向け雑誌にて取材・執筆及び編集に従事。独立後は、ライフスタイルやファッションを中心に、実体験や取材をもとにリアルな視点でトレンドを発信。読者が日々の生活をより豊かに楽しめるような記事を提供し続けていることがモットー。

関連記事

タグ