ステークホルダーを大切にしている会社がいい会社。今回は、社員の立場から企業をどう見ているかを通して、社員を大切にする会社とはどういった会社かを見ていきましょう。
セムコ株式会社(兵庫・神戸)は、船舶の燃料などの計測機器「液面計」では国内トップシェアを誇る会社です。
業務部門で働く、Nさんは、セムコ株式会社をどう見ているのでしょうか。
―自己紹介と業務内容
神戸市出身で、前職では航空機整備の仕事をしていました。2020年4月に転職でセムコに入社し、今年で3年目を迎えました。
入社当初は技術部でしたが、育休から復帰するタイミングで業務部門に異動しました。業務部門は4人体制で、主に受発注や見積もり作成を担当しています。
―セムコを選んだ理由
前職では、航空機の整備、エンジンの交換など、深夜の仕事を含む業務に携わっていました。結婚するにあたり夜勤がネックになったので、転職先を探したところ、セムコに出会いました。
私は高専出身で、神戸のものづくり企業に携わりたいという想いがありました。
そこで、神戸のものづくり企業をいろいろと調べていく中で、セムコは年間休日が134日と多く、プライベートを充実させながら働き続けることのできる企業だと知りました。
また、従業員数50人弱と小規模な会社ながら、液面計のシェアは日本トップ。実力のある会社だと感じて、ぜひ働きたいと思いました。前職で務めていた会社は大きい会社で、決められたことを進めていくことが主な業務でした。
一方、セムコは小規模なので、自分の意見が通りやすい。自分の発言に対して「いいね!」と言ってくれる仲間がたくさんいることが、やりがいにつながっています。
―学生時代に熱中したこと
高専は試験が厳しくて、勉強がほぼメインだったのですが、合間にアルバイトに打ち込んでいました。アルバイト先はスイミングスクール。インストラクターとして、2~6歳の幼児クラス受け持ち、15人前後のクラスを教えていました。
―今後の目標
子どもが生まれたばかりで、今は家庭の優先度が高くなっています。ただ、会社には本当にお世話になってるので、恩返ししていければと思います。
業務部門には、社員4人と時間給のパートさんが3人おられます。子どもの発熱などで急な休みが必要なとき、いつもフォローしてくださるのが、同じ部の皆さんです。
だからこそ、自分ができるときには、最大限できる限りの仕事をしようと心がけています。
―あなたにとってセムコとは
職場であると同時に、人の温かさを感じる場所でもあります。皆さん本当に温かい。育児が大変な日常を送りながらも、会社に来ると、心を落ち着けて「社会とひとつになっている」と感じることができます。
家で子育てをしていると、いっぱいいっぱいになることもあります。
一生けん命作ったごはんを放り投げられたり、思いきり指をかまれたりすると、「赤ちゃんだから仕方ない」と頭では分かりつつ、やっぱり苛立ってしまうことも。
自分で自分の感情をコントロールできなくなりそうなとき、育児の大変さを痛感します。
そんな毎日の中で、一歩家から外に出て、「社会の役に立っている」と実感できることが、私にとってとても大きな意味を持っています。
―チームコーチングの前後の変化
ちょうど私が入社した頃に始まったので、前後の比較はできないのですが、モチベーションの向上に一役買っていると思います。
チームコーチングの会議では、自分たちの部署が担っている仕事の意義などを深掘りします。
チームコーチングに参加した当時、技術部で主に図面製作を担っていましたが、「図面製作だけでなく何ができるだろう?」と考える機会になりました。
何も考えずに漫然と同じ仕事を続けるのではなく、一旦立ち止まって業務の内容を改めて考える良いきっかけになると思いました。
―ありがとうを贈りたい相手
会社の皆さんに感謝を伝えたいです。
私が2020年4月に入社して1年で産休・育休をとらせていただくことになったとき、社長も取締役も、「おめでとう!元気に生んでまた戻ってきてね」と言葉をかけてくださいました。
それも本当にありがたかったですし、復帰するときもウェルカムな雰囲気で受け入れてくれました。
復帰後の業務部門の皆さんも、本当に温かいです。
1人抜けると大変な思いをするのは皆さんなのに、急な休みをとらなくてはならないときも、「そういうことあるよね」、「免疫つくまで大変やと思うけど頑張ってね」と、優しい言葉を沢山かけていただいています。
育休中にも部長がこまめに声かけや気遣いをしてくださいました。部長なりの気遣いだったと思うのですが、仕事内容から人間関係に至るまで、ジョークを交えて1年間の会社での様子を伝えてくれました。
おかげさまで、復帰するときに戻りやすかったですし、本当にこの会社で良かったとつくづく思います。