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日本料理喜一、ミシュラン掲載店が営業停止中に弁当販売で逮捕 ノロウイルス集団食中毒

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25年6月16日16時現在、HPは準備中になっている(日本料理喜一より)

ミシュランガイド掲載歴のある大阪・河内長野市の日本料理店「喜一」で、営業停止処分中にもかかわらず仕出し弁当を販売し、再び食中毒を発生させたとして、経営者の北野博一容疑者(69)、店長の北野博稔容疑者(41)、女将の北野経子容疑者(68)の3人が食品衛生法違反の疑いで大阪府警に逮捕された。調理に使われた厨房では、ノロウイルス感染の兆候があったにもかかわらず営業を続けていた疑いが持たれている。

 

営業停止中に弁当11個を提供 経営者ら3人を逮捕

大阪府警は6月16日、食品衛生法違反の疑いで、大阪府河内長野市の日本料理店「喜一」の経営者・北野博一容疑者(69)、店長で長男の北野博稔容疑者(41)、女将の北野経子容疑者(68)の3人を逮捕した。捜査関係者によると、3人は営業停止命令が出ていた今年2月16日、店の厨房で仕出し弁当11個を調理・販売し、その弁当を食べた複数の客からノロウイルスが検出された疑いがある。容疑者らは「ノロウイルスの危険性の認識が甘かった」「注文を断れなかった」などと供述し、容疑を認めているという。

初発は2月上旬 再開後にも再発生

同店では2月8日および13日に提供された料理・仕出し弁当を食べた43人が下痢や嘔吐などの症状を訴えた。大阪府によると、複数の患者や従業員からノロウイルスが検出され、2月15日から2日間の営業停止処分が科された。しかし営業停止期間中の2月16日にも弁当販売を継続し、再び食中毒が発生。さらに、営業再開後の2月22~24日にも35人が同様の症状を訴えたため、3月2日にはより重い営業禁止処分が下された(3月18日に解除)。大阪府によると、今年2月に同店で発生した体調不良者は延べ80人にのぼり、いずれも快方に向かったという。

ミシュランガイド掲載の名店が失った信頼

 

「日本料理 喜一」は1990年に開業し、関西の高級懐石店として知られる存在だった。2015年には「ミシュランガイド関西」に一つ星として掲載され、「京料理を基本に茶事の流れをくむ懐石料理」として紹介されていた。

事件を受け、同店は3月20日、公式サイトで「一連の事故を厳粛に受け止め、深く反省するとともに、再発防止に向けて衛生管理体制を強化・徹底することにより食の安全確保を期していく」とする謝罪文を掲載した。

再発防止へ求められる衛生管理の徹底

大阪府警は、一連の食中毒事件を受け、同店の衛生管理体制や感染リスクの認識に問題があったとみて、当時の状況を詳しく調査している。

食品衛生法では、営業停止中の調理や販売行為は厳格に禁じられており、違反した場合は重い処罰が科される。特にノロウイルスは極めて感染力が強く、少量でも集団感染につながるリスクが高いため、厚生労働省は日頃からの手洗いや調理場の消毒を徹底するよう呼びかけている。

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ライター:

新聞社で記者としてのキャリアをスタートし、政治、経済、社会問題を中心に取材・執筆を担当。その後、フリーランスとして独立し、政治、経済、社会に加え、トレンドやカルチャーなど多岐にわたるテーマで記事を執筆

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