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ジョイセフ「思い出のランドセルギフト」5,000個一斉検品へ アフガニスタン女児の学び守る

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国際協力NGOジョイセフ
提供:国際協力NGOジョイセフ

国際協力NGOジョイセフ(東京都新宿区)が進める「思い出のランドセルギフト」が、6月7日、大田区東海の鴻池運輸大井物流営業所で全国から届いたランドセル5,000個を一斉検品する。寄贈者や支援企業、マンスリーサポーター「ジョイセフフレンズ」とともに100人のボランティアを募り、役目を終えたランドセルをアフガニスタンの小学生へと送り出す準備を整える。

同事業では2004年開始以来累計約30万個を現地に届けてきた。​

 

タリバン下で縮む女子教育、ランドセルがつなぐ唯一の学び

アフガニスタンでは2021年8月のタリバン暫定政権発足以降、女子中等教育が停止された。Human Rights Watchは昨年9月、女子の通学禁止が3年目に入り、将来の就業機会が深刻に奪われていると警告する。​さらに昨年12月には女性の医療系教育機関への通学も禁じられ、女児が就学できる期間は事実上小学校6年間に限られた。

ジョイセフはこの「最後の学びの窓」を支えるべく、ランドセルと文具を配付しながら政府や地域に女子教育の重要性を訴えている。

避難高校生と日本の学生が語る “行動する勇気”

Laili Hashimiさん
Laili Hashimiさん アフガニスタン北部の街マザーリシャリーフで生まれ、14歳まで過ごす。2021年のタリバン制圧直前に国外に家族で避難し、現在は長野のインターナショナルスクール(UWC ISAK Japan)で学んでいる。

今回の検品会場では、タリバン制圧直前に国外退避し、現在UWC ISAK Japan(長野県軽井沢町)で学ぶ高校生Laili Hashimiさんが初めて登壇する予定。彼女は「小さなアクションが国の未来を変える」と語り、同年代の日本人大学生インターンとともに社会を動かす手立てを議論する。

写真家 内堀 タケシ氏
写真家 内堀 タケシ氏。小中学校の教科書にも採用された写真絵本「ランドセルは海を越えて」の著者。世界65カ国以上の国を取材し、2001年よりアフガニスタンで取材を続けている。

加えて、写真絵本『ランドセルは海を越えて』著者で20年以上現地を取材する写真家・内堀タケシ氏も、報道の届かない日常のアフガニスタンを写真とともに紹介する。

 

30万個の実績が生むSDGsの波及効果

ランドセル配付は、保護者に「娘を学校へ送る動機」を与え、就学率向上に寄与する。ジョイセフは支援をSDGsのうち〈貧困〉〈健康〉〈教育〉〈ジェンダー平等〉〈つくる責任・つかう責任〉〈平和と公正〉〈パートナーシップ〉の7目標に位置づける。検品作業は廃棄物削減と再利用推進の体験学習の場でもあり、企業・自治体が連携する循環モデルとして定着しつつある。

6月7日の流れと参加方法

ランドセルの検品作業。昨年の様子
ランドセルの検品作業。昨年の様子(提供:公益財団法人ジョイセフ)

受付は11時45分から12時45分まで、検品は12時45分開始、16時30分終了予定。参加費は無料(交通費は各自負担)。ランドセルを寄贈した中学生以上の個人、協賛企業の社員、ジョイセフフレンズが対象となる。当日は雨天決行で公共交通機関の利用が推奨されている。定員に達し次第募集は締め切られる見込みだ。

社会を動かす手渡しの現場へ

 

「思い出のランドセルギフト」は、子どもたちの記憶の詰まったランドセルを次の世代へ手渡すことで、遠く離れた紛争地の女児に「学び続けていい」というメッセージを届ける。小さな背中にランドセルが乗るたびに、タリバンの教育統制に対抗する静かな連帯が積み重なる。6月7日の検品作業もまた、自らの手で課題解決に関わる第一歩となる。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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