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なぜ内科医が筋肉を診るのか。「用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック」予防医療への挑戦

ステークホルダーVOICE 経営インタビュー
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数値はきれいでも、寝たきり予備軍?

用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 菊池真大院長
菊池真大院長(撮影:唐牛航、以下同)

「内科医の仕事は、薬で検査数値をきれいにすることだけではありません。食事制限と薬で数値が改善しても、その結果筋肉が落ちて患者さんが寝たきりになってしまっては、我々は何の役割も果たしていないことになるのです」

こう語るのは、東京都世田谷区にある「用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック」の菊池真大院長だ。一般的に内科クリニックといえば、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった「メタボリックシンドローム(生活習慣病の前段階の状態=メタボ)」の管理が主戦場である。しかし菊池院長は、現代の内科診療には重大な視点が欠け落ちていると警鐘を鳴らす。それが「ロコモティブシンドローム(運動器症候群=ロコモ)」の視点だ。

2024年10月の開業以来、同院が掲げるテーマの一つ、「今日のメタボ、明日のロコモ」。人生100年時代において、単なる数値管理に留まらない「動ける身体」を守るための新たな内科医療の実践に迫った。

 

「メタボ対策」から「ロコモ対策」へ。人生のフェーズに合わせたギアチェンジ

菊池
「メタボとロコモは表裏一体です。30代〜50代までは生活習慣病(メタボ)の予防・管理が中心になりますが、60歳を超えてくると、筋肉や骨、関節が衰える『ロコモ』のリスクが急激に高まります。内科医は、患者さんの年齢や状態を見極め、どこかのタイミングでメタボ対策からロコモ対策へと、治療の軸足をシフトさせなければなりません」

菊池院長が問題視するのは、多くの医療現場でこのギアチェンジが行われていない現状だ。例えば、生活習慣病の数値を下げることに固執するあまり、過度な食事制限を指導してしまうケース。高齢になれば代謝も落ち、筋肉もつきにくくなる。その状態で栄養を絞れば、脂肪とともに筋肉まで削ぎ落とされ、結果として転倒や骨折、さらには寝たきり(フレイル)のリスクを招いてしまう。

「健康寿命を延ばすためには、生活習慣病の管理と並行して、筋肉量や骨格筋の状態、つまり『動ける体なのかどうか』を常に評価し続ける必要があります。患者さんが足腰の弱さを自覚するのは70代以降が多いですが、それでは予防の観点からは遅すぎます。40代・50代のうちから、自身の筋肉や骨の状態に関心を持ってもらうことが不可欠なのです」

 

「体重は標準」の落とし穴を暴く。全身の「見える化」システム

では、自覚症状のない「隠れロコモ」をどのように発見するのか。同院が導入しているのが、大学病院や研究機関レベルの高精度体成分分析装置「InBody580(インボディ580)」だ。一般的な体重計とは異なり、微弱な電流を流すことで、全身を「右腕・左腕・体幹部・右足・左足」の5つの部位に分け、それぞれの筋肉量、脂肪量、水分量を詳細に計測できる。さらに同院では、このデータを身長、血圧、握力(筋肉の質を示す指標)のデータとシステム統合し、患者の身体状態を完全に数値化・見える化している。

「診察室でモニターを見せながら説明すると、患者さんの目の色が変わります。例えば『体重は標準ですね』と安心している方でも、中身を分析すると筋肉量が極端に少なく、その分を脂肪が埋合わせている『隠れ肥満』であるケースが多々あります。特に我々が注目するのは、基礎代謝や歩行機能を支える『下半身』と『体幹』の筋肉量です」

用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 菊池真大院長

「漠然と『運動しましょう』と言うのではなく、『体重は今のままでいいですが、足の筋肉がこれだけ足りないので、脂肪を筋肉に置き換えましょう』と具体的な数値目標を共有する。これが行動変容の第一歩になります」

また、同院が重視するもう一つの指標が「身長の変化」だ。毎回厳密に測定し、前回より「0.5cm」低下していれば、それは身体からのSOSサインだという。

「大人の身長が縮むのは、単なる加齢だけではありません。椎間板の水分減少や、背骨を支える体幹の筋力低下によって姿勢が保てなくなっている証拠です。40代・50代での0.5cmの低下は、将来のロコモへ繋がる入り口。このわずかな変化を見逃さず、そのタイミングで適切な介入ができるかどうかが、10年後の健康を左右します」

 

「とりあえず歩いて」は無責任。健康運動指導士を取得した医師の覚悟

データによって「筋肉不足」が判明した患者に対し、次に必要となるのが具体的な「運動指導」だ。しかし、ここにも医療界の課題がある。

「実は、医学部のカリキュラムには『運動療法』の実践的な講義はほとんど組み込まれていません。そのため、多くの医師は『とりあえず歩いてください』『運動してください』といった曖昧な指導しかできないのが現状です。しかし、膝が悪い高齢者にウォーキングを強要すれば、逆に膝を痛めてしまうこともある。患者さんの身体の状態を知らずにただ運動を勧めるのは、無責任とも言えます」

根拠のない指導はしたくない。その思いから、菊池院長は自ら「健康運動指導士」の資格取得に挑戦した。これは個々人の心身の状態に応じた安全で効果的な運動プログラムを作成・指導する専門資格であり、医師で取得している者は極めて稀だ。10日間以上に及ぶ講義と実技講習を受け、エアロビクスの指導法まで学んだという菊池院長。医師としての医学的知識に、トレーナーとしての実践的な指導理論を掛け合わせることで、より精度の高い処方を可能にした。

「例えば、加齢とともに衰えやすい『腸腰筋(上半身と下半身をつなぐインナーマッスル)』を鍛えるために、診察室で『ニーリフト(太もも上げ)』を指導したり、負荷を調整するためのゴムバンドを紹介したりしています。いきなりスポーツジムに行かなくても、生活の中で『これならできる』という小さな運動を処方する。それが、かかりつけ医ができる最大の予防医療です」

 

「未来の健康」を管理するパートナーとして

用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 受付

用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニックのロゴマークには、「未来の健康管理」という言葉が込められている。「健康」の定義は人それぞれ異なる。だからこそ、医師が一方的に決めるのではなく、詳細なデータ(数値)を情報共有して患者と対話し、一人ひとりが自分自身の健康管理に主体的に参加できる環境を作る。それが菊池院長の目指す医療の姿だ。

「病気になってから治す場所ではなく、健康であり続けるために通う場所でありたい。内科診療と運動療法を融合させ、患者さんの人生に伴走すること。それが、地域医療における我々の使命だと確信しています」

「今日のメタボ」を管理し、「明日のロコモ」を防ぐ。データと対話に基づく同院の挑戦は、超高齢社会日本の医療の在り方に、一つの明確な解を提示している。

▲クリックすると、菊池先生のインタビューの完全版を読むことができます▲

全身の「見える化」から運動療法の核心まで、用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニックが描く予防医療の未来図を徹底解剖。「今日のメタボ、明日のロコモ」へかける菊池院長の挑戦の軌跡は、医療系メディア『ウィズマインド』の特集記事をご覧ください。
特集記事:『身長0.5cmの変化が教える「未来の健康」。用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニックが挑む、データに基づく予防医療

ウィズマインドは、あなたの悩みに寄り添った美容クリニック・医療機関を発見するために、医師・スタッフの「想い」をお届けするメディアです。

【クリニック情報】
用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック
院長: 菊池 真大(きくち まさひろ)
所在地: 東京都世田谷区用賀4-19-5
URL: https://www.youga-naika.com/
診療科目:内科、消化器内科、肝臓内科、内視鏡内科。
「今日のメタボ、明日のロコモ」をスローガンに、InBody580やFibroScan等の先進機器を用いた全身の「見える化」と、専門医による高度な診療・運動指導を提供。地域のかかりつけ医として、予防医療から専門治療まで幅広く対応している。

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ライター:

Webライターとして活動。主にエンタメ系、サステナビリティ関連の記事などを扱っています。

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