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ディップ株式会社

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TEL:03-5114-1177

全てが未来に繋がる経験に。縁を繋ぐ福島12市町村移住体験ツアー

ステークホルダーVOICE 地域社会
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約10倍の倍率から選ばれ、第一回ふくしま12市町村就業・移住体験ツアーに参加した、渡邊水希さん

2023年8月5日、福島県飯舘村と川俣町を巡る1泊2日のツアーが実施されました。

東日本大震災で原発避難区域となった福島12市町村に再び人を呼び込むため、求人情報サイトを運営するディップと旅行最大手のJTBがタッグを組んだ移住体験ツアー。

約10倍もの倍率から第一回移住体験ツアーに参加した渡邊水希さんに、ツアーの詳細と感想についてうかがいました。

「ふくしまの笑顔とあなたの未来を重ねる旅」キャッチフレーズに惹かれて福島へ

まずは、ツアーに申し込んだ理由を教えてください。

渡邊

最初のきっかけは、この企画の「ふくしまの笑顔とあなたの未来を重ねる旅」というキャッチフレーズに強く惹かれたことでした。

私はもともと旅好きで、国内・国外いろんな場所を訪れてきましたが、移住については全然考えてこなかったなって気づいたんです。

将来的にもし移住を考えるなら、いきなり飛び込むんじゃなく、まずその土地を知らなければと思い、参加を決めました。

ものすごい倍率だってことは後で知りました。定員20名のところに、193名者応募者がいたんだとか。

渡邊さんが応募するきっかけになったという募集のキャッチ

渡邊さんは現在、どちらに居住され、どんなお仕事をされていますか?

渡邊

私は現在、東京で介護の仕事に携わっています。

昔から介護の仕事に就きたいと思っていたんです。とくに強く考えるようになったのは、いまから15年ぐらいのときに母を亡くしたのですが、その際家に来て母を介護してくださったヘルパーさんが素晴らしい方で……。

私も将来こんなふうに人の役に立てる仕事に就きたいと思ったのがきっかけでした。
現在は難病患者等ホームヘルパーやガイドヘルパーなどの資格を取得し、訪問介護の仕事をしています。

以前は施設に勤めていたこともあるのですが、やはり1対1でご利用者さまと向き合える訪問介護が自分には一番合っているなと思っています。

今回のツアー参加者は、渡邊さんのように若い世代の方が多かったのでしょうか?

渡邊

いいえ、私のような年代の方もいれば、子育てが終わったような、60代くらいの方もいました。

私は移住するとしても、どちらかというと田舎過ぎず都会過ぎず、ある程度便利な町がいいと思っているのですが、逆に本当に自然豊かな場所に移住したいと考えている方もいました。

一言で「移住」っていってもいろんな考えの方がいらっしゃるんだと、勉強になりました。

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今回のツアーに携わっている、ディップの冨樫良樹さん 。

縁もゆかりもない土地に、縁とゆかりを作るために

実際に、ツアーはどのような流れで進んだのでしょうか?

渡邊

まず東京駅に集合し、新幹線で福島駅まで行きました。そこからはバスで浜通りへ向かい、途中「気まぐれ茶屋ちえこ」っていう食堂でランチタイムがあって。

ここのお店がまた、素晴らしくて!味もさることながら、ボリュームもあって、女将さんのおもてなしが最高でした。

ランチの後はいいたて移住サポートセンターに移動して、先輩移住者の経験談をうかがいました。プロジェクターでご自宅の写真を見せていただきながら、実際の生活について語ってくださいました。

移住者の声を実際に聞いてみて、移住への気持ちは高まりましたか?

渡邊

私の場合、もう少し冷静に考えていました。この方は素晴らしい生活を送っているけれど、それは誰にでもできるわけじゃないって。

夢だけで行動するわけじゃなくて、実際に自分がどう行動したらこの方のように満ち足りた生活を送っていけるのかを常に考えていましたね。

夜はホテルに宿泊して、ツアー参加者の交流会が行なわれました。同じツアー参加者といっても、移住へのリアリティというか、希望度合いも皆さん違います。

1ヵ所に「移住」という同じ目的の人がこれだけたくさん集まることってなかなかないので、できるだけいろんな方とお話をしました。

翌日は川俣町の方で、企業訪問や移住者訪問。道の駅で食べたアイスクリームも絶品でした。
私は福島に縁もゆかりもなかったからこそ、縁とゆかりを作るためにここに来たんだと感じましたね。

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移住者交流会&ワークショップでは、移住支援金制度の説明のほか、先輩移住者のリアルな体験談などが語られた

ツアーに参加したからこそ、もっと知りたくなった

今回の移住体験ツアーについて、良い点と改善点を挙げるとしたら?

渡邊

そうですね、今回は企画してくださったディップさんやJTBさん、そして福島の方々の熱意やエネルギーを強く感じた、スペシャルな旅でしたね。

案内していただいた場所やお会いした方々が、全て未来に繋がる経験になると感じました。

改善点としては、これは仕方ないんですが、8月だったのでとても暑かった!農業の視察などもあったので、もしかしたらご高齢の方には厳しかったかもしれませんね。

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株式会社スマイル・ファームの企業訪問

移住体験ツアーに参加してみて、移住への気持ちは変わりましたか?

渡邊

自分がどこに住んでどんな生活をするかってことを、単なる夢としてではなく、現実に叶えていくためにはどう動いたらいいかを、旅の後半ぐらいから深く考えるようになりました。

ツアーに参加する前の気持ちが30%だったとしたら、50%ぐらいまでは移住への気持ちが引き上げられたかな。

実は私、海が好きなんです。今回の旅は、どちらかというと山側がメインでした。だから、今度は海側も見てみたい!っていう気持ちになったんです。

そこで、今度は海側の南相馬の方も見に行く予定を立てました。

その際に、とりあえず仕事の面接にも行ってみることにしています。移住を本気で考えるなら、いろいろ見てから決めたい。そうでなければ、自分が何を望んでいるかもわかりませんから。

初めて訪れた福島はいかがでしたか?

渡邊

福島は、とにかく驚くほどお米がおいしい!お米だけじゃなく、海の幸も山の幸も豊富だから、食事のクオリティがとにかく素晴らしいんです。こんなに豊かな食物が毎日手に入る県は、他にはありません。

それに12年前に大震災に遭ったとは思えないほど、町がきれいでした。特に魅力的だったのは、南相馬にあった大きな図書館です。

震災後に建てられたそうですが、2階建ての屋上から見る夕日が本当に美しかったのを覚えています。震災は確かに悲しいできごとだったけれど、震災がなければこの景色を見ることもなかったのだろうなあって……。

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福島は素晴らしい食文化と美しい景色に恵まれた場所だと語る渡邊さん

やってみて、ダメだったら違う道をいけばいい。

最後に、今移住を検討中の方に対して言葉をかけるとしたら、どんなことを伝えたいですか?

渡邊

自分がどう生きたいかって、すごく大事なことだと思います。私の場合は、自分が笑顔になる場所で生きたい。

無理して生きていくことをしたくないんです。そのために私は、まず自分が行動してみることにしています。もちろん、家族がいる人は自分一人の考えでは決断できないこともあるでしょう。

でも、未来は待っていても来ないので、どんどん自分で歩いて行った方がいいと思います。やってみて、ダメだったら違う道をいけばいいんですから。

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ライター:

フリーライター・リーガルライター。静岡県浜松市在住。 立命館大学法学部卒。2008年から2021年まで13年間パラリーガルとして法律事務所に勤務。破産管財から刑事事件まで、各分野の法律事件に主任として携わる。独立後は主に法律メディアでの執筆やインタビュー取材などを中心に活動中。

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