企業や団体におけるサステナビリティの追求として、SDGs達成に向けた事業や取り組みをアピールするケースが増えてきました。実際にSDGsへの取り組みを行うとなると、どの目標に向けてどのような施策を企画したら良いか悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
cokiでは、皆さまのSX(サステナビリティトランスフォーメーション)のお役に立つべく、SDGsに対して積極的な企業の取り組みをピックアップしてご紹介しております。
今回取り上げる事例は、エーザイ株式会社です。
本ページをご参考に、事業におけるサステナビリティ、SDGsに関する活動を進めるヒントにしていただければ幸いです。
SDGsについては、“ 「SDGs」と「サステナブル」の意味|私たちはなぜSDGsに取り組む必要があるのか ”を、ご覧ください。
エーザイ株式会社のSDGsへの取り組み
- エーザイ株式会社
- 事業内容:医薬品の研究開発、製造、販売および輸出入
- 設立:1941年(昭和16年)12月6日
- 従業員数:連結:11,237人 /個別:3,005人(2021年3月末現在)
- 参照公式サイト:https://www.eisai.co.jp/index.html
エーザイでは、企業理念である 「ヒューマン・ヘルスケア(hhc)」 理念のもと、医薬品の提供のみにとどまらず、医薬品アクセス向上への取り組みや地域医療に対するソリューションの提供など、サステナブルな社会の実現に向けて、様々な活動を行っています。その中期経営計画「EWAY 2025」では、2025年度に向けてめざす企業像を「MEDICO SOCIETAL INNOVATOR」、すなわち「薬とソリューションで社会を変える企業」と定めました。この企業像の達成に向け、世界中に存在する医療・ケアのギャップの解消への取り組みを通してSDGsの達成に貢献しています。
ここでは最近の取り組み事例をピックアップして見ていきましょう。
※取り組み事例の中には、複数の目標にまたがる取り組みもありますが、代表的な目標を掲げて記載しています。
目標3「すべての人に健康と福祉を」への取り組み
目標3の ゴール は「あらゆる年齢の全ての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」です。
エーザイでは、「プロダクト・クリエーション」の考えに基づき、開発途上国・新興国への医薬品アクセス向上への取り組みを行っています。
例えば、フィラリアと呼ばれる寄生虫を蚊が媒介して人に伝播することで感染するリンパ系フィラリア症は、顧みられない熱帯病(NTDs)のひとつです。世界ではいまだ50カ国8億5900万人が、今でもこの病気の脅威にさらされており、罹患によって痛みだけでなく、大きく外観を損なったり傷がいを得ることがあります。エーザイでは、2010年11月に世界のリンパ系フィラリア症蔓延国へ向けて、2020年までにDEC(ジエチルカルバマジン)錠を、WHO(世界保健機関)を通じて無償提供する契約を締結。2021年12月現在で29カ国へ20.5億錠を提供していまし。そのうち、エジプト、キリバス、タイとスリランカでリンパ系フィラリア症制圧が達成されました。
他にも、南米やアフリカなどの熱帯や亜熱帯地域で蔓延する感染症であるマイセトーマ(菌腫)の新薬開発など、や未だ新薬創出の必要性が高い三大感染症(マラリア、結核、HIV/AIDS)に対する医薬品開発に積極的に取り組むなど、世界中のより多くの患者様・感染リスクにさらされている人々に向けて、様々な活動を展開しています。
目標5「ジェンダー平等を実現しよう」への取り組み
目標5の ゴール は「ジェンダー平等を達成し、全ての女性及び女児の能力強化を行う」です。
エーザイでは、「エーザイ ダイバーシティ&インクルージョン2021」として、2031年3月31日までを計画期間として、以下のような目標およびアクションプランを設定しています。
■社員および管理職層の女性比率30%以上をめざす
(2021年4月時点の女性社員比率24%、女性管理職比率11%)
若手/女性リーダーの育成:若手社員や女性社員対象のキャリア開発プログラムや挑戦機会の拡充により、多様なリーダーを育成・輩出する。
■30代以下の若手マネジメント層を20%以上に拡大する
(2021年4月時点の若手マネジメント層比率10%)
■男性社員を対象とした配偶者出産休暇および育児休職とを併せて5日以上の取得を原則とし、取得率50%を達成する
・管理職に対して育児支援に関する制度やイクボス(部下や同僚の育児・介護等に配慮・理解のある上司)に関する研修を実施し、育児休職を取得しやすい職場風土を作る。
目標12「つくる責任つかう責任」への取り組み
目標12の ゴール は「持続可能な生産消費形態を確保する」です。
エーザイでは、循環型社会形成への取り組みとして、グループでは、最終埋立量と廃棄物発生量の比を1%以下とするゼロエミッションの達成を目指し「廃棄物発生量削減、リサイクル率向上、最終埋立量の削減」の推進を掲げています。
エーザイでの廃棄物は廃棄物の内訳としては、原薬等の生産に使用する廃油(有機溶媒)や医薬品の包装材料に用いるプラスチック、およびガラスくずなどがあります。原薬の化学合成等に用いる有機溶媒のリサイクル利用や、廃溶媒の助燃材としての有価売却を推進することで、リサイクルを行っています。廃プラスチックに関しては、海洋汚染やマイクロプラスチック生成による生態系への悪影響を引き起こさぬよう優良な廃棄物処理業者を選定。選定時には、現地確認を含む入念な事前調査を行い、委託後にも現地確認調査を定期的に実施しているという念の入れようです。
2020年度は、生産活動の活発化により総廃棄物発生量が712トン増加しましたが、分別廃棄の徹底や資源循環を積極的に推進している廃棄物処理委託先の選定により、リサイクル量も190トン増加。ゼロエミッションを13期連続で達成しています。
SDGsの目標 5「ジェンダー平等を実現しよう」 への取組事例~cokiの記事より
coki では、サステナビリティについて考え、実際に取り組んでいる様々な団体・企業への取材を行っています。今回は SDGsの目標 5「ジェンダー平等を実現しよう」 について、株式会社オフィスエムの記事をピックアップしました。ぜひご覧ください。
在宅ワーカーと企業を繋ぐアウトソーシング事業で起業 株式会社オフィスエム
1995年頃。当時はダイヤルアップ回線でのパソコン通信が主流の時代です。そんな黎明期からリモートワークの可能性に注目し、全国のリモートワーカーを組織化、アウトソーシング事業を立ち上げたのが株式会社オフィスエムの代表取締役 田上睦深さんです。
今回は、日本の在宅リモートワーカーによるアウトソーシング事業の草分けともいえる田上さんに、オフィスエムの創業のきっかけや、法人設立後、どのように事業を展開して現在に至ったのかお話を伺いました。
株式会社財界研究所代表から見た株式会社オフィスエム|女性が社会で活躍する時代の先駆者、社会課題の解決の道筋を探るパートナー|
在宅ワーカーによるアウトソーシング事業やフリーランス独立支援事業を手がける株式会社オフィスエム。代表の田上睦深さんは、女性の管理職もまだ数少ない1995年に20代で起業し、現在は4万名の在宅ワーカーが登録する企業へと成長させました。
そんな田上さんを起業当時から注目し続けていたのが、株式会社財界研究所の代表取締役社長村田博文さんです。今回は株式会社財界研究所の社長 村田博文さんに、株式会社オフィスエムとの繋がりについてお伺いしました。
株式会社オフィスエム代表から見た株式会社エンカレッジとは
今でこそ、時代の変化に後押しされ、在宅ワークは急速に浸透したが、代表の田上睦深さんがオフィスエムを設立したのは1995年。当時在宅ワークという働き方を知る人は少なかった。その後、2010年代にクラウドソーシングが企業に活用されはじめるも、在宅ワーカーの社会的認知は進まなかった。そんな中「これから在宅ワークの時代が来る」と田上社長にエールを送ってくれたのが、株式会社エンカレッジ 代表取締役の堀越 基史さんである。
参照: coki
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