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【ガソリン価格は200円超?】原油高騰で家計直撃 G7「石油備蓄放出」でも止まらない値上げ連鎖

ステークホルダーVOICE 経営インタビュー
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ガソリン
PhotoACより

朝の通勤時間、ガソリンスタンドに車を入れる。
給油機の液晶に表示された数字を見て、思わず眉をひそめる人が増えている。

「また上がったのか…」

そんな声が、あちこちから聞こえてくる。

中東情勢の緊迫化を受け、世界の原油価格が急騰している。ホルムズ海峡の封鎖状態が続くなか、先進7カ国(G7)は石油備蓄の放出を含めた対応を検討しているが、現時点では実施は決まっていない。

原油高が長引けば、日本のガソリン価格は200円を超え、最悪の場合300円台に達する可能性も指摘されている。

遠い中東の出来事のように見えるニュースが、いま確実に日本の家計へと波のように押し寄せている。

 

 

G7が示した「石油備蓄放出の用意」

原油価格の急騰を受け、先進7カ国(G7)は9日、オンラインで財務相会合を開いた。

会合後にまとめられた声明では、石油備蓄の協調放出を含め「世界のエネルギー供給を支援するため、必要な措置を講じる用意がある」との姿勢が示された。

日本の片山さつき財務相は会合後、国際エネルギー機関(IEA)から各国に対し、石油備蓄の放出を検討するよう呼びかけがあったことを明らかにした。

ただし、現時点で具体的な放出の決定には至っていない。
G7各国は、市場の動向を見ながら対応を判断する構えだ。

つまり世界はまだ「最後のカード」を切ってはいない。
しかし情勢がさらに悪化すれば、備蓄放出が現実の選択肢として浮上する可能性は高い。

 

原油価格を左右するホルムズ海峡

今回の原油高騰の背景にあるのが、中東情勢の急激な緊張だ。

アメリカとイスラエルによるイラン攻撃を受け、イランは石油輸送の要衝であるホルムズ海峡を事実上封鎖した。

この海峡は世界の原油輸送の約2割が通過する「エネルギーの大動脈」と呼ばれている。

もし完全に封鎖されれば、世界市場のエネルギー供給は一気に不安定になる。

すでに原油の先物価格は一時120ドルに迫る水準まで上昇した。

市場では、この水準が続けば世界経済への影響は避けられないとの見方が広がっている。

原油価格は単なる資源価格ではない。

物流、食品、プラスチック製品、包装資材など、私たちの生活を支える多くの産業のコストに直結している。

つまり原油高は、あらゆる物価を押し上げる引き金になり得る。

 

ガソリン価格はどこまで上がるのか

すでに生活への影響は現れ始めている。

各地のガソリンスタンドでは、レギュラーガソリンの価格が先週より数円上がったという声が聞かれる。

給油に訪れた利用者の間では、

「また上がったのか」
「これ以上は厳しい」

といった声も出始めている。

専門家の試算では、今後の情勢次第でガソリン価格は大きく上昇する可能性がある。

軍事衝突が長期化した場合
→ 約204円

ホルムズ海峡が完全封鎖された場合
→ 約328円

もしこの水準に達すれば、家計への影響は極めて大きくなる。

すでに一部のガソリンスタンドでは、供給不安を理由に給油量の制限が行われた例もある。

 

家計を揺るがす「値上げの連鎖」

ガソリン価格の上昇は、燃料代だけの問題ではない。

最初に影響を受けるのは物流だ。
トラックや配送車の燃料費が上がれば、運送コストは一気に膨らむ。

ある配送会社では、300台以上の車両で毎日荷物を運んでいる。
燃料費だけで月に数百万円がかかるという。

担当者はこう話す。

「180円や190円ならまだ耐えられる。でも200円を超えたらかなり厳しい」

物流費が上昇すれば、その負担は商品の価格に転嫁される。

スーパーの棚に並ぶ食品や日用品も例外ではない。

野菜、冷凍食品、飲料、加工食品。
トラックで運ばれる商品はすべて値上げの圧力を受ける。

さらに影響は意外なところにも広がる。

食品容器やレジ袋などのプラスチック製品は、原油を原料としている。

そのため原油価格が上昇すると、包装資材の価格も上がる。

小売業者の間では、資材価格の上昇が続けば「袋の配布制限」や「商品の値上げ」を検討せざるを得ないという声も出始めている。

原油高は、ガソリン代だけでなく、食料品や日用品の価格にも波及する。

まさに生活全体に広がる「値上げの連鎖」が起きる可能性がある。

 

日本の石油備蓄は十分なのか

日本政府は、国内の石油備蓄は「254日分」あるとしている。

この備蓄は大きく三つに分かれている。

国家備蓄
民間備蓄
産油国共同備蓄

しかし専門家によると、実際に頼れるのは国家備蓄の「146日分」だという。

国家備蓄は政府が直接市場に放出できるため、価格抑制の効果が期待される。

過去にも、日本は国際的な協調放出に参加してきた。

湾岸戦争
ハリケーン被害
中東情勢の悪化
ロシアによるウクライナ侵攻

今回も情勢が悪化すれば、同様の措置が検討される可能性がある。

 

ガソリン価格の山場は「夏」

ただし、原油価格が上昇しても、すぐにガソリン価格に反映されるわけではない。

通常は3〜4か月ほどのタイムラグがある。

つまり、現在の原油高が続けば、日本のガソリン価格は夏頃から本格的に上昇する可能性がある。

中東情勢の行方、G7の判断、日本政府の対応。
そのすべてが、私たちのガソリン代を左右する。

遠い地域の紛争のように見える出来事が、
いま静かに、日本の生活費を押し上げ始めている。

 

ライター:

広告代理店在職中に、経営者や移住者など多様なバックグラウンドを持つ人々を取材。「人の魅力が地域の魅力につながる」ことを実感する。現在、人の“生き様“を言葉で綴るインタビューライターとして活動中。

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