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最先端の植物研究を一般公開へ 岡山大学が5月に資源植物科学研究所を開放 “発見”と“体験”で育む未来のサステナビリティ人材

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最先端の植物研究を一般公開へ 岡山大学が5月に資源植物科学研究所を開放 “発見”と“体験”で育む未来のサステナビリティ人材
提供:国立大学法人岡山大学

岡山大学は2025年5月、植物研究の拠点である資源植物科学研究所を一般公開する。観察・体験を通じ、植物科学の奥深さとサステナビリティの重要性を伝える試みが始まる。

 

岡山大学、植物科学研究所を一般公開へ

国立大学法人岡山大学は、最先端の植物研究を担う資源植物科学研究所を一般に開放し、2025年5月10日に特別イベント「きて、みて、発見!!植物っておもしろい!」を開催する。染色体の観察から大麦の培養体験、病害虫との攻防に至るまで、同研究所が蓄積してきた知見と最前線の研究成果を、一般来場者が体感できる貴重な機会となる。

本公開イベントは、地域住民や子どもたちに向けて植物科学への理解を深めてもらうと同時に、サステナビリティに関心を持つ次世代育成を目指したものである。開催時間は午前10時から午後3時までで、参加費は無料。駐車場も用意されるが、公共交通機関の利用が推奨されている。

研究の舞台裏を体験できる独自の取り組み

イベントでは、顕微鏡で植物の染色体を観察する体験や、イネと病原菌の攻防を可視化した展示、電子顕微鏡による微生物観察、さらには「オオムギ圃場見学ツアー」など、研究現場さながらの体験型企画が多数用意されている。植物に共生する微生物の「泳ぎ」を観察する展示は、科学と美的感覚を融合させた独自の視点で来場者の注目を集めそうだ。

また、大学院進学希望者に向けた入試説明会も同時開催され、研究者の道を志す若者に対しての学びの導線も丁寧に設けられている。加えて、クイズラリーによる参加型コンテンツもあり、親子連れでも気軽に楽しめる工夫が施されている。

植物科学の根底にある哲学とSDGs

 

岡山大学資源植物科学研究所は、「植物遺伝資源・ストレス科学研究拠点」としての共同研究活動を16年にわたり継続しており、その蓄積は日本のみならず国際的にも高く評価されている。同大学は、国連のSDGs(持続可能な開発目標)を全面的に支援しており、2025年の公開イベントもその理念に則ったものとなっている。

なかでも注目されるのは、「悪い土でも育つ作物のしくみ」や「植物ミネラルのいろは」といった展示である。これらは、食糧危機や気候変動に直面する地球社会において、資源循環型農業の可能性を探るものとして、学術的にも社会的にも重要なテーマを内包している。

地域に根ざした研究所から社会へ広がる学び

この公開イベントは、学術機関としての岡山大学の知を社会に還元する「共育共創」の一環である。研究成果を一般市民に広く届けることで、科学が特権的な営みではなく、私たちの日常や未来と密接に関係していることを実感させる構造が貫かれている。

とりわけ、地域中核大学としての役割を掲げる岡山大学にとって、こうしたイベントは単なる広報活動にとどまらない。地域社会との対話を深め、次世代の科学教育への投資を強化するものである。

岡山大学は2024年、文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」にも採択され、今後も研究・教育・地域連携の三位一体による社会的インパクトの創出が期待されている。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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