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NVIDIA GTC 2025開幕!日本企業が注目する「AI新時代」の幕開けとは? 日本企業Final Aimが登壇

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米カリフォルニア州サンノゼで、AI界の最大イベント「NVIDIA GTC 2025」が本日18日に開幕した。世界中から集まった2万5000人以上の参加者と、オンラインで30万人超がつながるこの祭典は、テクノロジーの未来を切り開く一大舞台だ。特に今年、日本企業が熱い視線を注ぐのは、AIの新時代を牽引するNVIDIAの最新発表だ。

AI半導体、ロボティクス、量子コンピューティング——これらが日本産業に与える衝撃とは?その全貌を探る。

 

AI半導体の頂点を極めるNVIDIAの野望

NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏が18日午前10時(太平洋時間)の基調講演で披露する目玉は、Blackwellアーキテクチャの最新情報だ。昨年発表されたBlackwellシリーズの進化がどこまで進んでいるのか注目される。特に大規模言語モデル(LLM)や生成AIの処理能力をさらに高めると見られるこの技術は、日本企業にとってどのような影響を与えるのか?

例えば、トヨタやソニーのような製造業・エンタメ大手が、自社のAI開発を強化するチャンス到来だ。最新鋭のAI半導体「ブラックウェル」の上位モデルや次世代モデル「ルービン」に関する発表が期待される。

 

日本企業のAI活用は活性化するのか?

GTC 2025は、日本企業にとってAI技術の活用を加速させる重要な機会となる。特に、ソフトバンクはOpenAIと組んで日本初のAIデータセンターの計画を進めており、AI半導体の進化がクラウドインフラの変革を促す可能性がある。さらに、NTTや富士通といった国内大手も、NVIDIAの最新技術を取り入れることで、自社のAI戦略を再構築する動きを見せている。

一方で、日本企業がAI市場で存在感を示すには、いくつかの課題がある。例えば、国内のAI開発には人材不足が指摘されており、規制の枠組みも欧米に比べて厳しい。Xでは「規制緩和と政府の支援がなければ、日本はAI競争で後れを取る」との意見も見られる。GTCで発表されるNVIDIAの技術が、日本企業のAI導入をどれほど加速できるのか、今後の動向が注目される。

「DesignAI Live」にFinal Aimが登壇

横井康秀氏
横井康秀氏(提供:Final Aim)

今回のGTC 2025では、生成AIを活用したデザインと知財管理の最前線が議論される場として「DesignAI Live」が開催される。日本企業からは、株式会社Final Aimの最高デザイン責任者(Chief Design Officer)である横井康秀氏が登壇し、生成AIを活用したデザインと同社の知財管理プラットフォーム「Final Design」について紹介する。

Final Aimは、2019年に創業し、生成AIを活用した新たなデザイン開発と知的財産管理を支援するプラットフォームを展開。ヤマハ発動機や本田技研工業との協業を通じ、デザインプロセスや知財管理における革新的な取り組みを進めてきた。

生成AIを活用したヤマハ発動機株式会社との共創による電動モビリティ
生成AIを活用したヤマハ発動機株式会社との共創による電動モビリティ(提供:Final Aim)

横井氏は、世界トップクラスのデザイナーや技術者とともに、生成AIがアニメーション、VFX、デザインにもたらす変革について、ライブデモを交えて解説する予定だ。この登壇は、Final Aimの技術力と、実際の産業界との協業が評価された証といえる。

Hondaの水素事業開発部門に向け、生成AIを活用した事業ビジョンデザインを支援
Hondaの水素事業開発部門に向け、生成AIを活用した事業ビジョンデザインを支援(提供:Final Aim)

ロボット革命が現実に!日本製造業へのインパクト

GTCでは、人間型ロボットを含むロボティクス技術の展示も注目ポイントだ。NVIDIAのAI技術を活用した「適応型ロボット」が、日本の工場や物流現場を変える可能性を秘めている。例えば、Yaskawaやファナックといったロボット製造企業は、NVIDIAのIsaacプラットフォームを使って、より自律的で柔軟なロボットを開発中。19日午後2時(日本時間20日午前6時)には、米アジリティ・ロボティクスやボストン・ダイナミクスの幹部らが登壇し、ヒューマノイド開発の最前線について議論する予定だ。

 

量子コンピューティングで未来を切り開く

そして、見逃せないのが量子コンピューティング関連のセッションだ。NVIDIAはGTCを通じて、AIと量子コンピューティングの融合に向けた取り組みを明らかにするとみられている。20日午前10時(日本時間21日午前2時)には、Dウェーブ・システムズのトップやマイクロソフトの研究者とともに、量子コンピューターの実用化に向けた最新動向が議論される予定だ。

ファン氏は1月に「量子コンピューターの実用化は20年先」との見解を示しており、業界全体の見通しにも影響を与えている。GTCでの発表が、量子技術の進展にどのような示唆を与えるのか、日本企業の技術開発にも大きな影響を及ぼす可能性がある。

AI新時代は、日本にチャンスをもたらすのか、それとも新たな競争の火蓋を切るのか?GTC 2025の動向は、企業の未来だけでなく、私たちの生活にも直結する。

 

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寒天 かんたろう

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ライター歴25年。月刊誌記者を経て独立。伝統的な日本型企業の経営や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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