
北海道苫小牧市の塗装会社「株式会社龍興(りゅうこう)」の代表取締役・佐々木龍生(ささき りゅうせい)氏によるものとされる、従業員への暴行動画がSNSで拡散され、批判が殺到している。
「第二の花井組」とも囁かれるこの騒動。HPやインタビューで語られていた美辞麗句と、動画に映る暴力的な実態との乖離が、ネット上で大きな波紋を呼んでいる。
「顔面カカト落とし」の衝撃映像
問題となっている動画には、疲労困憊の様子で腕立て伏せを行う従業員の姿が映っている。動きが止まりそうになった次の瞬間、佐々木龍生社長とされる人物が、従業員の顔面に向けて思い切り蹴りを入れ、さらにカカト落としを見舞う様子が収められていた。
この映像に対し、ネット上では「指導の域を超えている」「暴行罪ではないか」との声が噴出。同社はネット掲示板などで「株式会社フルボッコ」などと揶揄される事態となっている。
「強固な絆」を謳うも…社員数が1年で激減の怪
取材班が注目したのは、同社の過去のインタビュー記事だ。 2024年3月時点の記事で、佐々木社長は以下のように語っている。
「彼(吉家営業課長)が加わってくれた後から急速に体制が立ち直っていき、今では社員も17名に増えました」 「強固な絆を活かして全国展開を目指す!」
しかし、厚生年金健康保険適用事業所検索システムで同社の現状(1月20日時点)を確認すると、被保険者数は7名となっている。 もちろん、建設業界では正社員から「一人親方(業務委託)」への切り替えが進んでおり、社会保険上の数字の減少が必ずしも退職を意味するわけではない。だが、社長自らが誇っていた「17名の強固な絆」は、数字の上ではわずか1年足らずで半減してしまったことになる。
動画のような“指導”が常態化していたとすれば、その「絆」がどのような性質のものであったのか、疑問を抱かざるを得ない。
「距離が近い」という言葉の皮肉
同社は求人情報で「スタッフ同士の距離が近く、相談しやすい雰囲気が魅力」とアピールしていた。 しかし、流出した動画を見た後では、その「距離の近さ」は「物理的に蹴りが届く距離」であったと解釈されても仕方がないだろう。
「未経験OK!! 基礎から丁寧にお教えします」という文言を見て入社した若者が、塗装技術を学ぶ前に理不尽な暴力に晒されていたとしたら、あまりに不憫だ。
ブラック具合で全国進出!
かつてメディアに対し「違う意味での全国進出」など望んでいなかったであろう佐々木社長。 皮肉にも、今回の炎上でその社名は全国に知れ渡ることとなった。
今後は、剥がれ落ちた会社の信用という名の「塗装」を塗り直す必要があるが、一度ついた「ブラック」な下地を隠すには、相当な厚塗りが必要になりそうだ。



