
最近、有名起業家を広告塔にした「高額オンラインスクール」を巡るトラブルが絶えない。そんな中、またしても大型炎上案件が勃発した。
舞台となっているのは、WEIN/BACKSTAGE Groupの溝口勇児氏らが関わるビジネススクール「REAL VALUE ACADEMIA(リアルバリューアカデミア・以下RVA)」だ。
インフルエンサーのエンターテイナー魔王折原氏による内部告発を皮切りに、次々とスクールの“お粗末な実態”が露呈。ついには運営トップが事実を認め、希望者への全額返金対応に追われるという前代未聞の事態に発展している。
鳴り物入りでスタートした「RVA」の豪華すぎるカタログスペック
そもそもRVAとは何なのか。今年(2026年)2月に開講したばかりの同スクールは、「起業や事業成長を目指す人を対象に、現役経営者の知見をもとに実際の事業を動かしながら学ぶ」という触れ込みの実践型経営スクールだ。

特筆すべきはその“豪華な布陣”。連続起業家の溝口勇児氏をはじめ、実業家の堀江貴文氏、三崎優太氏といった錚々たる面々が監修に名を連ねている。募集サイト(LP)やプレスリリースでは、以下のような魅力的な提供内容がズラリと並んでいた。
- 専属マネージャー(現役経営者)による事業進行の伴走支援
- 少人数制クラスによる継続性と相互フィードバック
- 市場や競合を踏まえた事業設計、集客・営業・収益モデルの構築
- 一流経営者の判断基準を学習した「独自AIサポート」
- 「200本以上」の講義動画が見放題
受講料は約80万円と決して安くない。しかし、この豪華メンツと手厚いサポート体制なら……と、自らの成長に投資する思いで大金を支払った受講生も多かったはずだ。
タレコミは事実だった!「50名限定」の嘘と存在しない講義
しかし、フタを開ければ待っていたのは約束とは程遠い実態だった。本誌が入手した受講生たち(1期生)のLINEグループのスクリーンショットには、悲痛な叫びと怒りの声が並んでいる。
発端となった折原氏が開示した内部告発によれば、その手口はあまりにずさんだった。
「50名限定で残り2名。今すぐ契約しないと加入は難しい」と焦燥感を煽るような営業トークで集客しておきながら、実際の1期生は140名以上の大所帯。少人数制どころか「想定以上の人数により運営が機能しきれていない」と受講生が不満を漏らすほど、サポート体制は崩壊していたのだ。
問題は人数の水増しだけではない。事前告知されていたコンテンツも“ハリボテ”だった。
「200本以上の講義動画」とデカデカと謳われていたが、実際のマイページに用意されていた動画はわずか13本程度。「溝口さんの思考をインプットしたAIから24時間アドバイスを受けられる」という目玉機能に至っては、入学から1ヶ月経とうとしても「まだ試すことができないまま」という有様だったのだ。
高いお金を払ったにもかかわらず、約束された分量の講義もサポートも用意されていないこの状況に、受講生からは「景表法違反で行政処分対象になりそう」「詐欺ではないか」との声が噴出していた。
運営側は白旗で全額返金へ。しかし肝心の「トップ」は雲隠れ?
この告発がSNSで一気に拡散されると、事態は急転直下。REAL VALUE CONFERENCE CEOの福谷学氏がX上で声明を発表し、タレコミ内容が事実であったことをあっさりと認めた。
福谷氏は「『50名限定』という告知と実際の参加人数」「『動画コンテンツ数』の表現」「『一部サービス』の提供状況」について、説明と実態に乖離があったと謝罪。「想定を上回る反響があり、増枠等の判断を行った」と釈明しつつも、運営側の慢心であり責任として、希望者には理由を問わず「全額返金」に応じると発表した。
しかし、この幕引きには大きな違和感が残る。今回、長文の謝罪声明を出して火消しに走ったのは、スクールの顔であるトップの溝口氏でも、同氏の右腕でナンバー2のまさにぃ氏でもなく、福谷学氏なのだ。
自らの名前とカリスマ性を大々的にアピールして80万円もの高額な受講料を集めておきながら、いざ特大の不祥事が発覚すると当の本人たちは表に出てこず、別の人間に泥を被らせる――。教育を提供する組織のトップとして、その責任感と危機管理姿勢はいかがなものか。
これには追及の手を緩めない折原氏も「代表の溝口勇児さんではなく福谷学さんから声明が出た。普通は代表が出す気がしますけどね」とチクリ。さらに「生徒募集してからカリキュラム内容を考えた」といった、さらなる疑惑の存在も匂わせている。
著名人の名前と豪華なカリキュラムで集客し、実態が伴わないまま高額な費用を請求する。最近、こうした「高額起業スクール・情報商材」を巡るトラブルが後を絶たない。「本気で人生を変えたい」という切実な思いや焦りにつけ込む巧妙な手口には、くれぐれもご注意いただきたい。
全額返金で幕引きとなるのか、それともさらなる問題へと発展するのか、この騒動はまだまだ火種が燻り続けている。



