
X(旧Twitter)上で、スノーボード男子日本代表・濱田海人(はまだ・かいと)選手による過去の性暴力被害を名乗る投稿が拡散している。投稿を行ったのは「keiko ohashi」氏で、自身の息子が濱田氏から小学生時代に性被害を受けたと訴えた。被害内容には詳細な暴行の描写が含まれており、被害者がPTSDを発症し障害者手帳を交付されたことも明らかにしている。
投稿は10月25日午後に行われ、26日3時現在約88万件の閲覧を記録している。
SNS上で告発広がる 滝沢ガレソ氏もスポンサーに照会
情報拡散の発端となったのは、インフルエンサーの滝沢ガレソ氏(@tkzwgrs)の投稿だった。ガレソ氏は9月にも「ムラサキスポーツ契約アスリートである濱田海人選手について、過去のいじめに関する問い合わせメールを送った」と報告していたが、今回改めて「性被害を訴える投稿が出ている」としてスポンサー企業に事実確認を促すポストを投稿。
「事実にしろそうでないにしろ、まだ広まっていないようなので早急にご対応いただいた方がよろしいかと」と記しており、火消しが間に合わない前に企業側の対応を促す意図がうかがえる。
被害者家族の主張 「謝罪なく活動継続」「スポンサーも認知」
被害者の母親を名乗る「keiko ohashi」氏は、被害時期を「息子が9〜10歳、濱田氏が11〜12歳だった2年間」と特定。投稿内では、「肛門への挿入」「精液を舐めさせる」といった性的暴行が複数回にわたって行われ、脅迫・暴力も伴っていたと主張している。
さらに「濱田氏は2024年8月、仲裁に入った佐藤竜氏の前で事実を認めた」と記した上で、「謝罪の言葉はなく、示談金700万円を提示されたが受け取っていない」と説明している。
同氏は「性被害の再発を防ぐため、キッズのレッスンを担当しているスポンサー企業には早急な対応が必要」と訴えており、ムラサキスポーツなど複数のスポンサーがこの状況を把握していながら契約を継続していると批判している。
濱田海人とは 北京五輪代表の若手スノーボーダー
濱田海人氏は1999年生まれの北海道出身スノーボーダー。スタイルマスターとして世界大会で複数の優勝実績を持ち、2022年の北京オリンピックではスロープスタイル8位、ビッグエア15位に入賞した。2026年ミラノ五輪出場を目指し、ムラサキスポーツ、SALOMON、GIRO、BSRABBITなどがスポンサー契約を結んでいる。
2024年には「FIS Tiger Ridge Mountain Park Round1」で優勝、「Red Bull Heavy Metal」でも優勝するなど競技成績は国内トップクラス。現在もワールドチャレンジャー所属として活動を続けている。
才能のある選手であることは間違いないが、騒動後、本人は26日現在沈黙を貫いている。
スポンサー対応に注目 「未成年時の行為」でも倫理問われるか
今回の告発は刑事責任を問える時効を過ぎているとされ、法的手続きではなく「謝罪と社会的説明責任」が焦点となる構図だ。スポンサーであるムラサキスポーツは、契約アスリートに関する問い合わせメールを受けているとされるが、現時点で公式コメントは確認されていない。
SNSでは「スポンサー企業として説明責任がある」「被害者の声を軽視するな」といった投稿が相次ぐ一方、「当時未成年同士の行為に刑事罰を求めるのは難しい」とする意見もあり、議論は分かれている。
被害を公表した母親は投稿の末尾で「仕返しをしたいのではなく、同じ思いをする子どもが出ないように」と訴えている。性被害の告発が繰り返される中で、企業や競技団体がどのように説明責任を果たすかが問われている。
ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)のジャニーによる長年の性加害問題が社会問題化したことで、特に未成年者に対する性暴力への意識や、スポンサー企業に求められる倫理的責任は格段に厳しくなっている。
今回の被害者とされる息子もジャニーズ問題が明るみになったことで自身のかつての問題を思い出し、PTSDを発症したという。ジャニーが与えた影響の大きさたるや、本当にこれ以上ない大罪を犯した鬼畜であり、つくづく罪に問われることなく、死んだことが許されない存在だったことがわかる。
性被害の告発が繰り返される中で、今回も企業や競技団体がどのように説明責任を果たすかが厳しく問われている。



