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富士急行株式会社が推進するさがみ湖MORI MORIの間伐材活用バイオマストレー実証実験

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富士急行株式会社が推進するさがみ湖MORI MORIの間伐材活用バイオマストレー実証実験
提供:富士急行株式会社

神奈川県相模原市のアドベンチャーリゾート「さがみ湖MORI MORI」を運営する富士急行株式会社が、園内の森林資源を活用した100%植物由来のバイオマストレーの試験導入を開始した。地元の未活用資源を有効活用し、持続可能な観光地運営を目指す。

 

さがみ湖MORI MORIが始めたバイオマストレー実証実験

富士急行株式会社が運営する「さがみ湖MORI MORI」では、2025年2月7日より、園内の間伐材を活用した100%植物由来のバイオマストレーの実証実験を開始した。相模原市SDGs連携推進事業補助金の支援を受けたこのプロジェクトは、地域の未活用資源である間伐材の有効活用を目的としている。

今回導入されるトレーは、植物由来の樹脂「ポリアミド11」に、園内の間伐材の木粉を練り込んだもの。食品衛生基準を満たし、耐熱・耐水・耐油性に優れた試作品が完成した。まずは「ワイルドダイニング」内で40枚を試験的に導入し、来場者の使用感や環境意識の変化を調査する予定だ。

既存のトレーと異なる独自のアプローチ

このプロジェクトの特徴は、単なる脱プラスチックではなく、循環型資源利用を推進する点にある。間伐材は通常、未利用のまま放置されることが多いが、本プロジェクトでは自社敷地内で生じた木材をバイオプラスチック製品として活用する「アップサイクル」の形を取っている。

また、化学メーカーや木材加工会社、商社など複数の企業が連携し、それぞれの専門技術を融合させて試作品を完成させた。特に、木粉の配合割合や加工方法を微細に調整することで、食器洗浄機(85℃対応)に耐えられる耐熱性を実現した点は他社にはない強みだ。

持続可能な観光地運営の理念

 

「さがみ湖MORI MORI」は、運営コンセプトとして「ネットポジティブパーク」を掲げている。これは、環境負荷を減らすだけでなく、積極的に地域資源を活用し、持続可能な形で経済・環境・社会のバランスを取る考え方だ。

その一環として、施設内の森林整備を進めつつ、その副産物を廃棄せずに新たな資源として活用することを目指している。さらに、この取り組みが地元企業や自治体と連携することで、地域全体の持続可能な発展にも寄与する形となっている。

企業の持続可能な成長に向けた学び

本プロジェクトは、企業の持続可能な成長と地域社会の共存をどのように両立させるかを示す好例となる。特に、未活用資源の有効活用、異業種連携の重要性、そして顧客意識の変革という視点から学ぶことができる。

企業が持つ資源を再評価し、新たな価値を生み出すことで、持続可能なビジネスモデルを構築できる。また、環境問題への対応には単独企業の取り組みだけでは限界があるため、技術力を持つ企業と連携し、共創することで新たな可能性が広がる。さらに、環境配慮型商品の提供を通じて消費者の行動変容を促すことで、より実用的な製品開発が可能となる。

富士急行株式会社が手がけるさがみ湖MORI MORIの取り組みは、観光地としての魅力を高めるだけでなく、持続可能な資源活用のモデルケースとして、今後の展開に注目が集まりそうだ。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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