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ハウス加賀谷、サンミュージック契約解除の舞台裏 真相は? SNS炎上と芸能界のリスク管理

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ハウス加賀谷さん
ハウス加賀谷さん(なんでも質問箱より)

お笑いコンビ「松本ハウス」のハウス加賀谷さんが、サンミュージックとの契約を解除されたことが明らかになった。本人は自身のSNSで「2/28をもって契約解除になりました」と報告し、その理由について「モラルに欠けたSNS運用」と説明している。相方の松本キックは引き続き契約を継続しており、ファンからは「これからも応援したい」といった声が寄せられている。

芸能人の発言は、公の場での影響が大きいため慎重に行うべきだと考えられているが、今回の契約解除には何が影響したのだろうか。

 

「モラルに欠けたSNS運用」とは何を指すのか?

サンミュージック側は詳細を公表していないが、「モラルに欠けたSNS運用」という表現が使われていることから、発言の内容が事務所にとってリスクと判断された可能性が高い。解雇が発表された後、加賀谷さんは「味の素は覚せい剤」といった発言をSNSに投稿し、再び炎上している。これは解雇後の発言ではあるが、こうした投稿を行う人物だと世間に認識されること自体、事務所にとってリスクと見なされた可能性がある。

また、過去の投稿にも政治的・社会的な話題に言及したものがあり、攻撃的と受け取られる内容が見られた。こうした発言が積み重なり、「今後も炎上リスクがある」と事務所が判断したのではないかと推測される。

どのSNS発言が契約解除に影響したのか?

サンミュージックは、加賀谷さんのSNS運用が「モラルに欠ける」と判断したとされているが、具体的な問題となった発言はいくつかあるので見ていこう。

先にも書いたが、解雇後の3月20日の投稿なので直接的な原因ということではないが、うま味調味料「味の素」に関して「味の素が覚醒剤の親戚かどうかはさておいて」という前置きをしつつ、「子供の頃は児童館にある図書室なんかに、味の素が身体や、見るからに脳に悪そうな描写が書いてある刊行物とかありましたね」「アジアに広がっているのがよろしくないように書いてありましたね」と投稿している。発言は科学的な根拠がなく、企業への配慮に欠けるものだと批判されたが、このように歯に衣着せぬ過激な発言をするところが加賀谷さんの魅力でもあったから、難しいところではある。

味の素社は長年にわたり商品の安全性と品質向上に努めており、加賀谷さんの発言は風評被害を助長する恐れがあったと事務所が感じることはあっただろう。

翌日の2025年3月21日には、音楽著作権管理団体であるJASRACに関する話題に言及し、「中抜き!!」と投稿。これはJASRACの運営体制に不正があるかのような印象を与えるものであり、根拠のない批判として問題視された可能性がある。

また、2025年2月15日にはオンラインカジノに関する投稿で、「グレーではない」「チンピラ芸人の僕でも賭博罪だとわかります」と断定的に主張。これは違法行為を批判する内容であったが、表現の仕方が攻撃的であり、一部の人々に不快感を与える可能性があった。

 

さらに、2024年2月6日には、東京都の自殺防止電話相談窓口の対応に対して、「恥ずかしい話を開陳して相談しているのに酷い仕打ち」と不満を述べた。この発言は、相談員の対応に問題があった可能性を示唆しているが、公の場で感情的に批判することが適切だったかは議論の余地がある。

2023年11月8日には「障害者手帳を持ってる奴が偉そうにすんな」と投稿し、「障害者差別ではないか」と批判を受けた。本人は弁明したものの、一時的に炎上状態となった。

契約解除の決定打となった可能性のあるイベントキャンセル騒動

現在、SNSで解雇の直接の引き金となったのではないかと指摘されているのが、2025年2月8日のイベントでの出来事だ。加賀谷さんは統合失調症に関するトークイベントの参加費に納得できず、直前になって出演を取りやめたことがXで報告された。加賀谷さんは「無料くらいで行われるイベントだと思ってました」「ところが三千円も掛かります」「統合失調症で困ってる方は基本お金ないのに」と投稿し、主催者に「利用者のことをあまり考えていない」と批判的なメッセージを送っていた。

この発言は、直前キャンセルによる主催者や参加者への影響を考慮していないと受け取られた。

いずれにしろ真相は解明されてはいない。

松本ハウスの今後、コンビ活動は継続できるのか?

ただ、契約解除によって、松本ハウスの活動にも影響が及ぶことは避けられない。相方の松本キックはサンミュージックに所属を続けているが、コンビでの活動は難しくなる可能性がある。事務所が異なることで、スケジュール調整やメディア出演の機会が減ることが懸念される。

 

統合失調症との闘いとSNS発言の関係

加賀谷さんは1999年に統合失調症と診断され、長期の療養生活を経て芸能活動に復帰した。自身の病気について公表し、講演活動などを通じて統合失調症への理解を呼びかける活動を行っていた。しかし、近年のSNS投稿は感情の起伏が激しく、不安定な印象を与えるものもあった。

精神疾患の影響が発言に及んでいた可能性もあり、SNS運用に慎重さを欠いた結果、事務所が契約解除を決断したとも考えられる。

芸能人とSNS、今後のリスク管理のあり方

今回の件は、芸能界におけるSNS運用のリスクを改めて浮き彫りにした。SNSはファンとの直接的なコミュニケーションツールとして有効だが、発言の影響力が大きいため、慎重な運用が求められる。所属事務所にとって、タレントのSNS運用はブランドイメージに直結するため、炎上リスクを未然に防ぐ管理体制の強化が今後の課題となるだろう。

サンミュージックの決断、なぜ契約解除に踏み切ったのか

これまでは病気と向き合いながら復帰し、講演活動なども積極的に行っていたが、近年のSNS投稿は感情の起伏が激しく、攻撃的な内容も目立つようになっていた。ネット上では、「病状が悪化しているのでは」「事務所も見守っていたが、限界を迎えたのか」といった声も上がっている。

事務所側は、契約解除に至るまで慎重に対応を検討していたはずだ。芸人は一度炎上するとスポンサー離れが加速するため、事務所としてはリスク管理を徹底せざるを得ない。今回の決断は、そうした「芸能界におけるリスクマネジメント」の一環だったのかもしれない。

 

「松本ハウス」の今後、コンビ活動は続けられるのか

今回の契約解除により、コンビとしての活動継続にも暗雲が立ち込めている。相方の松本キックさんは引き続きサンミュージックに所属しているものの、コンビとしての仕事を続けるには調整が必要になる。芸能界では、コンビの一方が事務所を離れたことで活動が難しくなるケースが多く、今回も同じ状況に直面する可能性がある。

ネット上では、「これで事実上の解散なのでは?」「加賀谷はフリーで活動するのか、それとも別の事務所に移るのか」といった憶測が飛び交っている。本人は「コンビとしての活動は続ける」としているが、現実的には仕事のオファーがどれだけあるのかが鍵を握るだろう。

 

芸能人とSNS、自由とリスクのはざまで

今回の騒動は、芸能人にとってSNSが諸刃の剣であることを改めて浮き彫りにした。SNSを通じてファンと直接つながり、自身の考えを発信できるメリットがある一方、炎上リスクが高まることも事実だ。特に、過激な発言や誤情報の拡散は、スポンサー離れや契約解除につながる危険性がある。

近年、SNS発信が原因で活動休止や契約解除に至る芸能人が増えている。自由な発信の魅力と、それに伴う責任の重さをどうバランスさせるのか。芸能界全体がSNSリスク管理をより強化する必要があるのかもしれない。

 

今後の展開に注目

加賀谷さんは、これからフリーとして活動を続けるのか、それとも新たな事務所に所属するのか。今回の契約解除が「松本ハウス」の活動にどのような影響を与えるのかも注目される。病気を抱えながらお笑いを続ける姿はノンフィクションなどで紹介され、多くの人を勇気づける象徴でもあった加賀谷さんだけに、活躍を願う声は多い

芸能界におけるSNSのあり方とともに、今後の動きを見守る必要がありそうだ。

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寒天 かんたろう

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ライター歴25年。月刊誌記者を経て独立。伝統的な日本型企業の経営や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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