
株式会社エストネーションは、初のサステナビリティレポート「SUSTAINABILITY REPORT 2024 – 2025」を公開しました。服をつくる責任、使う責任、そして役割を終えたアイテムを次の資源へつなぐ取り組みを中心に、同社のサステナビリティ活動を整理しています。
服を選ぶ楽しさの先にある「循環」へ
服を選ぶ楽しさの先に、その服をどう長く使い、役割を終えた後にどう循環させるのか。株式会社エストネーションが公開した初のサステナビリティレポート「SUSTAINABILITY REPORT 2024 – 2025」は、同社のサステナビリティ活動を、ファッション小売業としての責任とブランドのあり方から捉え直す内容となっています。
“The Essence of Luxury”をコンセプトにした大人のためのスペシャリティストア「エストネーション」を展開する株式会社エストネーションは、2026年6月25日、「SUSTAINABILITY REPORT 2024 – 2025」を同社WEBサイトで公開しました。
【掲載先】
SUSTAINABILITY REPORT 2024 – 2025
初年度版として、活動実績と今後の計画を整理
本レポートは、同社の持続可能な成長に向けた基本的な考え方、これまでの活動実績、今後の計画をステークホルダーに報告することを目的としたものです。
初年度版となる今回は、サステナブルプロジェクト「One Small for Smile」を核に、「Earth」「People」「Community」の3つの枠組みと、7つのマテリアリティに基づいて構成されています。単なる取り組み紹介にとどまらず、同社がどのような考え方でサステナビリティ活動を進めているのかを、方針・事例・データの両面から伝える内容です。
「捨てる」から「資源」へ。KAISHU solutionsの取り組み
なかでも中心的に紹介されているのが、廃棄物リサイクルの推進と資源循環の取り組みです。
同社は、廃棄物を単なる処理対象ではなく、新たな価値を生み出す「資源」として捉え直し、ハンガーやアパレルビニール、衣類などを回収・分別し、次の資源へ導く独自スキーム「KAISHU solutions」を導入しています。回収されたアイテムは、協力会社を通じて仕分けられ、状態に応じてリユース、アップサイクル、ケミカルリサイクルなどの方法で再利用・再資源化されます。
レポートでは、2030年までにリサイクル率80%を目指す方針も示されています。店舗での廃棄物重量制の導入や、使用済みアパレルビニールを再生原料100%の緩衝材「エアープッション」へ生まれ変わらせる取り組みなど、日々の店舗運営に根ざした実践も紹介されています。
気候変動、素材、人財、地域社会まで幅広く掲載
環境面では、資源循環に加えて、環境に配慮した素材の採用や気候変動への取り組みも掲載されています。同社は、2030年までに本社および全店舗におけるScope1・Scope2の温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げています。
People領域では、人財戦略や持続可能な働き方の構築を紹介。採用、人財育成、理念浸透、柔軟な働き方、労務マネジメントなど、ブランドを支える人と組織のあり方を整理しています。
Community領域では、地域社会と連携したアップサイクルのワークショップ、近隣の幼稚園への資材提供、子どもたちの挑戦を応援する取り組み、ウクライナ発ブランドとのチャリティーイベントなどが取り上げられています。
対談・特集から見える、アパレル産業の課題認識
経済産業省との特別対談では、アパレル産業の現状と資源循環システムの構築をテーマに、情報開示、回収システム、消費者との価値共創について議論しています。
また、関東学院大学社会学部教授の湯浅陽一氏との特集では、資源循環の地産地消や、企業理念に基づいた挑戦を環境社会学の視点から掘り下げています。取り組みの紹介だけでなく、なぜ資源循環に取り組むのか、企業活動としてどのように社会課題と向き合うのかを考える構成になっています。
ブランドを磨き、地域社会を照らす力へ
エストネーションは今後も、取り組みの進展を反映しながら、サステナビリティに関する情報開示を充実させていくとしています。レポートの末尾には、サステナビリティ活動を通じて<ESTNATION>というブランドを磨き、その輝きが地域社会を少しでも明るく照らす力となることへの想いが込められています。
資源循環、人財、地域社会との関係を通じて、同社が理念に掲げる「ファッションを通じてお客様の心を動かし、生活にときめきをもたらすこと」をどのように形にしようとしているのか。
本レポートは、その現在地を知る手がかりとなるでしょう。



