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カブール陥落から5年、パスウェイズ・ジャパンが学びと就労の道を広げる

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公益財団法人 パスウェイズ・ジャパン
画像出典:公益財団法人 パスウェイズ・ジャパン プレスリリース

学ぶことも働くことも奪われた若者に、日本での道を開く。難民の背景を持つ若者の受け入れと高等教育を支援する公益財団法人パスウェイズ・ジャパンが、アフガニスタンのカブール陥落から5年の節目にあたり、支援の現状を公表した。

これまでに34名のアフガニスタンの若者を日本に受け入れ、奨学金や日本語講座を通じて学びと就労を支えている。

 

権利を奪われ続ける5年

2021年8月15日のカブール陥落と、イスラム原理主義勢力タリバンによる実効支配の開始から5年を迎える。アフガニスタンの人々は生活における様々な権利を制限され、特に女性は中等・高等教育や就業の機会を奪われた。前政権の関係者や人権活動家、少数民族なども脅迫や拘束など危険な状況にさらされている。

状況はさらに悪化している。2025年8月以後の国際情勢の変化により、イランとパキスタンでも避難民に対する政策が見直され、両国に避難していた多くのアフガニスタン人が強制的に帰還させられる事態となった。逃れた先でも安住できない、行き場のない状況が広がっている。

日本で学ぶ機会に2500名以上が応募

パスウェイズ・ジャパンは、日本国外から難民の若者を受け入れ、日本語学校で2年間学び、進学・就職を目指すプログラム「日本語学校パスウェイズ」を実施している。困難な状況から日本で新しい未来を切り拓こうとする若者は多く、応募は昨年の1793名から今年は2570名へと増えた。2027年度は選考を経て約20名が来日する予定だ。

課題もある。同プログラムは「留学」の在留資格で来日するため高校卒業が必要だが、アフガニスタンでは女性が中等・高等教育から排除されて5年が経ち、「高校を卒業できない」女性が増えている。そうした状況でもオンライン教育などの機会を見つけ、国際的に受験可能な資格検定に合格して応募を目指す人も出てきている。欧米諸国が受け入れを縮小するなか、日本で次のステージに進む道を切り拓いている。

 

奨学金と日本語講座で自立を支える

日本に退避した人々や、留学中に帰国困難となった元留学生は、公的支援制度が限られるなかで生活基盤を築くために多くの課題に直面する。同財団の「渡邉利三国際奨学金」では、2026年度の奨学生25名のうち6名がアフガニスタン出身で、うち3名は女性だ。専攻は医療、国際関係、情報科学、経済と多様で、それぞれの専門分野の知識を深め、将来社会に貢献することを目指している。

同財団は2022年からアフガニスタン退避者向けに「しごとのための日本語講座」も開講してきた。2025年度は初中級コースとJLPT N3対策コースを開き、のべ31名が受講。修了者の転職やN3合格などの成果につながっている。さらなるキャリア形成に向けてN2レベルの学習を望む声も寄せられ、2026年度はN2受験準備講座を始める予定だ。

受け入れの知見を共有し仕組みづくりへ

同財団はアフガニスタン退避者受け入れコンソーシアム(AFA)のメンバー団体として、難民・避難民に対する日本語教育など受け入れ体制の充実に向けた政策提言にも取り組んでいる。2021年以降、教育機関やNGOなど関係者との定期的な情報交換会を続けており、近年は政府関係者も含めた学びあいの場が生まれている。

すでに来日した学生は、日本語学習とアルバイトを両立させながら歩みを進めている。昨年度は卒業生5名のうち1名が大学、2名が専門学校へ進学し、就職して日本社会で活躍する人も出てきた。実績が、後に続く若者の道しるべとなっている。

 

共に暮らし活躍できる社会へ

パスウェイズ・ジャパンは2016年から続く受け入れ・自立支援事業で、これまでにシリア、アフガニスタン、ウクライナから232名(同伴家族含む)を受け入れ、日本語・高等教育を提供してきた。卒業生のうち70名以上が就職している。2021年に一般財団法人として設立され、2024年に公益財団法人として認定された。

同財団は、アフガニスタンで学び働くという基本的な人権が抑圧される状況が一日も早く改善されることを願いつつ、その日が来るまで若者が日本で未来を歩む道筋を広げていくとしている。多様な背景を持つ人々が共に暮らし、活躍できる社会の実現に向け、教育機関や企業、行政、当事者と協力して日本語教育や就労支援の充実に取り組む考えだ。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、ウェルビーイング関係が多め。

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