コバエ混入の衝撃写真が拡散

埼玉県蕨市の二郎系ラーメン店「豚ラーメン 蕨本店」をめぐる炎上が止まらない。
常連客への暴言や返金拒否が拡散され批判を浴びた同店に、今度は「昔の話」として、提供されたラーメンに黒コショーかと思ったら、コバエが何匹も沸いていたという証言がSNSで拡散された。投稿者が公開した写真には、ご丁寧にスープに浮かぶ小さな虫の姿が確認でき、SNSでは「衛生以前に営業停止レベル」と怒りの声が渦巻いた。
実際にコバエ混入を報告した客は「半分食べた段階で気づいて吐き気がした。返金は受けられたが、もう二度と行けない」と記しており、食品衛生の観点からも深刻な疑念が浮かんでいる。
元アルバイトが語る「給料未払い」と劣悪環境
さらに元従業員とされる中国人アルバイトの証言も波紋を呼んでいる。
「3か月働いても給料を一度も受け取れなかった。製麺場はネズミの糞だらけで、掃除のたびに罵声を浴びた」と告発。警察を呼んだ際に「後で払う」と約束されたが、いまだに未払いのままだという。
これには、「さすがに中国人にはじめて同情するわ」などの投稿が相次いでいる。
もともと、この元バイトの詳言をくさしていたお店のものと思われるアカウント「豚ラーメン客用マニュアル」には、客を「クソ客」と罵倒し、「低評価をつけるならフレンチ行け」など挑発的な発言も散見される。店側と無関係だとする証拠はないが、炎上中の言動と呼応しているかのような内容に、SNSでは「店主が運営しているのでは」との憶測まで広がった。
ネット上では「異物混入どころか労務違反だ」「従業員を搾取するブラック体質」と批判が集中。炎上は接客や衛生だけでなく、労務管理の領域にまで拡大している。
常連の本音 「店主はヤバいけど、味は確か」
ただし、一部の蕨在住の常連からは複雑な声も漏れる。
「あそこは店主がヤバいのは間違いない。でもラーメン自体は美味いんだよ。中毒性のある味で、好き嫌いは分かれるけどハマる人はハマる」
実際、炎上前の口コミには「味は二郎系でもトップクラス」といった高評価も少なくなかった。だが、暴言・虫・未払いと不信感が重なれば、味だけで客を引き留めるのは難しい状況だ。
昔は違った地域に愛される店だったのに……
とはいえ、この店も昔は違ったようだ。遡ること2015年、3周年イベントを開催した際にブログに掲載された店主の笑顔は「人のよさそう」であり、開店と同時に満席になる様子が伺える。
口コミサイトでも当時は「量も味も最高」「近隣に愛される一杯」と高評価が並び、熱狂的な支持を集めていた。
名店から転落 1.7の低評価に
しかし炎上した2025年9月19日現在、Googleの評価は1.7。コメントは2000件近くに達し、その多くが炎上後の低評価で埋め尽くされている。
往年の「味への絶賛コメント」が霞むほどの急落ぶりに、ファンからは「かつての豚ラーメンはどこへ行ったのか」と落胆の声が漏れている。
再起の条件は“初心に帰ること”
二郎系特有の“強気営業”は文化として肯定されることもあった。だが、暴言、虫の混入、給料未払い疑惑と三重苦が重なれば、「文化」ではなく「不祥事」として断罪される。
幸いなことに、二郎系の汚い盛り付けは昔から「豚のエサ」と揶揄されるほどであり、多くの店舗でもカウンターは油に塗れ不潔そのものであり、それでも客たちはその不潔さをものともしない屈強の男たちである。コバエがたかっている程度の風評被害など、他のラーメンやレストランでは一発で致死レベルの致命傷になるだろうが、今回はもしかしたら、あまり影響はないかもしれない(店主さえ、鋼のメンタルをもっていればだが……)。
これまで地元に愛される美味いラーメンをつくってきた店主である。
ぜひとも、ここは、商売の基本に立ち返ることだろう。商売は、客や従業員、地域に誠実であること。口調は横柄でいいかもしれないが、根底には感謝がなければダメだろう。慢心を捨て、初心に帰り、再び近隣住民に愛されるラーメンをつくるところから再起を図るしかないのではないか。
さてはて、ここから巻き返せるのかは知らんが。