
お笑いタレント・やす子への不適切投稿から丸1年。破天荒キャラで“新時代のテレビタレント”として一世を風靡したフワちゃん(年齢非公表)は、活動休止以降、いまも地上波から姿を消したままだ。
近ごろは番組内で名前が取り上げられたり、業界関係者が復帰を示唆する発言も相次ぐが、SNSでは「もう見たくない」「スポンサー軽視は許されない」と批判が渦巻く。過去の遅刻癖やスタッフとの摩擦といったトラブル歴も蒸し返され、復帰の道筋は依然として見えてこない。
不適切投稿で活動休止に追い込まれたフワちゃん
2024年8月4日。お笑いタレント・やす子(26)が《やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす》とXに投稿した。
これを引用し、フワちゃんが暴言を浴びせたことで事態は一変した。従来の“自由奔放な人気者”というイメージは一夜にして崩れ、世間の怒りを買った。
結果、出演していた「Google Pixel」のCMは急きょ非公開となり、レギュラー番組『フワちゃんのオールナイトニッポン0』(ニッポン放送)も打ち切り。破天荒さを売りにしてきたキャラクターは「ただの迷惑な炎上芸人」と断じられ、フワちゃんは表舞台から姿を消すことになった。
今回の不適切投稿が致命傷となったのは、実はそれ以前から彼女に対する不信感が業界内外に蓄積していたからでもある。
生放送やロケ現場への遅刻は日常茶飯事と揶揄され、収録を混乱させたことが度々報じられた。大御所タレントを待たせる場面すら目撃され、「時間にルーズすぎる」という烙印が押されていた。
また、現場でのスタッフへの対応をめぐっても不協和音が広がっていた。破天荒キャラを超えて、裏では指示を無視したり高圧的な態度を取ったとの証言が業界に流れ、次第に「扱いづらいタレント」との評価が強まっていた。
語学力を生かした海外ロケでも現地スタッフとの調整を軽視し、撮影が大幅に遅れたと伝えられるケースもあり、奔放さが裏目に出ていた。
こうしたエピソードが積み重なった結果、不適切投稿という行為は「やはりそういう人物だったのか」という印象を補強し、視聴者の失望と怒りを一層強めた。SNS上でも《前から問題が多かった》《不祥事は氷山の一角》といった声があふれた。
活動再開をにじませた“グッドポーズ”
活動休止から1年を目前にした2025年7月29日、フワちゃんは自身のX有料サブスクに《色々ゆっくり考えてます》と綴り、親指を立てた写真を添えた。
明るい笑顔と“グッドポーズ”は「復帰の予兆」とも受け取られたが、世間の反応は冷ややかだった。
《あれだけ迷惑をかけておいて反省が軽すぎる》《キャラでごまかすから謝罪の誠実さが伝わらない》《スポンサーが受け入れるはずがない》といった否定的な意見が相次ぎ、復帰を望む声はかき消される。SNSの空気は、かつての人気者に対して容赦なかった。
業界人のラブコールと世論の乖離
その一方で、業界関係者からの“待望論”は絶えない。
9月3日放送の『人間研究所〜かわいいホモサピ大集合!!〜』(日本テレビ系)では、プロデューサーの佐久間宣行氏が「やらかした人のほうがこの番組に合う」とコメントすると、伊集院光が「フワちゃんだよ、フワちゃん」と即座に名指し。画面には《※フワちゃん、いつでもお待ちしています》のテロップが流れた。
また、元放送作家の鈴木おさむ氏もXで「YouTubeで待っている」と呼びかけ、愛情を込めたエールを送った。
だがSNSでは《伊集院まで名前を出すのはズレすぎ》《スポンサーの意向を無視した発想》《テレビに戻すな、YouTubeで勝手にやれ》と批判が噴出。業界内の温度感と世論の感覚が大きく乖離している現実が浮かび上がった。
“有吉の夏休み”からも姿を消す
象徴的だったのは、フワちゃんが毎年出演してきた『有吉の夏休み』(フジテレビ系)だ。2024年の放送では出演シーンがすべてカットされ、翌2025年版では野呂佳代が新メンバーに加わった。
吉村崇が「諸々ありましたから」と説明し、フワちゃんの不在を暗に示した。かつて“現場力”や“ロケ能力”を高く評価されていた彼女だが、番組からの完全排除は業界の厳しい判断を象徴していた。
渡部建との“決定的な違い”
2020年に「多目的トイレ不倫」で活動を自粛したアンジャッシュ渡部建(52)と比較されることも多い。渡部は1年半の沈黙を経て配信やYouTubeで人気を取り戻し、Netflixの大型番組でもメインを務めた。SNSでは《渡部はもう許された》《食レポをまた見たい》といった前向きな声が増えている。
しかし、それでも地上波への完全復帰は果たせていない。さらに、渡部とフワちゃんとの最大の違いは視聴者の空気にある。
渡部には「吹っ切れて面白くなった」との再評価が芽生えつつあるのに対し、フワちゃんには《不快》《生理的に無理》と拒否反応が依然として支配的だ。
ワイドショー関係者も「両者に共通するのはスポンサーNG。しかし決定的な違いは世論。渡部は一定層に受け入れられているが、フワちゃんにはその兆しが全くない」と断言する。
遅刻癖や現場での摩擦、そしてやす子への不適切投稿。積み重なった不信感に世論の拒否が加わり、フワちゃんの地上波復帰は遠のくばかりだ。
《スポンサーNGタレントは不要》《もう笑えない》という声が渦巻くなか、本人がいかにテレビ復帰を熱望しても、現状では受け入れられる兆しは見えない。名前を耳にする機会が増えても、かつての舞台に戻る日はまだ遠い。