「ワクワク」で繋がる2社、日々の選択はワクワクする方を選ぼう
─キーパーソン21さんと御社に共通しているのが「ワクワク」というキーワードですよね。
宮川:そうですね。キーパーソンさんは、人の原動力や自分らしく生きるための軸を「わくわくエンジン®」と呼んで、子どもの可能性を引き出す活動をされています。一方、私たちエヌアセットのコーポレートスローガンが、“ひとと街にワクワクを”です。8年ほど前に社員全員で経営方針を決めるワークショップで満場一致で選ばれたのがこの「ワクワク」という言葉でした。日々の選択において、ワクワクする方を選択していこうという思いが込められています。
松田:共通する考えも多く、初めてキーパーソンさんとお会いしたときはすごく話が盛り上がって、開始数分で何か面白いことを一緒にやろうという話になりました。
「絶対に会って欲しいNPO法人がある」と懇願、ただごとでない学生の熱量に圧倒
─キーパーソン21とはそもそもどのような経緯で出会ったのでしょうか?
松田:当社では専修大学が提供する課題解決型インターンシップを定期的に受け入れておりました。2015年のある日、インターンの集まりが終わったときに学生の一人が神妙な面持ちで話しかけてきまして。何かと思ったら「ぜひご紹介したい川崎のNPO法人があるんです。絶対に会って欲しいんです!」と言うんですよ。学生がこんな熱量で紹介したいというNPO法人はただごとじゃないぞ、と思ってすぐに会わせてもらったのがキーパーソン21さんだったんです。
社員教育としての効果も高いキーパーソン21のプログラム
─その後、キーパーソン21とどのような連携を?
松田:まずはキーパーソンさんの活動を理解するため、川崎市立下作延小学校でのプログラムを見学させていただきました。そして2015年に川崎市立川崎中学校で初めてプログラムを実施して以降、宮前区平中学校、高津区下作延小学校など2016年~2019年で4回実施しました。
宮川さんが自身の経験を偽りなく率直な言葉で語ると、子どもたちも楽しみながら真剣に受け止めてくれた
ープログラムを実施してみた感想をお聞かせください。
松田:普段仕事で子どもと関わる機会がほとんどないので最初は戸惑いましたね。少し恥ずかしさもありました。
宮川:確かに恥ずかしかった(笑)。でも、その恥ずかしさを乗り越えた達成感がありました。みんな徐々に、子どものワクワクを引き出す力を学んでいきましたよ。
松田:そう、引き出す力やファシリテーション能力を学べるなど、実はキーパーソンさんとの活動は社員教育にもなっているんです。「すきなものビンゴ&お仕事マップ」を実施するにあたって、事前研修としてプログラムの子ども役として体験させていただいたのですが、これも勉強になりましたね。自分の好きなものをランダムに列挙し、その中かから最もワクワクするものを選択するというもので、既によく知っている同僚の意外な一面を発見するなど、自分発見だけでなく他者理解も深まる効果があったと思います。
松田さんは地元産の野菜マルシェ、街をきれいにする取り組み、保育園やシェアオフィス・オープンなど、街をともに創る活動を紹介
─プログラムの実施が社員教育に繋がるというのは興味深いですね。
松田:賃貸の営業では、お客様の抽象的な要望を整理して、優先順位をつけて、決定まで促す必要があるのですが、キーパーソンさんのプログラムにはこれらの要素が全て入っていると思いました。自分の仕事の進め方を見直す良い機会になると思います。以前キーパーソンの藤谷さんという方に、子どもと仲良くなる秘訣を聞いたところ、「自己開示を徹底的にすることです」と教えていただいて。対人関係に関しても学べることがたくさんありました。
宮川:キーパーソンさんのプログラムは、提供する側にとっても一歩踏み出す機会になると思います。自分の殻を破ることができ、違う自分を出せるというか。終わってから前向きになっている自分がいましたね。
大人が否定することなく、子どもたちの内面にあるものを認め、引き出す。ワークショップは人と人との関係を紡ぐ社員教育にもなる
キーパーソン21は住みたい街づくり、街の価値創造の力強いパートナー
─御社にとってキーパーソン21はどんな存在ですか?
宮川:街の価値を高めたいと思っている私たちにとって、キーパーソンさんは街の人を応援するうえでの力強いパートナーです。街の価値を高めるうえで、キーパーソンさんは絶対に必要な存在だと思っています。
私たちは不動産や暮らしという観点で、「この街に住みたい」「住んでいてワクワクする」と思ってもらえる取り組みを進めていますが、キーパーソンさんは子どもたちのキャリア教育という観点で街を活性化させています。お互いの強みを生かして一緒に街を盛り上げていけると思いますよ。
─お互いの強みを生かすというのは?
宮川:キーパーソンさんたちは子どもたちの「わくわくエンジン®」を引き出しますよね。ここがある程度固まってくると、次のステップに進むためには色々な大人の協力が必要になると思います。「この子の夢は、あの人と繋げてあげれば叶えられるかもしれないぞ」と思ったときに、地域の様々な人たちとのネットワークがある私たちが役立てることがきっとあるはずです。今後はそういった出会いやマッチングのコーディネート業務ができないかということを朝山さんと話しています。お互いを補完できる関わり合いができると嬉しいですね。
─なるほど。松田さんはいかがですか?
松田:キーパーソンさんと連携することで、子どもたちに仕事に対する明るいイメージを持ってもらい、若い人が活躍できる環境を地域のなかで整えていくことができれば、街の価値は自然と上がっていくと思います。我々の業界は、人口減少の波を受けて今後厳しい状況に向かっていきます。数々の問題をビジネスとしてともに解決するための仲間づくりにも繋がると思うので、今後も積極的に活動をご一緒していきたいパートナーです。
─では最後に、キーパーソン21に期待する点を教えてください。
宮川:より多くの企業や学校を巻き込んだ展開を期待しています。もちろん、私たちも引き続きプログラムを提供していきたいと思っているので、一緒に地域を盛り上げていきましょう!
川崎市立下作延小学校のみなさん、ありがとうございました!
◎団体情報
特定非営利活動法人 キーパーソン21
http://www.keyperson21.org/
設立:2000年12月10日
代表理事:朝山 あつこ
所在地:〒211-0004 神奈川県川崎市中原区新丸子東2-907-25 ハイツ武蔵小杉704
◎企業情報
株式会社エヌアセット
https://www.n-asset.com/
設立:2008年9月1日
代表者:代表取締役 宮川恒雄
本社:〒213-0001 神奈川県川崎市高津区溝口1丁目14-8 石原ビル2階
TEL:044-877-2634
FAX:044-873-6361