ログイン
ログイン
会員登録
会員登録
お問合せ
お問合せ
MENU

法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

フジテレビ「逃走中」打ち切り危機 スポンサー撤退と制作現場の混乱

コラム&ニュース ニュース
リンクをコピー
逃げる男女と追うハンター

フジテレビの人気バラエティー特番「逃走中」の制作が困難になっていることが2日、明らかになった。中居正広氏の女性トラブルを巡る同局の対応が問題視される中、影響は看板番組にも及んでいる。「逃走中」はここ3年間、季節ごとに放送されてきたが、制作の継続が危ぶまれる状況だ。

スポンサー撤退で制作資金が確保できず

関係者によると、最大の課題はスポンサー離れによる制作費の確保の難しさだ。さらにロケ地の確保も困難を極めている。「『逃走中』は街や大型施設とコラボして撮影を行うが、現在の批判的な状況では場所を提供してくれるところがない」と関係者は語る。

加えて、番組制作の現場でも問題が発生している。CM枠の減少に伴い、広告枠がACジャパンの公共広告で埋め尽くされる中、現場ではCM時間を短縮し、本編映像の時間を増やすための編集作業に追われている。「社員も制作会社のスタッフもフリーランスも一丸となって作業しているが、とてもじゃないが特番に割く人員が足りない」と制作会社スタッフは苦しい現状を明かした。

長年の人気番組にも関わらず窮地に

「逃走中」は2004年にパイロット版としてスタートし、2006年から本格的な特番シリーズとして放送が始まった。番組のコンセプトは、芸能人たちが黒服のハンターから逃げながら、賞金獲得を目指す鬼ごっこ形式のゲームバラエティー。ゲーム性の高さと緊張感のある演出が話題となり、放送回数を重ねるごとにファミリー層からの支持を拡大していった。

番組は進化を続け、近年ではストーリー性を強化した回や、歴史上の時代設定を取り入れた回も制作されるなど、単なる鬼ごっこを超えたエンターテインメント番組へと成長。さらに、スピンオフ企画や小説、ゲーム、映画など、さまざまなメディア展開も行われ、フジテレビを代表するコンテンツの一つとなった。

プロダクション関係者は「フジのアイデアが詰まった素晴らしい番組。出演希望のタレントも多いので、何とか継続してほしい」と期待を寄せる。

しかし、「逃走中」だけでなく、影響は特番シーズン全体にも及んでいる。同局は昨年春に20本以上、秋に25本以上の特番を放送したが、局内では「あらゆる特番の制作が難しくなっている」との声が上がっていると多くの媒体で報じられている。

経営陣の対応に批判の声も

こうした状況の中、経営陣の対応も問われている。現在、日枝久相談役は都内の高級ホテルに身を寄せ、先月27日の会見以降、そのホテルの駐車場から専用車の姿が消えたということをスポニチアネックスが報じている。同局関係者は「日枝さんはマスコミ各社の直撃取材から“逃走中”だが、社員たちはスポンサー各社に説明して回り、睡眠時間を削って編集作業に追われている。彼には自らの言葉で説明し、状況を打開してほしい」と苦言を呈しているそうだ。

SNSの声「もはや放送しなくていい?」

SNSでは、「逃走中」の制作難航について様々な意見が寄せられている。

「最初の頃は面白い番組だと感じたが、ヤラセ疑惑や住民への配慮なしの迷惑ロケなど、謝罪すれば何でも許されると思っている風潮が許せなくなり、見なくなった。これを機に二度と放送しなくてもいい番組の一つだと思う」と厳しい意見が見られる。

また、「昔は観ていたが、もう飽きた。これは中居正広の問題ではなくフジテレビの問題だったと最近知った。元関係者が赤裸々に暴露しているが、やはりその場で言わなければ見て見ぬふりと同じ。組織に依存する体質がダメだと思う」との声も上がっている。

一方で、「ロケ地でのスタッフの態度や撮影状況が元々良くなかったと聞く。『撮影してやっている』という態度が見えたことで、提供する場所が減っていたところに今回の問題が追い打ちをかけたのでは」との指摘も。

さらに、「過去の名作劇場を含めてアニメ専用チャンネルにしたらどうか。フジのバラエティ班を捨てる覚悟ができればスポンサーも戻ってくるかもしれない。アニメならファミリー層の支持を得られ、懐かしさもあって幅広い世代が見るはず」との提案も寄せられている。

Tags

ライター:

ライターアイコン

寒天 かんたろう

> このライターの記事一覧

ライター歴25年。月刊誌記者を経て独立。伝統的な日本型企業の経営や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

関連記事

タグ