
株式会社NEW GATE(本社:東京都新宿区)。2013年の設立からわずか10年余りで全国に拠点を展開し、従業員数350名を超えるまでに成長した。その歩みの中心には、代表取締役・長田智明氏の“挫折と挑戦の物語”がある。
青年時代の原体験 「人が報われる社会をつくりたい」
長田氏が人材業界に飛び込んだのは20代の頃。営業職として企業と人をつなぐ仕事に携わるなかで、現場で働く人々の不安定な立場や将来への焦りを幾度も目の当たりにした。
「現場を支える人が安心して働けなければ、企業も社会も持続できない」
そう痛感したことが、後の起業への原点となった。
起業という決断 「たとえ無謀でも挑む価値がある」
2013年、長田氏は周囲の反対を押し切り、NEW GATEを設立。
「新しい門を開き、挑戦の舞台を広げたい」
その思いを社名に託した。
当初は小さなオフィスに数名の仲間と共にスタート。資金繰りに奔走し、仲間が離れていく中で、真夜中の事務所で一人涙を流した夜もあったという。
「ここで諦めたら、本当に終わる」
その決意が、今日のNEW GATEの基盤をつくった。
社員数100名突破 「家族のような組織から企業への転換」

設立から数年、徐々に仲間が増え、社員数が100名を超えた。
「顔と名前をすぐに一致できない社員が増えていたんです」
それは喜びであると同時に、責任の重さを痛感させる出来事だった。
“家族経営”から“企業経営”へ。長田氏は専門家を顧問に迎え、労務管理・教育制度・福利厚生を整備。組織の基盤づくりに大きく舵を切った。
初の地方拠点 「東京だけでは夢を叶えられない」

次なる挑戦は、地方拠点の設立。最初に開設したのは大阪営業所だった。
「東京だけでは限界がある。地方の優秀な人材や企業と手を取り合わなければ、社会に広がる価値は提供できない」
資金的にもリスクを伴う決断だったが、大阪での挑戦は成功。その後、福岡・札幌・仙台・名古屋・広島へとネットワークを広げた。拠点が増えるたびに「NEW GATEの輪が全国に広がる」という実感が、社員の誇りを育てていった。
コロナ禍という試練 「止まらないために走り続けた」
設立から順調に拡大していた矢先の2020年。新型コロナウイルスの影響で、営業代行や人材紹介の案件は急速に縮小。会社は大きな転換点に立たされた。
「このままでは社員を守れない」
長田氏は即座に判断し、SESや派遣事業へ注力する戦略に切り替えた。さらにWeb開発や動画制作、BPOなど新規事業にも挑戦。逆境をチャンスに変えるスピード感は、社員からも「社長は誰よりも走っていた」と語り継がれている。
結果、コロナ禍をきっかけに事業基盤を強化し、むしろ飛躍の原動力となった。
忘れられない勝利 「大手企業との契約を勝ち取った夜」
起業から数年後、業界大手とのコンペに挑んだ。規模でも知名度でも劣るNEW GATEに勝ち目は薄いと思われたが、長田氏は言葉で勝負した。
「私たちは御社の一案件をこなすためではなく、共に未来を創るために挑戦したい」
熱意が伝わり、契約を勝ち取った瞬間、事務所は歓喜と涙であふれた。
その夜は、社員に「この会社で人生を懸けられる」という確信を与えた出来事となった。
未来への展望 「日本から世界へ、新しい門を開く」

現在、NEW GATEはSES・WEB開発からM&A・保育園運営に至るまで多角的に展開し、従業員数350名を超える企業に成長した。
しかし長田氏は言う。
「これはまだ通過点に過ぎない」
今後はAI・DXを活用した新規事業、地方拠点のさらなる拡大、そしてグローバル展開を視野に入れている。
「日本から世界へ。社員一人ひとりが挑戦し続けることで、新しい門を開き続けたい」
その言葉には、苦境を超えてきたリーダーならではの確信がにじむ。
「次の挑戦」を求める人へ
涙を流した夜も、苦しい時期も、仲間と喜びを分かち合った瞬間もすべて、NEW GATEの歴史となった。
ここで働くことは、単なる“仕事”ではなく、“未来を共に創ること”。
今、NEW GATEは新しい仲間を求めている。次にこの門を開くのは、あなたかもしれない。