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IROHA CRAFTと日本エムテクス、建築廃材をワクワクへ変える共創

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IROHA CRAFTと日本エムテクス、建築廃材をワクワクへ変える共創
提供:株式会社アトリエいろは一級建築士事務所

「もったいない」という感性と、捨てられた素材を蘇らせる技術。山梨のリノベーション界を牽引するIROHA CRAFTと、アップサイクル建材の旗手・日本エムテクスの共創が、建築業界の常識を鮮やかに塗り替えようとしている。

 

「ゴミ」が主役に躍り出る。異色コラボの全貌

建築現場において、廃棄物は長らく「処理すべき負債」でしかなかった。しかし今、その常識が覆ろうとしている。

山梨県韮崎市の「IROHA CRAFT(株式会社アトリエいろは一級建築士事務所)」と、卵の殻やデニム端材を建材へ蘇らせるパイオニア「日本エムテクス」が、循環型リノベーションの共創を開始した。

2026年4月12日、リノベーションの聖地「アメリカヤ」の8周年イベントで披露されるのは、現場廃材から生まれた「アップサイクルボード」による看板製作だ。これは単なるワークショップではない。地方の感性と都市の技術が結託した、極めて実戦的な「資源再定義」の宣戦布告である。

「現場から出たものは、また現場へ」唯一無二の循環

なぜ、この二社の連携が耳目を集めるのか。それは、リサイクルという言葉に漂う「我慢」や「高コスト」のイメージを、彼らが「クリエイティビティ」で一掃したからだ。

日本エムテクスは、年間20万トン廃棄される卵の殻を壁紙「エッグウォール」に変えるなど、素材に吸放湿性という「機能」を付与する技術を持つ。対するIROHA CRAFTは、現場で発生する廃材を地域住民へ開放し、求める人と資源を直結させるハブを自前で構築した。

「現場から出た廃材を、またその現場に戻す」。この、物理的にも心理的にも最短距離の循環こそが、従来の広域的な廃棄物処理にはない、圧倒的なリアリティを生んでいる。

ウッドショックを「希望」に変えた、あるパン屋の教え

 

この共創の原点には、一人の建築家の「気づき」があった。 きっかけはコロナ禍によるウッドショック。木材価格が高騰し業界が悲鳴を上げる中、IROHA CRAFTの千葉健司氏は、街のパン屋が「パンの耳」を無料で配る光景に目を留めた。

「建築会社にも、同じことができるのではないか」

国道沿いに設置された廃材ボックス「Scrap Wood」。そこに置かれた木材が瞬く間に消えていく光景を見て、千葉氏は確信した。「自分たちにはゴミでも、誰かにとっては価値ある資材なのだ」と。

この現場主義の哲学に、20年前から「アップサイクル」という言葉なき時代を孤独に戦ってきた日本エムテクスの岡本晋弥氏が共鳴した。岡本氏は「かつては『良いことだけど、高いよね』と見向きもされなかった。しかし、IROHA CRAFTのような感性と出会い、ようやく廃材活用の面白さを身近に届けられる」と語る。

思想を「体験」へ翻訳する力

IROHA CRAFTと日本エムテクス、建築廃材をワクワクへ変える共創
提供:株式会社アトリエいろは一級建築士事務所

サステナビリティ。その耳慣れた言葉を、私たちはどこか「遠い誰かの課題」として消費してはいないか。

IROHA CRAFTと日本エムテクスの取り組みが教えるのは、「課題を面白がる」という逆転の発想だ。木材の高騰という逆境を資源再定義の機会に変え、難解な環境問題をワークショップという「体験」へと翻訳する。

地方の小さな現場から生まれる「もったいない」という切実な感覚に、都市の洗練された技術が火を灯す。この熱量こそが、硬直した日本企業の「SDGs疲れ」を打破する、真の処方箋となるはずだ。

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サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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