
SNSで“アボカド詐欺”“桃詐欺”が急増。農家直送を装いDM誘導、「口座確認」で高額送金を求める手口に注意が必要だ。
SNSで広がる“果物詐欺” 巧妙な手口に注意
NS上で、“アボカド詐欺”“桃詐欺”と呼ばれる新たな詐欺被害が話題になっている。
手口は、「農家直送」を装ったものだ。
詐欺アカウントは、農家や果樹園のようなプロフィールを作成し、おいしそうなアボカドや桃の写真を投稿。
「豊作で余っているので安く販売します」
「訳あり品なので格安です」
などと、お得感をアピールして購入希望者を募る。
近年は、生産者がSNSで直接販売するケースも珍しくないため、不自然さを感じにくいのが特徴だ。
DMでやり取り後、“口座ロック”等を理由に誘導
購入希望者がDMを送ると、最初は普通の通販のようにやり取りが進むという。
しかしその後、
「お客様の口座は実名確認が完了していないためロックされています」
などと説明されるケースが報告されている。
さらに、
「銀行協会の担当者とやり取りしてください」
として、LINEアカウントへ誘導。
そこで、
「正常に送金できるか確認したいので10万円振り込んでください、すぐに返金します」
などと高額送金を要求されるという。
被害報告を投稿したユーザーは、この時点で詐欺だと気付いたと語っている。
SNSでは「途中まで普通に信じた」の声
今回の件について、XやThreadsではさまざまな声が上がっている。
「最近インスタの果物販売、本物か詐欺かわからない」
「農家さんを応援したい気持ちを利用してるの悪質すぎる」
「DM誘導された時点で警戒した」
など、不安や怒りの声が広がっている。
一方で、
「本物の農家さんまで疑われそう」
という懸念も。
実際、SNS販売自体は一般化しており、善良な生産者も多く利用している。
だからこそ、本物っぽさを悪用した詐欺が成立しやすくなっているのだ。
なぜ“果物詐欺”に騙されてしまうのか
今回の詐欺が厄介なのは、「投資」や「副業」ではなく、“日常の買い物”に見える点にある。
高額投資の話なら警戒する人でも、
「旬の桃を安く買える」
「産地直送のアボカド」
となると、心理的なハードルが下がりやすい。
さらに、
・物価高
・産直ブーム
・農家応援文化
・SNS通販の一般化
などもあり、「少し安いなら買ってみよう」と思いやすい環境ができている。
「口座確認のため送金」は典型的な詐欺文句
専門家や警察も繰り返し注意喚起しているが、
「本人確認のため送金してください」
「口座確認のため振り込んでください」
という文言は、典型的な詐欺手口として知られている。
特に、
・LINEへ誘導される
・個人口座へ振込を求められる
・急かされる
・“今だけ”を強調される
場合は要注意だ。
果物購入の話だったはずが、突然“高額送金”の話になった時点で、一度立ち止まった方がいいだろう。
被害に遭った場合の対応は?
もし送金してしまった場合は、
・追加送金をしない
・相手とのやり取りを保存
・振込履歴を確保
・DMやLINE画面をスクリーンショット保存
することが重要だ。
その上で、
・警察相談専用窓口「#9110」
・最寄り警察署
・消費生活センター(188)
などへ相談する必要がある。
また、振込直後なら銀行側で組戻し対応できる可能性もあるため、金融機関への連絡も急いだ方がいい。
法律的にはどんな問題になるのか
今回のケースでは、
・詐欺罪
・電子計算機使用詐欺
・不正送金関連犯罪
・個人情報詐取
などに発展する可能性がある。
特に、“銀行協会”など実在する組織を装う行為は悪質性が高い。
ただしSNS詐欺は、
・匿名アカウント
・飛ばし口座
・海外経由
なども多く、返金や犯人特定まで至らないケースも少なくない。
だからこそ、“被害後”ではなく、“被害に遭わないこと”が重要になる。
「安すぎる」「DM・LINE誘導」は一度疑うべき時代に
現在のSNSでは、
・農家直送
・訳あり特価
・数量限定
・産地直売
といった投稿が大量に流れてくる。
もちろん本物も多い。
しかし、
・異常に安い
・プロフィール情報が少ない
・コメント欄を閉じている
・すぐLINEへ誘導する
・支払い方法が振込のみ
といった特徴がある場合は、慎重に確認した方がいいだろう。
“お得な買い物”のはずが、いつの間にか高額送金の話になっていた。
そんなケースが、今SNS上で実際に起きている。
“善意”を利用する詐欺は今後も増える可能性
今回の“アボカド詐欺”“桃詐欺”は、単なるネット詐欺ではない。
「農家を応援したい」
「生産者から直接買いたい」
という、人の善意や信頼感を利用した手口でもある。
だからこそ悪質性が高い。
SNS時代では、“身近で親しみやすい詐欺”ほど警戒されにくい。
「少し安い」「今だけ」「DMください」。
そんな言葉を見た時こそ、一度冷静になる必要があるのかもしれない。



