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株式会社BYD

https://byd.education/

〒111-0053 東京都台東区浅草橋5-2-3 鈴和ビル2階 パズル浅草橋

914-220-6530

キャリア教育プログラム「Dream Driven」を共同開発

ステークホルダーVOICE 取引先
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株式会社BYD井上創太代表取締役を「社会を変えたい。その想いがとても自分に近い」と話す株式会社ミライメイク代表取締役鹿嶌將博さん。

日本の教育界に新風を吹き込む2人が手を組み2022年春、キャリア教育プログラム「Dream Driven(ドリドリ)」をローンチする。

新しい時代に必要なキャリア教育を実践したいと考えていた鹿嶌さんの背中を押してくれたのは井上さんとの出会いだった。

今回は鹿嶌さんに日本の教育の現状と課題と展望、そして井上さんへの感謝について伺った。

名古屋市を中心に小・中・高校生を対象とした学習塾を展開されている鹿嶌さんは本当に熱い想いを持った経営者であり、教育者です。

子どもたちの未来に対して、責任感を持って取り組まれている事業は、すべて本質を突いており、世の中に広まるべきサービスです。


日本社会を発展させるためにも、これからも力を合わせて素敵なサービスを作っていきたいと思っております。

井上さんのおかげで第一歩を踏み出すことができた

鹿嶌將博さん
―「鹿嶌さんの事業は本質を突いている。今後も一緒に素敵なサービスをつくっていきたい」というメッセージがありました。

教育者としても経営者としても尊敬する井上さんからこのようなお言葉をいただいて、本当に嬉しく思っています。井上さんと私は教育を通じて「社会を変えたい」という気持ちが一致しています。井上さんは一言でいうと、「自分に近い存在」なのです。

―具体的にどのような共通の想いをお持ちなのでしょうか。

私は長く学習塾の業界にいて日本の受験教育は行き過ぎだとずっと感じてきました。ある国際教育学の先生からは「学習塾は子どもを食い物にしている最悪の仕事」と言われたこともあります。

また学校教育についても多様性・流動性が激しい社会に対応できず保守的な教育を続けている。そして親はその旧態依然とした学校の学習方法に不満を感じながらも義務的に学校に通わせ、子どもに勉強を強いている。

この状況は誰かが壊さないと変わりません。しかしそれはすぐに利益に繋がる事業ではないので誰も手を出さなかった。私がキャリア教育へ取り組みたいと話した時、周囲の人は皆反対しました。お金にならないから、と。


それが井上さんと出会ったことで変わった。この日本の教育の現状を変えたい。その想いが自分と近いのです。ようやく共に道を歩むパートナーを見つけることができたという気持ちです。

―井上さんには教材開発の面で協力をしてもらっているそうですね。

キャリア教育とうのは、子どもたちの夢、例えば宇宙飛行士になりたい、医者になりたいという夢を引き出し、それに向けて学習していくという教育理念です。

しかし一学習塾の能力では宇宙飛行士や医者への夢をフォローしていくことができない。講師にも専門的知識がなく限界がある。日本で使えるような教材もない。

そこで、幅広い人脈と、キャリア教育への深い造詣がある井上さんしかいないと思って教材開発をお願いしました。

井上さんとの出会いで私が目指していたキャリア教育プログラム「Dream Driven(ドリドリ)」を実現する第一歩を踏み出すことができたのです。

キャリア教育は精神的幸福度の低い日本の子どもに必要不可欠な学び

スプリックス基礎学力

出典:スプリックス基礎学力研究所(https://tofas.education/jp/labo/

―今回、株式会社BYD代表取締役井上創太さんとの協力でスタートする、「キャリア教育」を主眼に置いた新プログラム「Dream Driven」について伺います。日本の子どもにキャリア教育が必要だと思われる理由は、どのあたりにあるのでしょうか。

「どうして勉強しなければならないの?」と子どもの時に誰もが考えたと思います。この純粋な問いに一点の曇りもなく明確に応えられる大人がどれだけいるでしょうか。将来のためとか、良い学校に入ればいい会社に入れるからと言われても子どもは納得するでしょうか。

不満を抱えたまま勉強させられている、という気持ちでいては成績も上がりませんし、勉強を嫌いになってしまう。

だから弊社では以前からその子どもの問いに答えるための教育を考え続けてきました。そしてたどり着いたのが「キャリア教育」だったのです。

―キャリア教育とは具体的にどういったものなのでしょうか。

キャリア教育は「1人1人の社会的・職業的自立に向け必要な基盤となる能力や態度を育てることを通してキャリア発達を促す教育」(文部科学省)とされています。

具体的には子どもたちに社会に出た時にどのような関わり方をしたいのか、何をしていきたいのか、どんなミッションを持っていきたいのかを学んでもらう教育です。

日本では近年、終身雇用制度の崩壊とグローバリゼーションの拡大によって人生の選択肢が広がりましたが、同時に不安感も広がっています。

特に子どもたちは先行きの見えない日本の現状を察知し、将来に明るいビジョンを持っていない。その状態で勉強をしろと言っても無理です。

ユニセフによる調査でも日本の子どもは健康面では問題が無いが、幸福感や将来の夢といったメンタルの面では数値が低いという結果が出ています(ユニセフ「レポートカード16 子どもたちに影響する世界:先進国の子どもの幸福度を形作るものは何か」(2020)によると日本の子どもの身体的健康度は38ヵ国中1位。一方精神的幸福度は38ヵ国中37位)。

―だからこそ、キャリア教育が必要になっていると。

はい。これまで日本では就職活動を始めてからやっと自身のキャリアに向かい合う程度でした。

しかし欧米、特に北欧では10歳前後からキャリアについて学んでいき、自身の人生の指針を決めている。そうすることで子どもが自己肯定感を高め、自ら意思決定し幸福な人生を築いていくことができる。

しかし日本の学校教育はキャリア教育の必要性を感じていながらそれに対応できておらず、旧態依然の教科教育のまま。ですから私たちが取り組んでいかねばならないと感じたのです。

―キャリア教育をすることで学習意欲も高まるのでしょうか。

子どもは好きなことには熱心に取り組みます。自分の目標が明確になることで勉強の必要性を感じると、これまで嫌だった勉強への向き合い方が変わる。

結果として学力は向上する。「子どものキャリア教育は必要だがまずは学校の成績を」と思っている親は多い。しかしキャリア教育を受けることによって成績も上がることを分かってもらいたい。小さい時から自分のキャリアについて考えることには様々なメリットがあるのです。

子どもと、子どもを持つ親のために受験中心の教育を変えなければならない

スプリックス基礎学力2

出典:スプリックス基礎学力研究所(https://tofas.education/jp/labo/

―今までのお話から鹿嶌さんのキャリア教育への熱い想いが感じられますが、その源流はどこにあるのでしょうか。

父が弊社の先代経営者だったので、私は学習塾の子として育ちました。ですから成績についてのプレッシャーが小さい時から付きまとっていましたし、最初から良い大学に入らなければならない使命を課せられていた。

それに反発して、中学・高校時代はグレていたこともあります。学歴社会・受験に振り回される周囲に嫌気がさしていた。

その想いを持ったまま大学へ進学したのですが、アルバイトに選んだのは有名学習塾の講師だった。

受験戦争には拒否感があったのですが、やはり子どもが好きだった。子どもたちの中に入って勉強を教えてあげながら夢や悩みを聞いてあげること。それがこれまで様々な悩みを抱えながら生きてきた自分が社会に貢献できることなのでは、と感じたのです。

―それで父の経営していた学習塾を継ぐ決心をされた。

大学3年生の時に父から会社を継がないかと連絡を受けて、丸一日考えました。海に行って、日が暮れるまで打ち返す波を見つめながら自分のこれまでを振り返った。

そして自分が嫌悪していた受験中心・子どもに夢も与えない日本の教育を変えることができないか、と思い至った。それに迷惑をかけてきた父に恩返しもしたかった。私の父も親として子の将来を心配して勉強させていた。

それはどの家庭の親も同じ。子を持つ親が皆持っているこの心配を除く手助けを自分ができないか。それをじっくり考え抜いて、会社を継ぐことを決意しました。

その後一旦有名学習塾に就職し、受験業界のノウハウを学んだ後、名古屋に戻りました。戻ってからは教育業界の改革を進めると共に、未就学の子どもたちの居場所も確保する必要もあると考え、保育園の経営にも乗り出しています。

オンラインスクールで夢を持つ全ての子どもに学ぶチャンスを

親子で受けてみたいオンライン授業第1位

最先端教育・オンライン授業10社を対象にしたサイト比較イメージ調査で「親子で受けてみたいオンライン授業第1位」を獲得(提供元:ゼネラルリサーチ、2021 年12月、全国20~50代の男女、小学生のお子さんをお持ちの保護者1044名へのアンケート調査を実施)

―「Dream Driven」はオンラインでの展開をされるそうですね。

オンラインで行うことは昨今のコロナ禍への対応も含めていますが、何より遠隔地でも希望する教育を受けられるメリットがあります。

交通に不便な地方で暮らしている子どもたちにも、夢を叶えるための教育を受けるチャンスを与えたい。それでオンラインスクールにしています。

―SDGsにもある「質の高い教育をみんなに」という目標にも合致しています。

はい。今回スタートするのは宇宙飛行士・医療・起業家の3コースですが、毎年コースを増やし様々な夢に応えられるようにしていく予定です。

今後文部科学省の教育方針が変わり、ペーパーテストだけではダメ、外国のように専門性が高い教育が必要となった時、Dream Drivenが一番ノウハウを重ねた王道のキャリア教育のブランドになっていたらいい。

いずれDream Drivenで学んだ子どもたちの中から本当に宇宙飛行士やAI医療メーカーの創業者などが生まれてくるでしょう。近い未来、彼らが活躍することによって日本や世界が救われる、サステナブル社会が創られていけたら良いと思っています。

私たちが嚆矢となり、日本にキャリア教育が根付いていくことで、子どもたちの意識だけでなく、社会全体の子どもに対する向き合い方も変わるでしょう。そうすることで日本の未来は大きく変わる。


そして何より今、未来に希望が持てない、大人になりたくないと思っている子どもたちに大人になることも楽しいよ、そして明るい未来を創っていくのは君たちなんだと伝えていきたいのです。

―背中を押してくれた、共に歩むパートナーである井上さんには今後どういった点を期待しているのでしょう。

彼のフットワークの軽さを活かして人を繋いでもらい、企業とのタイアップなどをしていければと願っています。企業としても将来の人材になる子どもたちを育てる場になるのですから、双方にとって有益になることが期待できる。

教育の現場と企業、そして何より子どもの将来の幸せを願う全ての家庭とを結ぶパイプ役として活躍してもらいたいですね。

―本日はありがとうございました。

鹿嶌將博さん

鹿嶌將博
1975年生。名古屋の老舗学習塾に生まれ、中学受験し、中学1年生で上京。偏差値至上主義のような進学校で、青春時代を過ごす。首都圏の学習塾で修業したのち、帰名。父親の跡を継ぎ、現在株式会社ミライメイク代表取締役社長。愛知県進学研究会代表やNPO次世代キャリア教育プロジェクト理事も務めつつ、北欧の『自由と権利を尊重する教育』をベースに「子どもが幸福になれる」教育研究をライフワークにしている。オランダ・イエナプランやイタリア・モンテッソーリなどに造詣が深い。

株式会社ミライメイク
https://www.dream-driven.jp/
〒451-0013名古屋市西区江向町3-47
Tel:052⁻796⁻7659

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ライター:

1980年千葉県生まれ 筑波大学大学院博士課程中退(台湾留学経験有り)。専門は中国近代政治外交史。その他、F1、アイドル、プロレス、ガンダムなどのジャンルに幅広く執筆。特にガンダムに関しては『機動戦士Vガンダム』blu-ray Box封入ブックレットのキャラクター・メカニック設定解説を執筆(藤津亮太氏と共著)。

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