前編では、HSS型HSPの特徴と、彼らが仕事で直面しやすい困難、そして「休養」の重要性についてお伝えしました。
後編では、具体的な行動、転職活動、働き方、そして未来について掘り下げていきます。
みさきじゅり氏の前編の記事と過去の取材記事はこちらから
前編では、HSS型HSPの特徴と、彼らが仕事で直面しやすい困難、そして「休養」の重要性についてお伝えしました。
後編では、具体的な行動、転職活動、働き方、そして未来について掘り下げていきます。
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十分な休養をとり、心身ともにリフレッシュできたら、いよいよ未来に向けて動き出す時です。
「HSS型HSPの人は、考えすぎてしまったり、行動に移すまでに時間がかかってしまったりする傾向があります。しかし、いつまでも悩んでいても、状況は変わりません。まずは、小さな一歩を踏み出してみることが大切です。」
みさき氏のもとに相談に来る方の多くは、休職を経て、自身の特性と向き合った結果、今の職場では働き方を変えることが難しいと判断し、転職を決意するケースが多いそうです。
「休職期間中に自分自身と向き合った結果、今の職場でもう一度頑張ってみようと思える場合もあるでしょう。その場合は、上司や同僚に自分の特性やこれまでの苦しかった経験を伝え、働き方について相談してみるのも良いかもしれません。例えば、残業が多い職場であれば、業務分担を見直したり、定時で退社しやすい環境を作るなどの工夫をすることで、働きやすくなることもあります。」
HSS型HSPは、その感受性の強さから、働き方によっては必要以上に疲れてしまったり、刺激に圧倒されてしまうことがあります。
しかし、みさき氏は、いくつかのポイントを押さえることで、HSS型HSPはより快適に働くことができると言います。
「HSS型HSPの人にとって、こまめな休憩は非常に重要です。集中力が途切れやすいという特性を理解し、25分集中して5分休憩する、といったポモドーロテクニックを取り入れてみるのも良いでしょう。
休憩時間には、軽いストレッチや散歩、目を閉じて深呼吸など、心身をリラックスできる方法を見つけてみてください。
また、五感を意識したリフレッシュも効果的です。好きな香りのアロマを焚いたり、心地よい音楽を聴いたり、温かいハーブティーを飲んだり。
五感を意識的に休ませることで、心身の疲れを癒し、リフレッシュすることができます。」
そして、何よりも大切なのは、自分の心と身体の声に耳を傾けることが大切だといいます。
「少しでも『疲れたな』『しんどいな』と感じたら、無理をせず、休む勇気を持ちましょう。頑張りすぎるあなたは、もう十分頑張っています。自分を労り、いたわってあげましょう。」
もし転職という選択肢を考える場合、HSS型HSPは、その特性を活かせる仕事に就くことで、より自分らしく輝ける可能性があるとみさきじゅり氏は言います。
「HSS型HSPの人は、感受性が豊かで、共感力が高く、人の心の動きに敏感です。カウンセラーやセラピスト、保育士など、人と深く関わる仕事は、HSS型HSPの才能を活かせる分野の一つと言えるでしょう。
実際に、私のクライアントの中にも、コールセンターでSVとして働いていた方が、休職中にアロマセラピーを学び、セラピストに転職したという方がいます。彼女は、『人の心に寄り添い、癒しを与える仕事がしたい』という自身の気持ちに気づき、転職を決意したそうです。転職後は、自分のペースで働くことができ、お客様からも感謝の言葉をたくさんいただけるようになったと、生き生きと働いています。」
HSS型HSPは、好奇心が旺盛で、新しいことを学ぶのが好きな人が多いため、クリエイティブな仕事や専門知識を活かせる仕事にも向いていると言えるとのこと。
「デザイナー、ライター、プログラマー、研究者など、自分の興味関心を活かせる仕事に就くことで、仕事へのモチベーションを高めることができるでしょう。
例えば、金融機関で営業職として働いていた方が、Webデザインのオンラインスクールに通い、フリーランスのWebデザイナーに転職したというケースもあります。彼は、もともとデザインに興味があり、独学で勉強していたそうですが、休職期間中に本格的に学ぶことを決意したそうです。現在は、自分のペースで仕事ができ、自分の得意分野を活かせる仕事にやりがいを感じていると話していました。」
「大切なのは、周りの意見に振り回されることなく、自分自身と向き合い、本当にやりたいこと、自分に合った働き方を見つけることです。」
みさき氏は、キャリアコンサルタントとして、クライアント一人ひとりの価値観や強みに寄り添いながら、最適なキャリアプランを一緒に考えています。
「自分一人で抱え込まずに、一人で悩まずに、ぜひ一度相談に来てみてください。一緒に、あなたにとっての”幸せな働き方”を見つけましょう。」
HSS型HSPは、その感受性の豊かさゆえに、生きづらさを感じてしまうことがあります。しかし、それは同時に、周囲の人にはない繊細な感性や深い洞察力を持っているということでもあります。
みさき氏は、HSS型HSPがその特性を活かすことで、社会にも大きく貢献できると考えています。
「HSS型HSPの感性は、周りの人を思いやり、社会をより良くするための力となります。自分らしく輝きながら、社会と繋がり、自分の人生を創造することができるんです。」
現代社会では、多様性という言葉が重視されています。
HSS型HSPのような感受性の高い人たちが、その個性を認め、活かせる社会になれば、もっと生きやすく、そして豊かな社会になるはずです。
HSS型HSP専門キャリアコンサルタントとして、みさき氏は、これからもHSS型HSPの人々が自分らしく生き、輝ける社会を目指して、活動を続けていきます。
「自分らしく働くことは、自分らしく生きること。HSS型HSPの皆さんが、それぞれの個性と才能を活かし、自分らしく輝ける未来を創造していくことを、心から応援しています。」
◎プロフィール
みさき じゅり
HSP専門キャリアコンサルタント・転職エージェント・著者。
東京都出身。子どもの頃から活発で人前で話したり歌ったりすることが大好きなのに、突然具合が悪くなる自分が何なのか悩んできた。大手電機メーカー、外資系企業を経て、セラピスト・通訳として独立。その後再び会社勤めを始め、国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得。50歳でエレイン・アーロン博士の専門家認定プログラムを修了し、日本人で初めてHSP専門家の認定を受ける。その後HSP専門キャリアコンサルタントとして独立、以後現職。
ライター:
サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの執筆部です。主にサステナブル情報の記事制作やサステナブル用語の解説記事、インタビュー記事などの執筆・編集を担当するチームです。