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宅配ピザ「ナポリの窯」激震 ストロベリーコーンズ創業者の息子宮下貴弘が社長就任も、パワハラで社内崩壊へ

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創業者死去と息子の社長就任

ナポリの窯 HPより
ナポリの窯 HPより

宅配ピザ大手「ナポリの窯」(全国に100店舗以上、従業員は1000人規模)で、深刻な経営トラブルが発生している。発端は2024年11月、創業者の宮下雅光社長が死去したことだった。突然の死を受け、息子の宮下貴弘氏が急遽新社長に就任。しかし、その振る舞いが「度を越えたパワハラ」として社内で深刻な混乱を招いている。

 

遺言が示した“後継者”は息子ではなかった

問題を一層複雑にしたのは、創業者が生前に残していた遺言の存在だ。そこには「息子に会社経営は無理。もし私が亡くなった場合、経営は親交の深い実業家・木野将徳氏に託す」と明記されていた。木野氏は通信会社エックスモバイルの社長を務め、創業者と経営上の相談を重ねてきた信頼関係があったとされる。

一方、突如経営の座についた息子の貴弘氏は、この遺言に強く反発。「俺の会社を他人に渡すくらいなら会社ごと潰してやる」と暴言を吐き、退任要請を拒否。株主総会の開催にも応じず、法廷闘争に突入する異例の事態に発展した。

 

社員に向けた“戦争宣言”

新社長によるパワハラ発言の数々は衝撃的だ。社内会議では次のような言葉を放っている。

「まず、マネージャーという役職はなくなる。人は減っていい。リストラだ。今は戦時中だ。憲法を廃止する。戦時中は憲法が除外された。労基なんか上等。俺は社員に飯を食わせる義理はない」

法を無視するような発言に加え、「木野氏に経営権を奪われるくらいなら、会社を徹底的に破壊する」との姿勢を示し、過激なリストラとパワハラを連発している。

実際、会議では社員へリストラを通告し、戦時中を引き合いに「労基法を無視してやる」と言い放った記録も残っている。

 

社内に広がる疲弊と絶望

従業員からの内部告発によると、すでに一部社員は心身を壊し、休職や退職を余儀なくされている。現場は深刻な人手不足に陥り、店舗運営にも支障が出始めている。

「従業員に責任は一切ない。むしろ日々の現場を支えているのは彼らだ。しかし息子社長の暴走で、店舗崩壊の危機にある」と社内関係者は悲痛な声を上げる。

現場従業員に対しては「あと2~3か月耐えれば状況は変わる」という呼びかけもなされているが、裁判を通じた経営権の移行が実現するまでは混乱が収束する見通しは立っていない。

 

「ナポリの窯」を展開するストロベリーコーンズとは

今回の騒動の舞台である「ナポリの窯」は、仙台市に本社を置く株式会社ストロベリーコーンズが手がけるブランドのひとつだ。ストロベリーコーンズは「ストロベリーコーンズ」「ナポリの窯」「シカゴピザ」の3ブランドで全国27都道府県に展開しており、ピザーラ・ドミノ・ピザ・ピザハットに次いで国内シェア4位の宅配ピザチェーンである。

特徴的なのは、業界初となる「1枚で4つの味が楽しめるフォーシーズンズピザ」を考案した先駆者であることだ。また、他のピザチェーンがアニメやゲームとのコラボを積極的に行うなかで、同社は『ドラえもん』とのタイアップ以外ほとんどコラボに踏み込んでいない。

 

創業者の宮下雅光氏はもともと日本IBMの社員であったが、父親の事業整理を機に仙台に戻り、1975年に喫茶店経営を開始。1986年には「ストロベリーコーンズ荒町通店」を開業し、冬場の売上を補うために宅配ピザ事業を導入した。そこから急成長し、1987年にFC第1号店を出店。2000年代には「ナポリの窯」がオリコン顧客満足度ランキングで総合1位を獲得するなど、業界で独自の存在感を築いてきた。

2023年には経営破綻した「シカゴピザ」を事業譲受し、ブランドを再生。2024年11月には宮下雅光会長が死去し、2025年には木野将徳氏率いるエックスモバイルが親会社「いちごホールディングス」を子会社化という流れのようだ。

 

法廷闘争の行方

現在、裁判所を通じて宮下貴弘社長を強制的に解任する手続きが進められている。だが、本人は徹底抗戦の構えを崩さず、残された時間で会社を荒廃させかねない危うさを抱える。

「ナポリの窯」というブランドを支えてきたのは現場の労働と顧客からの信頼であり、今回の騒動は企業ガバナンスの欠如がいかに事業の存続を揺るがすかを示す典型例となっている。

 

SNSに広がる反応

この前代未聞の騒動はSNSでも大きな注目を集めている。

「ナポリの窯って知名度あるしマンガのようなハラスメント。これがノンフィクションなのか…」と驚きを示す声も。

滝沢ガレソ氏は「ヤバいのは新社長ひとりであって、現場従業員には罪がない。ピザは美味しい。一番人気は炭火焼きチキン北海道ポテト、二番人気はマルゲリータ」とフォローを加えた。

一方で、「トップの椅子にしがみついて離さない姿が石破そのもの。石破も裏では“俺国民を豊かにする義務ない。だって今は戦時中”と言っているかのようだ」と皮肉交じりなコメントも目立っている。

現場従業員の奮闘とブランドへの信頼が評価される一方、経営トップの迷走に対して厳しい視線が注がれている。

 

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寒天 かんたろう

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ライター歴26年。月刊誌記者を経て独立。企業経営者取材や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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