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健康格差を防ぐために。体幹ケアという“日常に根ざす予防” 株式会社LPN

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体感トレーニング
提供:LPN

近年、「健康格差」という言葉を耳にする機会が増えてきました。所得や居住地域、教育レベル、労働環境といった社会的要因の違いにより、健康状態に大きな差が生まれていることが、国内外で大きな課題として注目されています。

特に日本では、生活習慣病や運動不足、ロコモ(移動機能の低下)やフレイル(虚弱)などの問題が、年齢や職業に関係なく広がりつつあり、「気づいたときには手遅れ」というケースも少なくありません。

こうした背景の中で、私たちは“日常に根ざした予防”として「体幹ケア」を広める活動に取り組んでいます。

 

体幹ケアとは

体幹ケアとは、身体の中心となる背骨(脊柱)を整え、体幹(コア)の本来の筋の反応を引き出し動ける状態にすることで、現在の身体機能の維持向上だけでなく、慢性的な不調や将来的な身体機能の低下を防ぐ予防的なアプローチでもあります。

たとえば、口腔ケアが虫歯や歯周病を防ぐための“日々の手入れ”であるように、体幹ケアもまた、腰痛・肩こり・猫背・円背姿勢(背中が丸くなる状態)・歩行のふらつき、さらに将来的な変形性関節症などを未然に防ぐ、いわば“身体のメンテナンス”です。

また、体幹は姿勢を支える軸であり、身体の動きの基点となる部分です。ここにアプローチし動くことで、日常生活の質が大きく向上します。特に高齢者においては、転倒リスクや介護予備軍化の予防、若年層や働き世代にとっては、慢性的な疲労や不良姿勢からくる不調の改善に役立ちます。

 

まずは、自分の現状を知ること

しかし、こうしたケアを単に「実践しましょう」「体幹のための運動をしましょう」という一言で終わらせては、何をしていいかわかりませんし、自分なりに取り組んでも、なかなか継続されません。重要なのは、「自分の身体の状態を正しく知ること(見立て)」と「無理なく、生活の中で続けられること(習慣化)」です。

「自分の身体の状態を正しく知ること」とは、たとえば、就寝前にお部屋を片付けて大の字に寝て、自分の体の状態を探ってみること。大の字に寝転んだ状態で “左右の肩甲骨はどのように床についているかな”、“背中やお尻のどこが最も床に当たっているかな”、“腰と床との間にはどれくらいの隙間が出ているかな”といったことを感じ取ろうとします。最初は分からなくても構いません。まずは自分の体の状態に意識を向けてみてください。

そして、無理なく続けられることを見つけること

ストレッチボール
提供:LPN

「無理なく、生活の中で続けられること」とは、例えば、自分の体の状態を確認した後に、ストレッチポール®に背骨を乗せて寝転びリラックスして行える簡単なエクササイズを数分間だけ取り入れること。仰向けにストレッチポール®︎に寝て手足を床につけゆらゆらしゆったりと呼吸を繰り返すだけで、背骨を無理なく本来の並びへと導き、身体の歪みや筋肉の緊張をリセットすることができます。

終わった後には、ゆっくりと床に降りて、再び床に大の字に寝転んで体の変化を感じ取ろうとしてみてください。自分の体の状態が感じやすくもなっているはずです。

これを日々の“当たり前の習慣”とすることで、無意識のうちに健康な身体を維持する力が育まれていきます。

この「日常的なケア」の考え方を広めることこそが、健康格差の解消に向けた大きな一歩になると、私たちは信じています。どんな人にもできる、難しすぎない、続けられる方法。それが、医療や介護が必要になる前の“予防フェーズ”を支える鍵なのです。

 

日本における体幹ケアの広がり

現在、全国各地のトレーナーや治療家、医療機関が、この体幹ケアの考え方に賛同し、各地域での取り組みが広がっています。中には、日本代表選手のコンディショニングを担当するトップレベルのトレーナーが、一般の高齢者や働く世代のサポートにも力を注ぎ、「プロの知見を日常に還元する」健康支援の形が生まれつつあります。

活動を行っている専門家たちは、全国各地で地域密着型の支援を行っています。たとえば、医療法人や整骨院、スポーツ現場での豊富な経験を持つトレーナーが、それぞれの現場で取り組みを展開しています。

詳細については、体幹ケア公式サイト内のトレーナー紹介ページ(https://taikancare.com/trainers/)にてご覧いただけます。

私たちは、この活動が都市部と地方、高齢者と若年層、経済的余裕のある人とそうでない人など、さまざまな“壁”を越えて健康を届けるための橋渡しになると信じています。

健康は特別な人のためのものではなく、すべての人にとって守られるべき「基本的な権利」であるべきです。その実現のために、体幹ケアという誰にでも届く、続けられる方法を広め、社会全体が健康である未来をともに創っていきたいと考えています。

提供:LPN

【寄稿者プロフィール】
日本コアコンディショニング協会 副会長 石塚利光

略歴:国内最大規模の民間運動指導者団体 日本コアコンディショニング協会 副会長
ペンシルベニア州立カルフォルニア大学大学院 修士号 / 元福岡大学教員

米国で修士号を取得し、全米アスレティックトレーナーズ協会 公認アスレティックトレーナー(BOC-ATC)、全米ストレングス&コンディショニング協会 公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(NSCA-CSCS)、ナショナル・アカデミー・オブ・スポーツメディスン パフォーマンス・エンハンスメント・スペシャリスト&コレクティブ・エクササイズ・スペシャリスト(NASM-PES&CES)の資格を保有。元福岡大学教員で、アメフト米国代表やBリーグ・Vリーグのプロチームなど、トップアスリートを多数指導。

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