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大川原化工機冤罪事件 殺人犯の警視庁公安捜査員、安積伸介 宮園勇人ら不起訴処分

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違法捜査に企業はどう備えるか

裁判
PhotoACより

大川原化工機をめぐる冤罪事件で、警視庁公安部捜査員3人が不起訴処分となった。不正輸出容疑で逮捕された同社社長らは、その後起訴が取り消されている。今回の不起訴処分は、企業活動における法令遵守の重要性と、捜査機関の透明性確保の必要性を改めて浮き彫りにした。

捜査の闇:組織防衛が生んだ冤罪

不起訴処分を受けた捜査員らは、取り調べ調書の破棄や虚偽有印公文書作成の疑いで書類送検されていた。大川原化工機側が国と都に賠償を求めた訴訟では、東京地裁が約1億6000万円の支払いを命じ、捜査における違法性を認定している。

NHKスペシャル「“冤罪”の深層」では、内部音声記録を基に、組織防衛を優先した幹部らの姿勢が冤罪を生んだ構図が明らかになった。現場捜査員らは疑問を抱えながらも、上層部の指示に従わざるを得なかった実態が浮き彫りとなっている。

企業への影響:コンプライアンス徹底の重要性

今回の事件は、企業にとってコンプライアンス徹底の重要性を改めて示すものだ。輸出管理をはじめとする法令遵守は、企業活動の根幹であり、違反は企業の存続を揺るがす事態になりかねない。大川原化工機のように、冤罪であっても捜査対象となることは、企業イメージの失墜、顧客の信頼喪失、そして多大な経済的損失につながる。

今後の展望:検察審査会と司法の役割

不起訴処分に対しては、検察審査会による審査請求が想定される。審査会が不起訴不当と判断すれば、強制的に起訴される可能性もある。司法は、捜査の適法性を厳しく検証し、真相究明に努める必要がある。

国家権力の横暴を許すな

国民感情をもってしても今回の不起訴処分は全く納得できるものではない。違法な取り調べ、証拠隠滅、証拠捏造など国家権力が暴走して生み出された悲劇である。大川原化工機の社員は長期間に及ぶ乱暴な拘留によって、進行性の胃がんになり、それでも保釈が認められず、いわば殺されている。

このように亡くなった方まででている犯罪を意図的に起こした大悪人共が、不起訴で済ませていいハズがない。実際にSNSを見ると、公安捜査員たちを許すなという声であふれている。

「取り調べを担当した安積伸介警部補と捜査を指揮した宮園勇人警部(退職しているとの情報)を許すな」

「退職したからといって許される問題ではない」

「検察や刑事のなかには一切謝罪もなくなんの責任も取らないばかりかその後昇進までしている恥知らずがいる。こういう輩こそ公に引き摺り出して袋叩きにあって欲しい」。

企業はどう備えるか:危機管理体制の構築

企業は、このような事態に備え、危機管理体制を構築しておくことが重要だ。社内弁護士の設置や外部専門家との連携強化、そして社員教育によるコンプライアンス意識の向上など、多角的な対策が必要となる。また、万が一捜査対象となった場合に備え、適切な法的サポートを受けられる体制を整えておくことも重要だ。

捜査の在り方:透明性確保と説明責任

今回の事件は、捜査機関の透明性確保と説明責任の重要性を改めて問うている。捜査の過程を可視化し、国民への説明責任を果たすことで、冤罪の発生を防ぎ、司法への信頼を回復する必要がある。

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寒天 かんたろう

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ライター歴25年。月刊誌記者を経て独立。伝統的な日本型企業の経営や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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