事業を通じて地域活性化と人にやさしい社会を目指すパートナー
リハビリ重視型・短時間デイサービスを提供する株式会社せいふうケア。代表取締役の太田大さんは、一般社団法人公益資本主義推進協議会(PICC)の「福島支部責任者」として、ステークホルダー全体への貢献を重視する「公益資本主義」の普及と実践に取り組んでいます。省エネに特化した事業を行う株式会社えこでんの久我和也社長は、PICCで太田社長とともに学び、活動をともにする「同じ山を登る仲間」と語る久我さんに、せいふうケアへの想いを伺いました。
「同じ志を持てる方」と直感。PICCで活動をともにする仲間に
株式会社せいふうケア代表取締役社長太田大さんから株式会社えこでん代表取締役社長久我和也さんへのメッセージ
株式会社えこでんの久我和也社長は、PICCを紹介してくれた方です。もとから10年来の知り合いですが、PICCをきっかけにより日々顔を合わせるようになりました。お伝えしたいことは、まず「PICCを紹介していただきありがとうございます!」ということです。そして、いつも人生の先輩としてアドバイスをしてくださることもありがたく思っています。頼りにしているので、今後も会社をどんどん拡大していってほしいと思います。
―以上のメッセージを太田さんからいただいています。
大変ありがたいですね。太田社長とは10年来の知り合いですが、おつきあいが密になったのはPICCです。以来一緒に活動する同志として苦労もともにしながら、互いに成長できる喜びも、おつきあいの楽しさも共有しています。日頃から強い信頼関係を感じていますが、改めてこういう言葉として受け取ると非常にうれしいですし、やっぱり感動しますね。
―太田さんとはPICCの活動が始まる前からのおつきあいだったのですね。
はい。フェイスブックで知り合い、当時のせいふうさんの事業所が弊社の近くでしたので直接お会いしてお話するようになりました。そして、2017年にPICCの福島支部を作ろうとなった時に、真っ先に頭に浮かんだのが太田さんだったのです。お話すると「一緒にやりましょう」と二つ返事で言ってくださり、そこから密接におつきあいしています。
―真っ先に太田さんの顔が浮かんだのはなぜなのでしょう。
その理由を言語化するのはとても難しくて、まさに「太田さんの顔が浮かんだ」に尽きるのです(笑)。振り返ってみると、太田さん以外にも、仲が良かったり、つきあいが長かったりする経営者の方たちはいても、「日本を変えなくてはならない」「企業の在り方を変えないといけない」「地球規模で社会はこうなった方がいい」という話はほとんどしたことがありませんでした。
太田さんとは、知り合った頃から自然とそういう話ができましたので、同じ志を持てる方と感じたことが大きいと思います。PICCで活動をともにするようになり、その直感は正しかったことがすぐにわかりました。
よき理解者で、ともに考え、行動してきたパートナー
―PICCでは太田さんとどのような活動をされているのでしょうか。
PICC福島支部設立準備委員会として活動を進めており、25社が参加しています。私と太田さんは委員会の立ち上げから関わっていて、当初は私が委員長に就任し、太田さんに支えてもらいました。委員長として至らないところを助けてくれ、とても感謝しています。現在は委員長を太田さんに引き継いでいただき、私が副委員長としてサポートしています。
福島は、全国でいちばん最後にPICCの活動が立ち上がったエリアです。そして、準備委員会ができた頃に大久保会長が体調を崩されたため、他のエリアのように地元にいらして教えていただくことがままならず、私と太田さん以外は大久保会長との接点がほぼありませんでした。他の支部では大久保塾等で直接教え受けた方たちが中心になって活動していますから、そこが福島の独特のところです。
―そうしますと、大久保会長から直接学ばれた久我さんや太田さんの役割はとても大きくなりますよね。
PICCとして活動していくという意味ではそうだと思います。また、「公益資本主義とはなんぞや」というところから始めて、「会社ってなんだろう」「やるべきことはなんだろう」と自分たちで考えて落とし込み、活動内容も「これなら自分たちにもできるよね」というものに取り組んでいます。
他の支部の方たちに心配されるところはありますが、そういう意見にも耳を傾けながら、「自分たちで考え、行動してきた」という芯を大切に活動していきたいと思っています。
事業を通じて社会課題の解決や、日本や世界がこれから歩む道を考える仲間
―経緯を伺っていると、久我さんと太田さんの強い結びつきを感じます。
そうですね。私が委員長だった時、他の支部長を務めている方たちは大きな組織の経営者で、実績もすごい。それと比べて自分でいいのだろうか、と思い悩んでいると、太田さんが
「皆同じ山を登っている。ある人は頂上付近、ある人は五合目にいる。今何合目にいるかなんてどうでもいい。早いか遅いかという違いだけで、同じ山に登るのだから」
と言ってくれ、勇気をもらいました。
PICCだけではなく事業での悩みについて相談に乗っていただくなど、太田さんに助けてもらうことは多々あります。事業の領域としては違いますが、よき理解者で、志を同じにするパートナーです。事業を通じて社会課題の解決や、日本や世界がこれから進んでいく道を考えていく。目指すところが同じなのです。
障がい者の就労支援の取り組みで共同プロジェクトを立ち上げる
―よき理解者でパートナーという関係は、ビジネス上でもあるのでしょうか。
弊社のビジネスは省エネに特化した電気設備ですので、せいふうケアさんの介護事業所の省エネについて相談いただき、依頼もしていただくビジネスパートナーでもあります。
また、弊社では、障がい者の方を支援する仕組みとして「せかいタンブラー」という事業を行っています。障がい者の就労支援を行う事業所では仕事の確保に苦労されていることを知り、着物や古着の端材などでオリジナルのタンブラーを作る仕事を依頼できないだろうか、と考えたことからスタートした取り組みです。企画と販売を弊社が行い、タンブラー作りをせいふうケアさんのグループである一般社団法人つくし ジョブ・サポート笑心さんに依頼し、事業所に通う方たちに制作してもらいました。
「せかいタンブラー」のプロジェクトでは、一般社団法人つくし代表の石橋さん、管理者の奥野さんに大変お世話になりました。石橋さんは太田さんの右腕的な存在です。奥野さんも太田さんとのおつきあいが深く、タンブラー作りの指導や管理にご尽力いただきました。太田さんとのご縁から始まり、ご協力いただけて本当に感謝しています。
「せかいタンブラー」は1回限りの取り組みではなく、発注・制作・販売のプロセスを仕組み化して持続することが目標です。今後もせいふうケアさんグループにご協力をお願いしたく、太田さんにもお世話になると思います。どうぞよろしくお願いします、とお伝えしたいですね。
自治体や地域社会を巻き込んでいく仕組み作りは公益資本主義の実践事例
―久我さんにとってせいふうケアさんとはどのような存在なのでしょうか。
弊社のお客様は老人ホームやグループホームなど8割が医療福祉の業界ですので、せいふうケアの社長の太田さんとはそういう部分でも話が通じますし、地域や社会に貢献するという公益資本主義の実践例としても大変参考になります。
せいふうケアさんグループは、高齢者を支えるデイサービスからスタートし、障がい者の支援も手がけていますが、最近では障がいをもつ方のおかあさんたちの働く場所を作る取り組みを始められました。
自治体を巻き込んで「日中一時支援」という事業所を開設し、子どもを預けながらおかあさんはスタッフとして働くことができる仕組みです。他ではやっていないチャレンジングなことを仕組みから作り上げ、まわりを巻き込んでいく力は本当にすごい。心から感嘆します。
チャレンジングであり、きめ細やか。地域活性化と人にやさしい社会をともに創っていきたい
―せいふうケアさんによりよくなってほしいことがありましたらお聞かせください。
せいふうケアさんは、必要とされているのにこれまでになかった、それこそかゆいところに手が届くようなきめ細かなサービスや支援をされています。チャレンジングでありながら、人に寄り添うきめ細かなところが本当にすばらしいと思っているので、その手法をさらに発展させていってほしいですね。弊社とは業種は違っても地域を活性化させる、人にやさしい社会を創るという意味では同じところを見ていると思います。これからもせいふうケアさんの取り組みに学ばせていただきたいと思っています。
<プロフィール>
久我和也
株式会社えこでん 代表取締役
<会社概要>
株式会社えこでん
http://www.eco-den.co.jp/
設立:2010年
所在地:〒963-0101 福島県郡山市安積町日出山2-19-4
電話番号:0249-54-3625