サイバーリンク社のことをよく知っている取引先の株式会社JMiX代表取締役社長・丸田健一氏に、サイバーリンクはどういった会社なのかをインタビューしました。JMiXは、新潟県上越市に本社を置くICTソリューション企業で、「ICT事業」「学校教育サポート事業」「サポートセンター事業」を軸とした事業を展開しています。
ICTを推進力に地域に活力をもたらす事業を展開しているJMiXにとって、サイバーリンク社はどういった存在であり、どのような関係を築いているのか。JMiXのステークホルダーとの向き合い方についても伺いながら、サイバーリンク社の企業価値を照射しました。
ICT技術を活用し、地域と人を元気にする企業
当社は、ICT技術を活用し、人が主役のネットワーク作りを推進する地域密着型の企業です。親会社である上越ケーブルビジョン株式会社(JCV)がインターネット事業を開始し、従来の番組制作・放映事業からブロードバンドを用いたビジネスへと拡大するにあたり、2000年2月に設立されました。
コーポレートアイデンティティは「未来(あす)に続く道しるべ」。ネットワークの提供やデータセンターの運営、コールセンター事業などを通し、上越を活性化し、そこに携わる人たちを支援する事業を展開しています。
ケーブテレビのインターネットサービスから始まった「ICT事業」では、ネットワークやシステム構築だけではなく、地元企業や地域住民のニーズに合わせ、最適なICTソリューションを提供します。地元の教育大学やNPOとの関わりから始まった「学校教育サポート事業」では、全国に先駆けて校務支援システムを構築し、先生方のサポートを行うほか、教育ICT支援員の派遣を行っています。「サポートセンター事業」では、プロバイダサービスと校務支援システムのヘルプデスク、コールセンターとして相談や困りごとの解決に尽力しています。
進化し続けるICTは、AIやビッグデータなど新しい技術やソリューションを生み出しています。最先端技術を常に取り入れながら、地域を元気にする力に変えていくことが当社のミッションです。
データセンター
コールセンター
顔認識エンジンFaceMeの可能性を確信。代理店機能にとどまらないパートナー関係に
サイバーリンクさんとのおつきあいは、2016年にビジネスコミュニケーションUシリーズで取引を始めたのがきっかけです。2019年後半にAI顔認識エンジンFaceMeをご紹介いたただき、かねてより顔認証サービスの可能性に注目していましたから、当社としても大歓迎であり、取り扱いがスタートしました。
サイバーリンクさんは情報処理分野でゆるぎない地位を確立されていらっしゃいます。一方で、現状に満足することなく最新の技術を惜しみなく投じています。Uに関しても画像処理などにすぐれた製品で感心していましたが、FaceMeであらためて先端をいく技術をおもちだな、と感じています。まず、そこがすばらしい。
FaceMeはクロスプラットフォームサポートと最適化技術の柔軟性が高く、顔認識システムをソリューションにすばやく実装できるのが利点です。何より顔認識の精度が非常に高いので、スマートリテールやスマートセキュリティ、スマートホームで幅広く活用できます。2020年2月には、FaceMeを活用した製品で新市場を創出するというサイバーリンク社の趣旨に賛同し、「パートナープログラム」に参画。代理店機能だけではなく、技術的な部分も当社で担うというさらに踏み込んだ関係に発展しています。
具体的には、観光施設や商業施設の集客分析や入退室での認証でFaceMeの活用が進んでいます。入退室の認証方法には指紋もありますが、新型コロナウイルスの収束が見通せない中、衛生面や感染防止の観点からも顔認証のニーズは高まっていくと思います。また、学校教育事業においてもFaceMeを活用するプランがあり、実現に向けて進めているところです。新型コロナウィルスの影響では、テレワークによるWEB会議の需要が高まっていますから、顧客との商談などでUをお話する機会も増えています。
サイバーリンクさんと取り引きすることで取り扱い商品が増え、お客様や取引先から「JMiXはこういった商品もそろえているんだ」と信用力が増していると感じています。これまで我々が扱っていたものと違う観点で製品を投入いただいたことで、新しい出会いも生まれ、当社だけでは難しかったビジネスも進めることができており、とても感謝しています。
JMiXのステークホルダーとのつきあい方
地域に根差したケーブルテレビを親会社にもつ当社は、上越という地域のために存在することに意義があり、ICT領域で地域を支えていると自認しています。当社と関わるすべてのステークホルダーが幸せになることがミッションです。
・社員について
もっとも身近なステークホルダーである社員は、日々頑張ってくれている存在であり、心から「ありがとう」の気持ちを伝えたいですね。社員が常に幸せを感じながら過ごすことができるよう、事業を成長させていくことを胸に刻んでいます。
・顧客について
地元の企業や自治体関係、NPOなどのお客様に対しては、当社がさまざまな課題を解決することで、企業活動に寄与することが使命であり、喜びです。それに対し、「ありがとう」という声をいただいており、これほどうれしいことはありません。お客様の存在なくして当社はありえないと日々実感しています。
・取引先について
サイバーリンクさん含む取引先は、お客様にサービスを展開する際の極めて重要なパートナーです。会社設立時より20年にわたって緊密に連携している取引先もあり、当社の経営が苦しくなった時には契約を切ることなく、かえって発注を増やしていただくなど、助けていただいたこともあります。私が数年前に社長に就任した際にも力になっていただきました。いくら感謝してもしきれません。サービス提供の場面だけではなく、当社の企業活動全般に活力を与えてくれる存在です。
・株主について
上越ケーブルビジョンを筆頭に、地域の企業数社に株主になっていただいています。長期保有してもらっている株主には、今後も事業を成長させていくことで、できる限り早い段階で配当を増やせるようにしたいと思っています。
・金融機関
地域の金融機関には借入などを通して大変お世話になっています。返済計画は順調に進んでおり、会合などで顔を合わせた際に返済が進んでいることの感謝をお伝えすると、「それは金融機関の立場からすると困ることですね」と笑いながら返される良好な関係を築いています。
・地域社会について
上越市は他の地方自治体と同様に人口減少が課題です。地域で育った子ども達が大学に進学する際に地元を離れる流れを変えないと人口減を食い止められませんし、地方創生はありえません。そこで当社としては、地域の子ども達に教育のICT化で支援し、できる限り多くの接点を持つべく、積極的に関わっています。こうした関わり方の中からいずれ地域に戻ってきてくれる人材を増やしていけるのではないかと期待していますし、その責任が当社にはあると考えています。
また、当社が想定する「地域社会」は上越のみではありません。その他の地域でも上越で得たノウハウを提供し、そこから発展したものを地元に還元していくサイクルを構想しています。その時、大きな力になるのがAIやビッグデータなど最先端の技術で、そのビジョンにおいてもサイバーリンクさんは大変心強いパートナーです。今後も互いに手を携え、進んでいきたいと考えています。
<プロフィール>
丸田 健一(まるた・けんいち)
1966年3月生まれ。54歳。1988年大学卒業後、東京のIT会社に勤め、通信事業に携わる。ケーブルテレビのインターネットサービスの可能性を感じ、1997年親会社である上越ケーブルビジョン(JCV)へ入社後、2000年2月、JMiXの立上げメンバーとして参画。2015年に社長に就任し、東京他、全国への営業展開も積極的に行う。地域内では、ITで地域活性化を標榜するNPO上越地域活性化機構の理事・事務局長を務める。現在、JCVの役員を兼務する。
株式会社JMiX
設立 ;2000年(平成12年)2月1日
資本金 :5,000万円
役員:代表取締役 丸田 健一
株主構成: 上越ケーブルビジョン株式会社 他
従業員数 :90名(役員を除く/2020年3月31日現在)
事業内容:
1)ICT事業
2)サポートセンター事業
3)学校教育サポート事業
資格所有
学校教員免許取得者
教育情報化コーディネータ
ICT支援員能力認定
ITパスポート
基本情報技術者
応用情報技術者
情報セキュリティマネジメント
ITサービスマネージャ
情報処理安全確保支援士
電気通信主任技術者
乙種危険物取扱者
電話応対技能検定
日商簿記
許認可事業
電気通信事業 B-12-00225
労働者派遣事業 派15-300126
有料職業紹介事業 15-ユ-300108
主な取引先: 上越ケーブルビジョン株式会社
株式会社 エヌ・シィ・ティ
東日本電信電話株式会社および関連会社
日本電気株式会社および関連会社
東京都内自治体
新潟県、上越市、妙高市、糸魚川市等
市町村の行政機関、教育委員会
上越商工会議所、新井商工会議所
その他、企業、団体、NPO法人等