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OKWAVE運営企業の株を不正売却 インサイダー取引の疑い 公認会計士を逮捕 

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オウケイウェイヴ株でインサイダー取引疑い
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Q&Aサイト「OKWAVE」を運営するオウケイウェイヴ(東京都港区)の株式を巡り、インサイダー取引の疑いが浮上した。東京地検特捜部は20日、財務アドバイザリー契約を結んでいたコンサルティング会社代表で公認会計士の佐久間将司容疑者(53)を金融商品取引法違反(インサイダー取引)の疑いで逮捕した。未公表の情報を基に同社株を売却し、損失を回避したとされる。特捜部は事件の全容解明を進めている。

重要事実を事前に知り株を売却

オウケイウェイヴは2022年4月19日、資金運用を委託していた投資会社から約49億円を回収できない可能性があると公表した。しかし、佐久間容疑者はこの情報を公表前に知り、同月中旬に保有する同社株11万株を約3400万円で売却していた疑いが持たれている。

東京地検特捜部は20日、佐久間容疑者の勤務先であるエムズ・コンサルティング(東京都港区)など関係先を家宅捜索した。特捜部は証券取引等監視委員会と連携し、不正取引の全容解明を進めている。

株価急落、売却で損失回避か

当時、オウケイウェイヴの株価は300円台で推移していた。しかし、回収不能の公表後、翌20日には198円まで下落し、その後も年初来安値を更新した。佐久間容疑者はこの急落を見越し、公表前に株式を売却することで損失を免れたとみられる。

関係者によると、佐久間容疑者は当時、オウケイウェイヴの財務アドバイザリー業務を請け負っており、同社の経営状況を把握できる立場にあった。また、同社の子会社ファンドの代表も務めており、海外法人名義でオウケイウェイヴ株を管理していたという。

企業の反応と影響

オウケイウェイヴは19日、報道を受け「当社が公表したものではなく、当社およびグループの社員に対する事情聴取の事実はない」との声明を発表した。同社は1999年創業で、名古屋証券取引所の新興市場「ネクスト」に上場。Q&Aサイト「OKWAVE」を運営している。

しかし、今回の事件は投資家の信頼を大きく損なうものとなった。特に、新興市場の上場企業にとって、コンプライアンスの確保は極めて重要であり、インサイダー取引の疑惑は市場に与える影響が大きい。証券取引等監視委員会と東京地検特捜部は今後、さらなる関係者への事情聴取を行い、不正取引の全容解明を進める方針だ。

今後の展開

佐久間容疑者は特捜部の任意の事情聴取に対し、不正取引を認める趣旨の供述をしていたとされる。特捜部は、事件の背後に他の関係者が関与していないかも含めて捜査を進めている。

金融商品取引法では、未公表の重要事実を基に株式を取引することを禁じており、違反した場合は刑事罰が科される。今回の事件がどのような司法判断を受けるのか、今後の裁判の行方が注目される。

まとめ

今回のインサイダー取引疑惑は、Q&Aサイト「OKWAVE」を運営するオウケイウェイヴの株価下落直前に、関係者が株を売却したという点で重大な問題をはらんでいる。特捜部は証券取引等監視委員会と連携し、事件の全容解明を進めており、今後の捜査の進展が注目される。

【参照】一部報道について(オウケイウェイヴ)

ライター:

金融機関と不動産会社での勤務経験を経て2014年より金融関係や不動産関係を中心としたフリーライターとして活動。金融関係をはじめ不動産やビジネスのジャンルを中心に執筆しています。

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