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オリエンタルランド株、連日の下落 業績減と来園者数懸念が影響

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株価が止まらぬ下落、投資家の不安広がる

オリエンタルランド(OLC)の株価が連日下落している。主力事業である東京ディズニーリゾート(TDR)の業績が伸び悩んでいることに加え、入園者数の伸び悩みや値上げの影響に対する懸念が広がっている。

収益減の要因とは 新エリア開業の影響も

OLCの株価は1月下旬以降、下落基調が続いている。1月30日には2024年4~12月期の連結決算を発表したが、純利益は前年同期比4%減の957億円と減益となった。これは、東京ディズニーシー(TDS)の新エリア「ファンタジースプリングス」開業に伴う減価償却費や人件費の増加、そして夏場の猛暑による来園者数の伸び悩みが影響したためとみられる。

市場では、新エリアの開業による一時的な収益拡大があったものの、継続的な成長には不透明感があるとの見方が強まっている。また、OLCは2023年10月にTDRの大人1日券の価格を最大1万900円に引き上げたが、これが来園者数の伸び悩みに繋がっている可能性が指摘されている。

高価格戦略の功罪 客単価増と来園者減少のジレンマ

売上高は前年同期比8%増の5051億円となり、成長を維持している。しかし、営業利益は5%減の1349億円と振るわなかった。特に減価償却費の増加が利益圧迫の主因とされており、今後も新エリアの投資負担が収益を圧迫する可能性がある。

こうした状況を受けて、投資家の間では「成長の鈍化」と「コスト負担の増大」が懸念材料として浮上している。証券アナリストの間では、「価格の引き上げによって客単価は向上したものの、来園者数の伸び悩みが続けば収益全体の成長が鈍化するリスクがある」との指摘も出ている。

SNSで広がる不満と期待 優待制度への関心高まる

SNS上では、チケット価格の値上げに関する議論が活発化している。「高すぎて気軽に行けなくなった」「家族での来園が厳しい」といった批判の声が上がる一方、「混雑緩和には必要な措置」と理解を示す意見も見られる。また、株価下落を受けて「今が買い時か」といった投資家の動向にも注目が集まっている。特に個人投資家の間では「業績は悪くないが、成長が鈍化するのでは」と慎重な見方が広がっている。

一方で、OLCの株主優待制度の変更にも関心が集まっている。2023年4月の株式分割に伴い、株主優待の条件が変更され、従来の100株保有での優待取得ができなくなった。現在は500株以上の保有で1デーパスポートが提供される仕組みとなり、最低投資額が大幅に上昇したため、個人投資家の間では「実質的な改悪」との声も上がっている。一方で、3年以上の長期保有者には追加で1デーパスポートが配布される措置も設けられた。今後の制度変更の可能性を含め、株主の動向が注目される。

今後の展開 マーケティング戦略が鍵に

OLCは2025年3月期の通期業績予想を据え置き、売上高は前期比11%増の6847億円、純利益は微増の1205億円を見込んでいる。しかし、来園者数の伸び悩みや価格政策の影響が今後の業績にどのように反映されるかが鍵となる。

今後は、季節イベントや新エリアの集客効果がどれほど持続するかが焦点となる。また、OLCがどのようなマーケティング戦略を打ち出し、来園者数の安定を図るのかが注目される。

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サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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